人的補償残りはしたけれど
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DIME
2008年06月24日 11:32 visibility120
プロテクトの人数にもよるけど、Cランクが人的補償の枠外になったからね、人的補償が妨げるのは中堅以下の選手の移籍だからいけるかな。
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FA改革協議が25日に決着…最短7年、補償も大幅軽減
プロ野球のドラフト・フリーエージェント(FA)改革協議が、25日に予定されている日本プロ野球組織(NPB)と労組・日本プロ野球選手会(宮本慎也会長=ヤクルト)との協議交渉委員会を経て決着する見通しとなった。
今オフから適用される新制度では移籍の活性化を図るため、FA権の取得期間が短縮される。現役の選手は従来より1年短縮されて8年に、2007年ドラフト以降に入団した選手は高校生が8年、大学・社会人が7年となる。FA移籍に伴う旧球団に対する補償も大幅に軽減される。
2年後に成果、球団経営への影響などを検証する。
また、NPB側からはFA流出により、著しく戦力が低下した球団に対する一時的な措置として、出場選手及び支配下選手登録枠をそれぞれ1人増やして29人、71人とする案が提案されたが、今回は受け入れには至らなかった。今後、選手会では7月の総会以降に協議する方向だ。
◇
【ドラフト】
◆2008年から高校生と大学・社会人を一括開催。
◆1巡目は入札し、重複の場合は抽選。外れた球団は再入札し、全球団が1巡目選手を確定するまで繰り返す。2巡目以降はウエーバー方式。
【FA】
◆2007年ドラフト以降の入団選手は、国内FA権取得期間を高校生は8年、大学・社会人は7年とする。
◆2006年ドラフト以前に入団した選手は海外FA権取得期間を9年、国内を8年とする。
◆旧球団に対する補償は各球団で日本人選手を年俸順にA(上位1〜3位)、B(同4〜10位)、C(同11位以下)にランク付け。人的補償がない場合、Aランクは年俸の80%、Bランクは60%。人的補償がある場合、Aランクは50%、Bランクは40%。Cランクは人的、金銭補償とも不要。
(2008年6月24日03時03分 読売新聞)
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前々から書いてる通り、現行のFA制度だと簡単に言えば「FA宣言選手←→29番目の選手+金銭」となっちゃう。
この28人には若手なども含めなければ行けないので、「29番目」という位置は「1軍ベンチ入り」よりも更に上にある、そこに含まれないほとんどの選手の場合は獲得した球団の方が損をする事になる。
だから、オリックスの日高や塩崎には声がかからなかったし、門倉健や野口茂樹の獲得も馬鹿げていると批判した。
実際のところ門倉健や野口茂樹は期待はずれの結果しか残していないが、それは蓋を開けてみなければわからない結果論だから、もって批判をする理由にはならない、元々それぐらいの程度の選手でしかないわけだし。
問題はその程度の選手を獲得する為に29番目の選手を持っていかれるというリスクを犯したこと。現実的には小田と工藤だったので実害はあまりなかったが、あそこで若手を持っていかれてたらと思うとぞっとする。
本質的には、赤松や福地や岡本が取られることと同じ事。具体例としてのそれが小田や工藤で済んだのは単なる結果論であり、そのリスクの高さ、損失の大きさの可能性は赤松や福地や岡本を見ればわかるとおり、決して小さなものではない。
もちろんそんなリスクを背負ってでも獲得する価値がFA選手にありさえすればいいのだが。門倉と違って、新井や石井一や和田には今のところその価値はあったと言ってもいいんだろう。
逆に言えば、人的補償さえなければ門倉や野口の獲得もそう批判する気はない。「人的補償」という確定的な損があるからこそ批判するのであって、「活躍するかどうか」という不確定のリスクに関してはそれを許容できる体力の範囲内であれば(つまり70人枠と金銭的な余裕があれば)行動するべきであり、新規の選手の獲得、つまり「チームを強くする努力」には何ら批判するべきところはない。
他に何か70人枠を有効に使える埋め草があるのなら別だが、現在のNPBはあまりに選手獲得に対する制限が多すぎて他の選択肢すら浮かばないのが実情、「やる」か「やらない」かであれば「やる」方が良いのは当たり前であり、他に「やること」がないので、活動そのもは批判のしようが無い。
ちなみに確定的に損をする事がわかっていても尚巨人が獲得をしたのはどちらかといえば、「選手が行き場を失うこと」とか「なし崩れのMLBへの選手流出」とかいうチームとは関係ない本来どうでもいい事(もちろんNPB全体からすればどうでも良くないが、そんなもの一球団が考えることではない)を考えすぎるあまりの愚行であって、他の球団が手を挙げなかったのは巨人にある「驕り」のようなものを持ち合わせずに冷静にソロバンをはじけたから。
ちなみに薮田、小林雅、福盛あたりが「なし崩しの選手流出」ってやつになる。
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こちらのサイトのデータを参考にさせて頂くと、門倉、野口、日高、塩崎はいずれもBランク相当の選手。
それに対して、例えば最近の、新井、和田、石井一、小久保、小笠原、彼らはAランク相当ということになる。小笠原を除いていずれも「29番目」の選手が選択されている、つまり人的補償が行使されている。
それはつまり、獲得をした側の球団が、Aランク相当の選手であって初めて「29番目の選手と交換するだけの価値」を見出せるという判断基準を持ち合わせていたという事に他ならない。
この判断基準が高いのか低いのかはこの際問題ではない、外野が議論してどうこうするものではない。ただ事実として市場に参加しているそれぞれの「意思」が計算する損益分岐点はその辺りに存在しているという事実が存在するという事が大事なこと。
それを踏まえると、Aランクは28人という人的補償枠で構わないにしても(検討しなおす価値はあるとは思うが)、Bランクの選手に関してはそれよりも緩い枠を設定しないと、「損をする補強」と大多数の球団は判断するので、結果的にFAが機能しないであろうことは自明である。
何人ぐらいが適当なのかと言うのは、簡単に結論のでるところではないが、現行の「28人」という枠はAランク相当の人数である、という事はその議論のベースとなるだろう。
蛇足だが、私個人の考えとしては、「入団後○年以内の選手」を自動的に除外した上で、人的補償枠を設定した方がいいと思う、その場合はもちろんAランクの枠は28より少ない。
現行のように「暗黙の了解」のうちに「入団すぐの選手は指名しない」ってことになっているようだと、それを逆手にとって「外してても獲得しないだろう」と考える球団は出てくるだろうし、その時に「外れているから獲ってしまえ」という球団が出てこないとも限らない。そんな事があれば一悶着起きるだろう。
それを考えると、個人的には最初から入団年数の短い選手は一定の基準で除外しておいた方がいいんじゃないかなと思う。そこだけかな、人数は常識的にさえやっていればそんなおかしな数にはならないでしょう。
あとは、選手側、特にCランクに属する選手が示し合わせて、MLBのようにほぼ全員が宣言するようにならないと供給が少なすぎて市場が成立しないのでその辺りを選手側がしっかり取り組めるかどうかでしょう。
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- 事務局に通報しました。
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