ベテランの投球術、冴え渡る

  • HiRO
    2007年05月01日 01:56 visibility647

和巳と入れ替わりで1軍に上がってきた35歳のベテラン田之上慶三郎の実に老獪なピッチング。
ピッチングはスピードだけではないことを見事に体現してくれた。

そのゆったりとした美しいフォームから投じられる真っ直ぐは、せいぜい140km/h前後、130km/h台後半が多いのだが、コントロールがいい。それに、曲がりの浅い130km/h前後のスライダーと曲がりの深い124、5km/hのスライダー、大きな縦のカーブ、そしてフォークを交え、それらを外角低めに集める丁寧なピッチング。
たまに甘いコースに入っても、これらの配球でタイミングを狂わせているから、まともに芯で捉えさせない。

5回裏の大西に被弾した一投が、唯一の失投といっていい。
外に投げるつもりのスライダーが甘くインコースから真ん中に入ってしまった。

5回くらいから、徐々に疲れが見え、コントロールにも乱れが見えてきたが、5回2/3を5安打1失点、先発の役割を十二分に果たしてくれた。

一方、(ORIX)Buffaloes先発セラフィニも低めに集める丁寧な投球で、ほとんどが打ってもゴロにしかならないようなボールばかり。
Hawksは、4回まで毎回ランナーを出しながらも、なかなかランナーを進めることができない。

5回表に、急性胃腸炎のアダムに代わってスタメンの辻のセンター前ヒット、送れず入れ替わった山崎の2盗、本多の内野安打などで、2死ながらも、1、3塁のチャンス。
ここで、多村の代役で3番に入った井手正太郎。初球、三遊間を破るタイムリー。
あたりは良くなかったにせよ若手の活躍で先制点。

その裏に、田之上が大西に同点弾を被弾し、あっという間に同点に追いつかれるが、その直後、6回表には、やはり2死から森本のヒット、辻の3塁ゴロエラーで2死1、2塁とし、山崎のレフト前タイムリーで勝ち越し!
さらには、大村のライト前タイムリーで、この回2点目。

2点リードを貰い、6回裏、田之上が2死ながら1、2塁のピンチを招いたところで、お役ご免。
以降、6、7回を佐藤誠、8回を柳瀬、9回は馬原で、無安打のパーフェクトリレー。
田之上の今季初先発初勝利。


それにしても、今日のアンパイア、小寺球審。明らかにストライクゾーンが狭いし、TVを観ていても、とったりとらなかったり。
6回裏の投手交替の際、王監督がその判定ぶりに抗議。
今日のは本当に狭かったし、外にストライクゾーン拡げたんやないとね、と文句の1つも言いたくもなる。投手心理からすると、外に拡がった、と思ってとってもらえないのが最悪。
ビデオだってあるんやし、シーズン中でも審判達同士でストライクゾーンの再確認をして欲しいものだ。


さて、これでHawksは8連勝。
この日は多村にアダムまで欠き、決してチーム状態が良くないなかにあって、これはチームとしては喜ばしい。
主力を欠きながらも、このゲームでは若手の活躍で得点を重ねたし、こういう勝っていくなかでの活躍で、若手も伸びていくもの。
昨季は活躍せないかんプレッシャーもあったろうし、それで負けたりすると余計にプレッシャーも増すしね。

さ、福岡の帰っての6連戦。
先ずは、仙台の借りを返さんとね。

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