大嫌いだった

  • すすむ
    2008年10月02日 23:40 visibility43

父ちゃんの出張についていって初めて行った東京。

僕と兄貴は「東京ドームにいきたい!」と仕事後でへとへとの父といっしょに初めてドームに行きました。

シーズンオフで、残念ながら試合はなかったけども、野球体育博物館に行って、グッズ売り場に行って。

僕はそこで西武の4番の下敷きを買ったのです。

その夜、スーツを着た清原が記者に囲まれていました。


ちょっと前に広沢がなぜか巨人のユニフォームを着ていたときの様子に似ています。

数日後、大きな「G」のマークの前で、西武の4番だった男は満面の笑みを浮かべていました。


みんなに自慢して見せた下敷きは、2度と学校に持っていきませんでした。

巨人も西武もみんなみんな嫌になりました。

清原のことが大嫌いになりました。


そのときの僕は「西武」ではなく、「清原がおる西武」が好きでした。

清原がいない西武。

でも、大嫌いな巨人に移籍したことで、清原も嫌いになるのに時間はかかりませんでした。


その後、僕にとっての清原は過去に西武にいた選手のひとりでしかなくなり、大嫌いという感情も抑えられ、ただなんとなく眺めていました。


昨日の引退試合の様子も、そんな感じで、自分でも不思議なくらい飄々としてテレビで見ていました。

僕にとって、「西武の清原」と「西武でない清原」はまったくの別人なのです。



でもこれだけは感じています。

一番大好きで

一番大嫌いな選手が清原ということ。


僕の年齢と同じ23年のプロ野球人生。

僕のプロ野球と共に清原がいた。

大嫌いだった。

大好きだった。

こんな思いを抱かせてくれた存在が僕にとっての清原です。

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