天王山 初戦を制す!

  • HiRO
    2006年08月27日 12:39 visibility48
Lions 5 - 8 Hawks

和巳が前回登板に続き5失点。
だが、課題の打線が実に効果的に得点を重ね、理想的な試合運びで初戦を制した。

前回対戦で6回までノーヒットと完璧に抑え込まれた涌井が先発。対戦成績的には分がいいとはいえ、涌井の出来如何では、苦しい展開になるに違いない。


そう思いながら観ていた初回。
いきなり大村の脚に死球。
宗則のバントは銀仁郎への小飛球となり送れず。
田上のピッチャー返しの打球を涌井が弾き、大村は2塁へ。田上は1塁アウトで、送りバントと同じ形になり、2死2塁で松中。
追い込まれてから外への変化球にチョコンと合わせると打球は3遊間へ。3塁石井が捕って1塁へ。ショートバウンドになる。これを1塁カブレラが捕れない!弾いた送球が1本間に転がる間に、大村が2塁から一気にホームイン。
ノーヒットで得た貴重な先制点。

2回表、カブレラからのLionsの攻撃。
当然、前回登板の乱闘寸前の騒動は、和巳−的場のバッテリー、そしてカブレラ共に意識しているなか、的場が高めのボール球を使いながらインコースを徹底して攻めさせる。
カブレラを三振に仕留め、さらに和田を三振。
続く、8月好調なリーファーも追い込んだところで、フォークが甘くど真ん中に!しかも落ちない!
リーファーの打球がライトスタンドへ飛び込み同点。
ちょっと勿体ない感のする完全な失投。

その裏。同点に追いつかれた直後、このまま無得点が続けば嫌な場面。
今度は鷹のカブレラが、涌井の低めのストレートを上手くすくい上げレフトスタンドへ。追いつかれたら直ぐに勝ち越す効果的な7号弾。

この日は、これで終わらない。

3回裏。
先頭、宗則がショートの頭の上を越えていくセンター前ヒット。
さらに、田上が3遊間を破り、無死1、2塁。セットポジションによるものか、このシチュエーションで腕の振りが萎縮したか、涌井はコントロールを乱し、結局、信彦は四球。無死満塁で打席にはズレータを迎える。
Lionsベンチが間をとる。
ズレータにもボールが先行し、0-3となってからの4球目。スライダーが甘くど真ん中へ。ズレータが軽く振り抜くと打球はレフトスタンドへ。23号弾はグランドスラム!
大きな追加点。1-6。

それにしても、この場面。ストライクを獲りに来たボールを狙うのが常套とはいえ、よくぞ迷いなく振り抜けたもの。流石、ズレータ。

涌井はこの回で降板だ。

その直後の4回のLionsの攻撃。カブレラの打席。前の打席でインコースを徹底して突かれ、おそらくインハイを意識しているであろうカブレラの意識を計算の上で、徹底して外を攻める和巳−的場のバッテリー。外へのフォークで空振り三振。いいリードだ。

4回、5回と双方ともランナーは出すも得点ならず。
5回には先頭平尾にヒットを許すも、続く銀仁郎の3遊間への打球を宗則が捕球後素早い送球でゲッツーに。ナイス宗則。

6回。
その反撃は、Hawksの守備の意識の綻びから始まった。
先頭福地のライトフェンス直撃の打球。柴原が跳ね返った打球を処理して、2塁へ山なりの送球。それを見た福地は迷わず3塁へ。3ベース。
この打球なら、福地は2塁で止まるだろう、という勝手な推測による緩慢な守備を突かれた格好だ。
続く、赤田を追い込んでインコースへのストレート。詰まった飛球がフラフラッとレフト線へあがる。レフト信彦が突っ込むも間に合わずポテンヒット。福地がホームイン。2-6。2塁で止めていれば、と悔やまれる展開。
さらに。
石井義人はレフトフライに打ちとるも、続くカブレラには初球の外のストレートをセンター前へ。1打席目のインハイへの意識はもう消えていたようだ。
1死1、2塁。
続く、和田の大きな飛球がライトへ。柴原が一瞬足を止め捕球体勢に。と思いきやクルッとフェンスを向き、フェンス直撃の打球をクッションで処理。2塁ランナーは柴原の捕球体勢を見て、スタートできず3塁止まり。かつて、大先輩秋山が見せたトリックプレー。1死満塁。
この日、本塁打も放った絶好調のリーファー。レフトへ高々と打球が上がる。レフト信彦がフェンスに張り付きジャンプ!僅かに届かない!
グラブをかすめるようにフェンスを直撃した打球が跳ね返って転がる間に、次々と重なるように還るランナー。走者一掃の3ベースとなって。5-6。1点差で、なおも1死3塁のピンチ。

ここで、和巳と的場のバッテリーが踏ん張る。平尾を三振。
代打高木の打席で、横に逸れたワンバンのフォーク。必死で身体で止めに行く的場。いい動きだ。
フルカウントから投じた外のスライダー。高木の打球がセンター前に抜けるかと思えたその瞬間、和巳が飛びつく!グラブの先端にボールが見えている。これを落ち着いて1塁へ。和巳の気迫のプレーで、同点打ならず。何とか1点差を守りきる。

是非とも追加点の欲しい展開。
7回裏、ラッキーセブンのHawksの攻撃。
6回からマウンドに上がる星野から、先頭、信彦が四球を選び、ここでLionsマウンドには山岸。ズレータがライト方向へ大きな飛球をあげるも、レフト福地がフェンス前でタイミング良くジャンプし好捕し、1死。柴原の打球が大きなバウンドで、1、2塁間を抜けていく。この打球を見て1塁走者信彦が好判断!迷わず3塁へ。1死1、3塁。
外野フライでもいいから追加点の欲しいこの場面。この日、3打数3安打とノリノリのカブレラにとっては、外野フライを上げるなどたやすいことだった。
その初球、アウトハイのストレートを簡単にライトへ運ぶ。犠牲フライには充分。貴重な追加点。5-7。2点差。
ガム風船を膨らませながらベンチへ戻ってくるカブレラ。その表情も茶目っ気たっぷりである。

さらには、8回裏。マウンドには岡本。
的場が高いバウンドの3塁内野安打。大村は送りバントの構えから追い込まれ8球粘って四球を選ぶ。宗則がきっちり送って、1死2、3塁。
ここで、田上が2-3まで粘り、甘く高めに入ったスライダーをセンターへの大きなフライ。フェンス前で赤田が捕球。足の遅い的場でも余裕でタッチアップ。犠牲フライとなって1点を追加。5-8。

田上が3番に入ってから、1、2番でチャンスをお膳立てし3番で還す、1-3番が見事に機能している。

9回のマウンドには馬原。
先頭の平尾にはヒットを許すも、後続を、最速156Km/hの速球と130Km/h台後半のフォークで3連続三振。

福岡ドームはスピードガンの球速が出にくいと言われる。そこでの156Km/h。横浜スタジアムなら何Km/hなんやろ(笑)

和巳は10安打を浴び5失点も、15勝目。1点差まで迫られた場面を良く凌いだ。ここが他の投手とは違うところ。

その和巳を的場も良くリードした。
カブレラの第4打席、3打席目に外へのストレートをヒットされたのを見て、1打席目同様再びインハイを交え、アウトハイのストレートで三振。この日、カブレラは3三振だ。

そしてお立ち台の2人。
3打数3安打に貴重なダメ押しの犠牲フライとノリノリのカブレラに、グランドスラムのズレータ。
ズレータは、その後、大きな外野フライが2つあったが、アレがスタンドインしなかったからといって、振り舞わさんようにね。「チョコン」でも当たれば飛ぶんやけんね。

ノーヒットの先制点、追いつかれた直後の勝ち越し弾。さらに突き放すグランドスラム。1点差と迫られた後の、貴重な犠牲フライによる追加点。さらには同じく犠牲フライによるダメ押しと、理想的な試合運びだったといっていい。

でも、これでまだ1差。負ければ2差に戻ってしまう。もう一つ、続けて勝たねば意味がない。
気を緩めることなく、何が何でも勝つという気迫、強い気持ちを持って、もう一つ。

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