データで予測する2015シーズン順位・セリーグ編
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akemi1234567890
2015年02月26日 00:22 visibility158
先日のパリーグ編に続きセリーグ編です。
1・巨人 得点619.6 失点588.5 勝率.522
2・阪神 得点598.5 失点580.5 勝率.513
3・広島 得点611.3 失点601.0 勝率.507
3・ヤクルト 得点655.7 失点644.7 勝率507
5・DeNA 得点592.7 失点623.2 勝率478
6・中日 得点565.0 失点608.4 勝率.468
パリーグ編と同様、直近3シーズンのデータを元に予測されたものですので、
ルーキーの成績は考慮されておりません。
また、1/31時点での予測であるため、オープン戦や練習試合のこれまでの結果等も考慮されておりません。
その結果、広島とヤクルトが全く同じ勝率、勝ち数の予測となっておりますので、
ここではともに3位扱いにしております。
★ここ数年の巨人有利な状況が覆される
データ上は今年も巨人優勝という予測になりましたが、阪神とのゲーム差はわずか1。
昨年のように原監督が「5人内野」で遊んでいる場合ではなくなってしまいました。
最大の懸念材料は阿部のコンバート。
ここ5年ほどの巨人の優位性は間違いなく「長打を打てる捕手・阿部」の存在があったからであり、
昨年もWARベース見た場合、捕手としては12球団1。
過去の自身の成績と比べるから衰えたように見えるだけで、
森君あたりが成長しない限り、阿部を超えるWARを叩きだせる捕手はしばらく出てこないでしょう。
また、全体的に主力が高齢化してきており、それゆえなのか、故障も目立つようになってきました。
今年の結果はさておき、全体的には下降線に入っているチームと言えるとのことです。
私自身、昨年はヤスが移籍したこともあり、巨人の動向にはかなり注目をしていました。
優勝はしたものの、正直かなり采配に問題あり、と感じましたね。
もちろん、伊原に比べれば100万倍ましではありますが。
戦力分析では上記のように厳しいものがあるわけですが、
原監督の自爆采配がさらに低迷の後押しをしてしまうのではないか、と気になるところです。
昨年は打順をいじりながら優勝したことで、
あたかも采配が良かったから「打てないながらも勝てた」かのような評価になっているようですが、
果たしてそうでしょうか?
過去の日替わり打線としては「仰木マジック」や「ボビーマジック」が有名ですが、
この2チームにしたって、一時的には良いように見えても好調が長続きしたわけではありません。
最大の違いは、この2チームがDH制のあるパリーグのチームであるのに対し、
巨人はピッチャーが打席に入るセリーグのチームであるということです。
セリーグのチームはパリーグのチームより打順の役割が固定化される傾向があります。
ファンからしても、8番阿部とか村田の打線を見たいでしょうか?
選手本人に刺激を与えるためにやっていたという側面もあるのでしょうが、
長いキャリアを誇る有名選手に恥をかかせることが本当に得策なのでしょうか?
私の目には単にこらえ性のない監督のヘボ采配を優秀な選手たちがカバーしたようにしか見えませんでした。
そもそも極端な打線の組み替えのような奇策は短期決戦用の采配であるはず。
それをシーズン序盤から連発しては、短期決戦で打てる手が無くなるのも当然です。
CS4連敗も止む無し、です。
打順以上に気になるのは、「見逃し三振禁止」です。
今年のセリーグのBABIPワースト1位はヤス、2位が阿部、5位が村田、8位が坂本です。
巨人の選手だけ偶然ついていない、なんてことがあるはずはなく、
一つには「過剰な進塁打の指示」、もう一つは「見逃し三振禁止の悪影響」の結果だと見ています。
育成途上のファームの選手じゃあるまいし、1軍のレギュラーに見逃し三振を禁止する意味は何なのか。
しかも、これは長嶋さんの時代から続く伝統だというから、問題は根深いものがあります。
一昨年までは橋上コーチがある程度セイバーの考え方を取り入れていたため、
ナンセンスな見逃し三振禁止の考えは排除されていたそうですが、
昨年から復活させたと聞きます。
そりゃ、長嶋さんの時代はグランド状態も道具も今より悪く、クリンナップぐらしか打てる選手がいなかったから
「最低でも当てれば何か起こる」という考え方もあったのでしょうが、今は時代が違う。
セイバー的な考え方もそうですが、
ツーシームやカットのような動くボールがなかった時代とはそもそものバッティングのあり方が違います。
重視すべきは打率より出塁率であり、凡打も三振も変わらない。
確かに凡打はエラーを誘うこともありますが、一方でゲッツーのリスクがあります。
フォアボールというリターンと見逃し三振というリスクは表裏一体ですが、
もっとチームとしてフォアボールを獲るという意識を持たないと時代に置いていかれる一方です。
見逃し三振をしないために、くさいところの球を無理に打ちにいってはゴロを量産し続ける。
今のままでは、今年もBABIPも低いままでゲッツーを量産し続け、
DeNA久保やメッセンジャーのような投手のカモであり続けてしまいます。
また、過剰な進塁打、右打ちへの意識付けも行きすぎると問題だと思います。
ヤスや井端のような打者はそれが仕事だと思いますが、
阿部や村田はもちろん、坂本にまでそれを求めるのはどうなんでしょうか。
豪快な空振り三振をされる方がピッチャーも怖いのではないかと思うのですが。
坂本が30本のHRを打った時は凄い選手が出てきた、と球界全体が期待をしました。
もちろん今も良い選手なのは間違いないのですが、正直「コレじゃない」感がありませんかね?
坂本はもっとプルヒッターのごついスラッガーに成長できたのではないかと思うのですが・・・。
原監督は「今日の試合に勝つ」「今年優勝する」ということにこだわり過ぎ、
選手の育成を怠ってしまったように思います。
坂本のような未来のスラッガーにまでチームバッティングを求めて、
小さくまとめてしまったのが残念でなりません。
今年の金城と相川の補強も付け刃の補強にしか見えません。
長野が出遅れる可能性が高く、小林にだけ任せられないという「今年の」事情はわかりますが、
だからこそ、若手にとってはチャンスなのではないですかね・・・。
もちろん、育てながら勝つのは非常に難しいとは思います。
今年は大田を育てていくようですね。
いい結果が出るといいのですが。
★阪神は攻撃陣の手当て次第でペナントも十分狙える
攻撃力の劣るポジション(3B、CF、RF、C)が複数存在していること、
さらにはブルペンの高齢化が弱みですが、
優秀な外国人たちが今年も健在、鳥谷の残留に成功した阪神はチャンスの年でもあります。
ただ、今年はいいとして、全体的には世代交代の遅れというか、若手が育成できていないのが弱みと言えます。
ある意味、巨人と構造が似ているチームです。
関西での存在感は別格で、関西に限ってではありますが、スポースマスコミの目は巨人以上、
番記者の数も12球団1と聞きます。
一時は観客動員も巨人を抜いて12球団1でした。
これだけ優秀な外国人が揃うのは珍しく、しかもヤクルトや西武と違って、
その外国人を引き止めるだけの資金力もある。
ただ、全体的に高齢のチームであり、
来年はオ・スンファンがMLBに移籍するという話もあるので、今年が正念場と言えます。
また、上記の「攻撃力の劣るポジション」ですが、3Bに関しては西岡が入る可能性があるんじゃないですかね。
セカンドにこだわっているようですが、最終的には上本セカンド、西岡サードで落ち着くのでは。
というか、それを説得するのが首脳陣の仕事のような気もします。
★広島も積極的な補強で上振れする可能性あり
黒田の復帰で期待高まる広島の強みは、先発陣も野手も若手が台頭してきていること。
パリーグのチームのような活気を感じます。
注目の黒田の成績予測は180イニングを投げて9勝8敗。
ただこれは、黒田を新外国人として評価したもので、
実際は「日本での経験があるわけだからもっといい数字が出せるのでは」とのことでした。
以下は個人的な見解。
広島のように若手が台頭してきているチームへの評価はとかく甘くなりがちです。
結果を残した若手は「成長」「覚醒」と評価してしまいますですが、実際は「確変」である可能性もあります。
すでにある程度実績があり、IsoDの高い丸はともかく、
菊池、田中、ロザリオ、また若手ではないですが、エルドレッドが
昨年と同等の成績を残す可能性がどこまであるか、甚だ疑問です。
ピッチャーにしてもそうです。
マエケンはともかく、大瀬良や一岡が昨年と同等の成績を残せるか。
彼らの成績が「確変」ではなく「覚醒」であったことを証明できるかどうかは、
今年の成績にかかっています。
ちなみに菊池の成績予測は打率.286、出塁率.325、HR11本、長打率.413、OPS738、
エルドレッドは打率.263、出塁率.330、HR28本、長打率.502、OPS.832、
大瀬良は140イニング8勝7敗です。
★ヤクルトは前年に引き続き健康面次第
パリーグの西武のようなセリーグの「台風の目」がこのチーム、ヤクルトとのことです。
小川監督が作り上げてきた
「パリーグのチームのようなファーストストライクからフルスイングできる力強い打線」はそのままに
成瀬、大引を補強、真中監督の新チームがスタートしました。
狭い球場を利点に変える強力打線は機能しているわけだから、
失点をリーグ平均よりやや悪い程度に抑えることができれば上位進出も可能。
成瀬は神宮でHRを打たれるでしょうが、それ以上に打線が打てばいいわけで、
イニングを食ってくれる健康な投手という時点でヤクルトにとっては貴重な存在になりそうです。
大引は守備もバッティングもそれほど良くはないですが、
法政大学野球部史上、最高のキャプテンと言われた神宮育ちの選手。
これまで以上に力を発揮するかもしれません。
ヤクルトとしても、打つ、打たないより
キャッチャーの中村、セカンドの山田と若手が台頭してきているわけだから、
センターラインの確立、安定感を買っての大引獲得なのではないでしょうか。
打てる役者はいっぱいいますからね。
由規も投げ始めましたし、何が起こるかわかりませんよ。
実はこの順位予想ですが、講座の中での説明が、パリーグから開始されてしまったために、
時間切れで、セリーグの下位予想のチームの解説時間がほとんどありませんでした。
よって以下の内容はpptの資料に書かれているまま+私の個人的な見解の内容です。
★DeNAは得点力でどれだけ投手をサポートできるか
DeNAの強みは筒香、梶谷、グリエルの攻撃力で弱みは投手力と守備力、捕手の攻撃力。
これだけ見るとけっこう厳しいですね。
TBS時代のドラフト指名選手を大量解雇したDeNAですが、
これは楽天が生まれ変わってきた時代をほうふつとさせます。
長く低迷しているチームですから、ある程度の血の入れ替えは仕方のないことなのでしょう。
個人的には、チームとしてのまとまりが感じられることも強みではないかと思います。
私が「ダグアウトの向こう」を見たから、そう感じるのだけかもしれませんが、
FA選手が多いチームに感じる「傭兵軍団」という印象はないです。
三浦投手一人でかなりイメージアップに貢献しているような気もします。
監督はどうなんでしょうね。
はっきりとモノが言えるのはいいと思いますが。
とくかくフロントはめちゃくちゃ頑張っていて、観客動員が激増していますね。
なんかいろいろと楽天初期と重なる部分が多いと感じるので、
勝ち始める時期も近いかもしれません。
★中日は攻撃面でやや不安を抱えたシーズンになる可能性あり
中日が誇る若手(他球団なら中堅)選手の大島と平田ですが、
大島はともかく、平田は太り過ぎで2軍キャンプ送りになってしまいました。
シーズンではさすがに故障がなければ1軍で使うと思いますが・・・。
平田はその体形から守備難と思われがちですが、
UZRの値はDelta、データスタジアムともに優秀で、守備での貢献も大きい選手です。
広いナゴヤドームでは大島と平田の守備は欠かせないと思うんですがね。
そして弱みですが、やはり長くチームを支えてきたベテランの衰えが挙げられています。
攻撃面でもルナや今なお和田さんへの依存度が高く、
昨年も和田さんの故障から一気に沈んでいきました。
ルナは外国人で契約条件次第、和田さんは今年43歳の大ベテラン。
平田、大島に続く攻撃の核の台頭が待たれるところです。
ピッチャーでは岩瀬が開幕に間に合わない感じなんですかね?
一方で吉見が投げ始めるという明るい話題もあります。
吉見にかつてのような活躍が見込めるのであれば、
中日の評価は大きく変わるのではないでしょうか。
セリーグは、近年リーグをリードしてきた中日の世代交代の遅れと
巨人・阿部の衰えで、一気に戦力が均衡してきました。
これからは順位が読めないのはパリーグではなく、セリーグという時代になった、
というまとめで二回にわたる日記を終わりたいと思います。
- 事務局に通報しました。
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