如何に点を獲るのか

  • HiRO
    2006年06月25日 12:37 visibility58

Eagles 1 - 0 Hawks

 

本塁が本当に遠く感じたゲームだった。

9イニングの内、7イニングまで得点圏にランナーを進めながらあと1本が出ず、完封負け。ヒット9本、うち、2ベースが5本、3ベースが1本。
これでは勝てない。

田之上は先頭打者を出しすぎ。6回途中までで4回までも先頭打者に安打を許している。良く1点に抑えたもの。

3回、宗の2ベースで本塁突入した山崎。ホームベースのかなり手前での藤井のブロックに堰き止められ、ベースタッチできず憤死。
このプレーを試合後に振り返り、CSの解説の浜名は、ブロックした位置がホームの結構手前だっただけに回り込みも出来たはず、と言っていたが、ま、結果論。走塁センスのある選手、走力を求められている選手ならば、そう言いたくもなる。だが、山崎だ。走塁センス。試合経験。おそらく、そこまでの余裕はなかったろう。
むしろ、試合序盤の3回、という状況が、磯部のファンブルで3塁コーチャーにこのチャレンジをさせた、その判断を問うべきだろう。が、自分はこの本塁突入の判断は間違っていなかったと思う。Hawksの首脳陣は、こういうケースで常にアグレッシブだ。それによる失敗も当然あるが、常に攻撃的な判断を行うことによる、自軍への意識付け、相手へ与えるプレッシャーという意味では、目先の数回の失敗よりも、シーズンを通して戦う上で、非常に大切なことだと思うからだ。

それよりも、この日の敗因は、5回に淡々と、簡単に1点を与えてしまったこと、そして、再三に渡るチャンスをものに出来なかったことに尽きる。
その意味では、山崎の場合、3回のスライディングよりも、5回のスクイズをファールにしてしまったことのほうが問題。難しい球ではあったが、Eaglesは無警戒だっただけに、あれを決めて同点にしていれば流れは違ったはず。

王監督は「あれぐらいは決めて欲しい」と言っているが、若手のなかではバント成功率の高い山崎の期待があったに違いない。だが、スクイズというものは通常のバントとは桁違いのプレッシャーがかかるのも事実。だが、それでもこういう場面をものにしていかないと、今のHawksの戦い方は苦しくなる。チームの構成を考えた場合、3、4、5番以外、いや、松中とズレータ以外は、全員、バントもスクイズも有り得る前提で準備をしておいて欲しいものだ。

小斉がインコースの難しい球を、あわや初HRか、という大きなファール。それで大きな打球を欲しがってしまい、甘い球をアッパースイングで引っかけてしまった。ここもヒットでタイムリーとなった場面。大きなファールを打って欲を出してしまい、先ずチームとして1点を獲る重要性を忘れたかのようなスイングだった。思い切りの良さは買うけどね。

もちろん、HRで点が入るなら言うことない。だが、確率の問題だ。残念ながら今のHawks、HRの確率は低い。ならば、バントで、進塁打で、ランナーを進め、タイムリー、犠牲フライ、ときにはスクイズでランナーを帰す。ヒットだけが野球ではない。目的は、とにかくランナーを帰すこと。
松井秀喜がトーリ監督に深く信頼されているのは、自分を犠牲にして進塁打を打てるからだ。
ヒットで1点が入るランナー2塁の場面、タイムリーを欲しがる気持ちは分かる。特に実績のない若手だからこそ、ヒット、タイムリーヒットという結果を追いかけてしまう。だが、2死でなけりゃ2塁ゴロでも良いのだ。ランナーを3塁に進めれば、ヒットだけでなく、犠牲フライやスクイズのみならず、相手バッテリーのミスでも点が入る。
最優先すべきはチームの勝利。そのためのランナーを帰す手段は、ヒットだけではない、ということを、もう一度考えてみて貰いたい。

三瀬、吉武、篠原、そして藤岡、という中継ぎ陣はこの日も良い仕事をした。
だからこそ、攻撃陣が、如何に点を獲るのか。単に打って結果を残すことだけを考えず、打席に入る前から、その手段を考え得る限り考えて臨んで欲しい。
そして、信彦の復帰時期は分からないが、信彦が打線に名を連ねようとも、その意識は常に持っておいて欲しい。

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