札幌へ!そして福岡へ!

  • HiRO
    2006年10月11日 04:33 visibility56
Hawks 6 - 1 Lions

この日も現地観戦。

YOKOHAMA☆LINERさんと西武線で一緒になる。席も1ブロック違うだけ。
この日の先発は寺原と西口。「今日はウチは継投の勝負やね。」そんなやりとりをしていた。

この寺原が見事に試合を作る。
初回、いきなり、中島に打球が3塁ベースに当たるアンラッキーな2ベースを許すも落ち着いて後続を断つ。
4回まで僅か2安打。ランナーを出しても連打を許すことなく、実に落ち着いたマウンド捌き。

一方の西口。立ち上がりに難がある場合も多い西口だが、この日は初回から飛ばす。序盤、チャンスらしいチャンスを作れず、早い試合展開。
5回に初めて連打でチャンスを掴むも得点に結びつかず、6回にもヒットと四球でチャンスを作るも併殺で活かせず。

先制点は5回のLions。
おかわりくん中村剛也に浴びたソロHRによるもの。だが、直前に出した四球のランナー石井義人の盗塁を刺した直後。その意味ではツキもある。

結局、寺原は5回を投げ、3安打3奪三振1四球。HRによる1失点のみ。スタンドから観ていても全く危なげなかった。

ここから、流れを手繰り寄せる森脇采配。

6回から柳瀬を投入。
先頭の福地に四球を与え、送りバントで1死2塁のピンチを招くも中島、カブレラを抑える。

1点を追う7回表のHawks。
先頭ズレータがサードの横を抜くレフト前ヒット。本多が送り1死2塁。続くカブレラの打球はライト前にポトリ。この打球が大きく弾む間に2塁まで進塁するカブレラの好走塁で、1死2、3塁。
西武ドームのグランドは堅く、ボールが良く弾む。そうしたグランドの特性を良く理解した好判断だ。このグランド特性の理解が、チームとして徹底されていたのかもしれない。
田上が遊ゴロに倒れ、2死2、3塁となってから、山崎の代打に稲嶺誉。打率を考えれば、他の選択肢もあるのだが、森脇監督代行は言う。
「ランナー三塁の状況になったら、決めていた。ここのグラウンドは打球が大きく弾むので、三振が少なく、足の速い選手を考えていた。」

その稲嶺が、西口の初球スライダーをレフト前へ。同点!
ホームインするなり大きくジャンプして喜ぶズレータ。好投の西口から殊勲の同点打だ。

同点となった後のその裏を、柳瀬がきっちり抑え、迎えた8回表。

マウンドには星野。先頭柴原の代打に仲澤。この仲澤が四球を選び出塁。Lionsバッテリーに前日の3点タイムリー2ベースのイメージが強く残っていたか。
続く信彦にスライダーを続けるも決まらず連続四球。無死1、2塁。
ズレータを迎えるところで、Lionsベンチはマウンドに山岸を送る。
だが、Lionsの中継ぎ陣には前日打ち込まれた残像が残っているのか、腕が縮こまっている。表情にも落ち着きがない。
1-3となったところで、四球を与えまいと甘くど真ん中にスライダー!
打った、その瞬間、両手を高々と上げるズレータ。打球はファンが待ちかまえるレフトスタンドへ。値千金の勝ち越し3ラン!
ベンチに拡がる笑顔。ベンチ入りをしていない和巳もカメラマン席でガッツポーズ!

このあと、1死から、カブレラが3ゴロにも全力疾走で内野安打。田上三振の間にカブレラが2塁へ。2死2塁。続く的場がレフト線へ痛烈な打球!タイムリー2ベース!4点差。チームの勢いが的場にも打たせるのだから本当に野球は怖い。

もう完全なHawksペース。

8回は藤岡が完璧に抑え、9回表、死球で出塁した大村を1塁において信彦のライト線2ベース!大村が一気に生還し、ダメ押しのダメ押しとなる6点目。

9回はもちろん馬原。
先頭中島にライト線への2ベースを許し、カブレラには不運な3塁への内野安打を許すも、後続を断ちゲームセット。

見事、1stステージを突破!
2ndステージに3位通過チームが進出するのは、プレーオフ史上初。

柳瀬に連日の白星がつき2勝目。これに象徴されるように、前日も、この日も、先制されながらも最少失点で凌ぎ、中継ぎ陣がゲームの流れを手繰り寄せ、終盤に打線が爆発するという逆転勝利。

土壇場での、柳瀬、藤岡といったHawks中継ぎ陣とLions中継ぎ陣の明暗がクッキリ出た格好だ。

そして、信彦やズレータの活躍の一方で、今季続けてきた我慢の若手起用が結実。この日、同点打を放った稲嶺誉や2安打の田上、昨日の殊勲打の仲澤。レギュラーシーズンで我慢して起用し続けてきたからこそ、この土壇場での活躍があったのは間違いない。

そして、この日ヒットこそなかったものの、宗の好守備も光った。とにかく捕ってからが速い。捕って普通にステップして放っていたのではセーフになりそうな打球が幾つかあった。
右中間を割りそうな打球を好捕した大村のプレーも寺原を助けたね。大村は打たずとも、この守備だけで本当に存在価値がある。

ベンチの雰囲気もいい。
ベテラン、主軸、若手まで、まさにチーム一丸の雰囲気が感じられる最高の状態。
呪縛から解放され、本来のチームの姿が戻ってきた感じだ。
一昨年、昨年のプレーオフ、そして今季終盤に6連敗したチームではない。

さあ、札幌だ。
待ち受けるFightersは強敵だ。ダルビッシュ、八木を打って、そして、福岡へ帰ろう。

そのときこそ、今年こそは、福岡で、歓喜の涙を!!!

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