互いに譲らぬ投手戦

  • HiRO
    2007年05月13日 09:37 visibility55

先発の顔ぶれを見た時点で、予想はできた。おそらく、勝負は1、2点。
今季ここまで快調な小林宏之に、ここ2試合、その能力を発揮しつつあるガトームソン。

1回裏、西岡が2ベースで出塁し、ガトームソンの立ち上がりを攻める。福浦の犠牲フライでMarinesが1点を先取。
が、2回以降、ガトームソンは低めにボールを集め、ベースの内と外を上手く使った投球でまともに芯に当てさせない。
Hawks投手陣のなかでも群を抜いた投球術が冴え渡り、凡打の山を築いていく。

一方のコバヒロも素晴らしい投球。ランナーは出すものの点を奪える感じがしない。3回に先頭田上がヒットで出塁するも、続く森本のバントが小飛球となり、それを猛然とスライディングキャッチ。1塁走者田上が戻れるはずもなくダブルプレー。その投球だけでなくフィールディングも最高級に素晴らしい。

Hawks打線は、6回まで僅か3安打に抑えられ、2塁すら踏ませてもらえない。ゲームが進むほど初回の1失点が大きくなっていく...

そのコバヒロの唯一の失投が、7回の小久保への一投だった。その失投を逃さずに、12号同点弾を放った小久保も見事。これでゲームは振り出しに。ゲーム終盤での価値ある一発。
この回、さらに西岡のエラーで柴原が出塁し、一気にHawksへ流れが来るかとも思えたが、追加点を奪えず。

7回裏、ズレータの痛烈な打球がガトームソンの左足首内側を直撃。ベニーの打球を右手首に受け離脱したのを思い出しヒヤッとしたが、本人はケロッとしてマウンドを守り続ける。

8回表。コバヒロに替わってマウンドには川崎。7回までで122球という球数によるものか。これはHawksにとっては有り難いと思ったが、あっさりと三者凡退。ゲームの流れは五分、どちらに転ぶか判らない。

その裏をガトームソンが、今江、青野、今岡にいずれも初球を打たせ、Lions戦の初回に続く3球ピッチング。

これでグッと流れを引き寄せたいところだったが、9回、Marinesのマウンドには藪田。
多村、信彦が倒れ2死。ラッキーなヒットで小久保が出塁し、柴原もヒットで1、2塁。今のブキャナンの状態を考えると代打でも良い気がする...が、ブキャナンがそのまま打って1塁フライ。

9回裏のマウンドにもガトームソン。
先頭早川に四球を与える嫌な展開。が、福浦の痛烈な打球が1塁ブキャナンの真正面。1塁ベースを踏んでゲッツー。Hawksにツキがある。
続くズレータをアウトコース絶妙なスライダーで三振に斬って延長突入。

Marinesは、9回に引き続き10回も藪田、11回の多村、信彦、小久保の打順で小林雅英を投入。

Hawksも10回を藤岡、篠原、佐藤誠と繋ぎ11回も佐藤誠とこちらも万全の投手リレー。

そして、12回もMarinesのマウンドにはコバマサ。三者凡退でHawksの勝ちは消えた。が、勝てずとも負けるわけにはいかない。

12回裏。Hawksマウンドには馬原が仁王立ち。圧巻だったのが先頭打者ズレータとの13球に及ぶ白熱の真剣勝負。ズレータを遊ゴロに仕留めると、三者凡退で12回延長規程により引き分け。

この日、Lionsが負けたため、ゲーム差を広げる、という意味では、勝ちと同等の価値のある引き分け。

ガトームソンは、9回4安打1失点。僅か99球。2回以降に許したヒットは2本、2塁すら踏ませず、とても楽に自分の投球をしている感じ。これが投球術というもの。
コントロールも良く、追い込まれるとヒットを打てるところには投げてこないため、相手打者もカウントを獲りにくるボールに手を出すのだが、配球も制球も良いため、なかなかジャストミートされない。
今のHawks先発陣の中にあって、抜群の安定感と投球術。その安心感は4本柱以上。

一方の小林宏之の投球術も冴えていた。
走者を背負っていない場面では飄々と7〜8割くらいで楽に投げ、走者を背負う、あるいは一発で点を獲れる打者を打席に迎えるや、一気にギアをクンと上げる感じ。

素晴らしい両投手のピッチングを堪能させてもらった。

とはいえ、この3連戦、1敗1分。明日は勝ちたいもの。
前回、余裕のない投球をしてしまった田之上と、6試合に登板して未だ勝ち星のない清水直。
田之上が2勝目の壁を越えられるか。

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