不調時の組み立ての明暗
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HiRO
2007年04月03日 23:21 visibility51
初回の攻防とバッテリーが明暗を分けた。
Hawksは初回、Lions先発涌井から宗がストレートの四球で出塁。続く多村は顔面付近へのブラッシュボールの直後の外へのスライダーに崩されながらも左翼フェンスを直撃。この2ベースで、宗が本塁へ突入するも惜しくもタッチアウト。
残念なのは、捕手細川も本塁へ間に合うタイミングではボールが返ってこないと見ていたのか、宗が3塁を廻った時点でブロックの体制に入ってはいなかった。このため、宗は3塁を廻ったところでスピードを緩め流して走ってしまっていた。緩めてなければ間に合ったであろうタイミング。悔いが残る。
とはいえ引き続き、信彦、小久保が連続四球で2死満塁のチャンス。が、柴原がセカンドゴロに倒れ、得点ならず。
対するHawks先発は渚。初回、2番片岡の高いバウンドの打球がマウンド後方への内野安打となり、さらに簡単に2盗を決められる。2死となって、この日4番に入るリーファー。その初球、真っ直ぐが真ん中へ入る。打球は1、2塁間を抜け片岡が生還、先制点を許してしまう。軽率な初球の入りに悔いが残る。
その後は、2死満塁のピンチを背負うも、何とか凌いで1失点止まり。
1回の表と裏で同じような攻防があったが、ここで先制点を奪ったLionsと奪えなかったHawksの明暗が結果となって出た格好だ。
渚は、6回にさらに2点を失い、7回1/3を99球、7安打3四球、3失点。
Hawksは2回以外は毎回ランナーを出すのだが、涌井を攻めあぐね、8回にようやく小久保の2ランで2点を返したのみ。
同点、逆転が期待された9回の攻撃も、小野寺の前に、田之上、本間、江川があっさりと3者凡退に倒れ万事休す。
Lionsと対戦すると、まだまだ野球の質が甘いな、と痛感させられる、そんなゲームやったね。
この日の渚は「伝家の宝刀」スライダーが曲がりすぎる状態。まるでカーブのようにドロンと縦に大きく曲がる。スピードでいえば120km/h台後半から130km/h台前半。良いときの渚なら、スライダーは140km/h台。そのため、打者にも早く見極められてしまう。
そのスライダーに頼り切り、ランナーを背負うとストレートに頼る組み立ては疑問だ。Lionsには見透かされていたように思える。
インコースへのシュートもほとんど使っていないように見受けられた。こういうスライダーが良くないときこそ、シュートを早めに見せることでスライダーを遠くに見せることが出来るのだが。
以前に比べれば、悪いなりのピッチングは出来るようにはなっとるけどね。
同じく、調子が良いとは言えなかった涌井が、投げながら、使えるボールを見極めて、2廻り目からはストレートを中心に丁寧にピッチングを組み立てたのとは対照的。
その意味では、バッテリーの差、ともいえる。
今日は、その涌井との対戦で、打線の中での打者の実力差が如実に出た。
7番ブキャナンから8番山崎、9番本間、1番城所まで無安打。見ていても打てる感じがなかった。
城所は3三振。外の真っ直ぐと内へのスライダーのコンビネーションに手も足も出ない。あまりにも淡泊。
その後を打つ宗が、フルカウントからファールで粘って粘って猛打賞を放ったのを参考にして貰いたいもの。
それにしても、宗は調子がいい。ボールがよく見えているようだし、バットもシャープに振れている。ファールで粘って自分の打てる球を確実に打つ。実にイヤらしい。
調子が良いといえば、8回に3号2ランを放った小久保も然り。フルカウントから投じられたスライダーにタイミングを狂わされながらの一発。タイミングがずれても軸が全くぶれない、技ありの見事なスイングだった。
本多は発熱で欠場。井出コーチがインフルエンザというから、チーム内に流行しなけりゃいいけどね。
さて、BayStars-Carp戦では、寺原が移籍後初登板初勝利!
8回を4安打1失点というから素晴らしい。
おめでとう!テラ!
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- 事務局に通報しました。
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