醜いアマの権益保護活動
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DIME
2007年02月08日 21:48 visibility109
アマ側がプロが行ったアンケートに対して「事前にアンケート内容を統括競技団体に開示しなければ信頼関係を損なう」つまり、事前検閲させろと主張したのが守れなかったことに抗議してきたそうだ。
なんて醜く野球ファンとして恥ずかしい言動か。しかもその自分勝手な行為を「プロアマ双方の信頼関係を損なう行為」と強弁しているらしい。
何故です?どこがどうなって信頼関係を損なう行為なんですか。自分たちの存在を立てずに直接現場に触れたことに抗議してるだけじゃないか。
本当に現場が「このアンケートは信頼を損なう」と思っているなら、なんでアンケートに返信があるのでしょうか。
逆に言えば、アマの現場はより良いドラフト制度の必要性を認識している、だからこそ議論の参考書類として現場の声の必要性を認識しそれを参考にして欲しいと思ってアンケートに返信があったわけです。
少なくとも彼らが信頼関係を損なう行為と主張していることにはこの返信があったことを見れば現場の声に即していないことは明らかです。
彼らは、スピーディにかつ少しでも多くの時間議論をしなきゃいけない問題にも関わらず、それを一々事前に根回ししろとか、自分たちの顔を立てろとか抜かしてるわけですよこれは。
アマ側が高校生ドラフトは9月ぐらいにはやってほしいと要望しているわけで、その要望にこたえるのであれば次のドラフトまでもう半年もないんですよ。
1/24に先の会議があって、次の会議は2/7、その間2週間です。アンケートを作成し、アンケートを配布し、アンケートを回収する。たった2週間でこれだけのことをしなきゃいけないわけですよ。
そこに作成したアンケートを事前検閲する、アンケートの内容に関して修正するなんて事を加えていれば今回の会議に間に合うはずがありません。一回会議はこの「現場の声」なしでやらざるを得なくなります。それだけ会議は遅れます。
事前にアンケートを行いますと言っていたわけでしょ、それを「事前に開示しろ」とふんぞり返っていて自分たち側からアンケート内容を提示するとかそういう反応さえしてないわけでしょ。最悪です。
せめて「こういう質問をいれろ」とか「こういう質問はやめてくれ」とか自分たちからアプローチ掛けるのが最低限の対応ではないですか。
こういう旧態依然とした発言を見ると地方政治を思い出します。革新的な首長がよりスマートにスムーズに活動しようとしたときに「事前に議会への折衝がなかった(=私たちへの根回しがなく顔をつぶされた)」なんて平気で言ってるのを思い出します。
日本のアマ野球というのは甲子園を始めとして大きなお金を生み出しています。彼らはその既得権益の上に成り立っています。
プロ球界がアマ団体を通り越して直接アマと連携してしまえばそれだけ自分たちがその権益に対する発言力が低下することを恐れているんでしょ。
だからこそ、柳川事件だとかにこだわってプロがアマに指導することも出来ないとか馬鹿げた事を続けているわけです。
こういうことをやっているから日本の野球界が一体化して野球を発展させていくことを妨げられることになる。
そこに所属する選手がもっとも優れているリーグが上位に置かれなければ、勝敗を争う存在であるスポーツの存在が成立しません。
そしてプロリーグがあるからこそ、アマ所属の選手にとって目標となり将来性となる。Jリーグ創設に当たって「日本サッカーの強化のためにはプロ化が不可欠だ」と当時の日本代表選手が切望していたことは多く知られているだろう。それは「プロ」という存在によってその競技を続ければ将来があるということが明確に見えるからだ。
プロが最上位にあるのは当たり前なんですよ。野球がアマ野球から発展していったのは事実ですしそれは尊重すべきことですが、だからといって頭が複数あるのは全体の発展の妨げにはならず、1つであるべき頭はスポーツの存在理由として選手が最後に目指す場所でなければなりません。
自分たちがどれだけ醜い行為をしているかを自覚し、発言を謝罪して撤回し、プロがよりよいドラフトにしようとしている活動に従うことを望むばかりです、まぁ既得権益にこだわる現在のアマ球界、特に学生野球界はそんな大局を見据えた言動は無理でしょうけど。
<<2/9 追記>>
9日付けの報道を見る限りでは、アンケートに関しては1/27以降に行ったものではなく、スカウト活動の一環として行っていた会話を独自にまとめたものということのようですね。
こうなってくると上記の部分とは一部事情が違ってくると思います。その点ここに訂正させていただきます。っていって書き換えたらそれはそれでわからなくなるので、そのままにしておきます(打消し線とかここではつかえないもので)
ただ改めて報道内容を見ても考えは全く変わりませんでした。以下の発言に全てが現われていると思います。
「希望球団に入りたい選手側の思惑だけを優先すると、プロアマの健全化は損なわれる。選手の意向を強く反映する監督のアンケートをもって、アマ側の意向を探ろうとするのは正しい現状把握の方法とは言えない」朝日新聞
「アマ側は今回の調査結果を検討材料としないように求める。」毎日新聞
選手のための制度に、選手の意見があってはいけないのか、現場の意見が合ってはならないのか。ならないのでしょうね。
少なくとも自分たちの検閲を受け、自分たちの考えに沿った内容に修正されたものではない限りあってはならないということでしょう。
希望球団に入りたいという選手側の思惑を尊重することが何が悪いことでしょうか。職業選択の自由は憲法で認められていることであり、それを制限しなければならないのはプロ側の事情(ビジネスモデル)であってアマ側がどうこういうことではありません。
むしろアマ側は本来ならば、学生たちがより「広い未来」を志向できることを望むのが普通ですよ。まったく理解が出来ない、彼らに既得権益があるという事実を無視すれば、ですが(笑)
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- 事務局に通報しました。
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