小難しい話。

  • DIME
    2008年03月03日 10:51 visibility89

その前に一つ。一方的にリンク張って失礼しますが、コミィさん、復帰おめでとうございます、更新楽しみにしています。

やっぱり巨人ファン全体での露出度とかランキングとかどうしても気になってしまいますからねえ。巨人ファンのブログは毎日のようにぽちぽち押してたんですけど、絶対数が少ないし。
コミィさんも触れられていましたが、巨人というか巨人ファンの置かれている状況(=巨人に限ってだけは何故か他人を不快にしても良いと勘違いしているストレス過多な人が多すぎる状況)を考えれば巨人ファンがブログとか書くには相当の心意気が必要ですからしょうがないとはおもうんですけど、やっぱり少ないのはね、悲しいから。
そんな状況で、コミィさんが戻ってこられたのはとても嬉しいです。個人的にも、そろそろ本当に更新するにもネタがなくなってくるんですよねぇ、去年はなんとか書いてましたけど、10試合も続かなかったし。かといって自分が更新頻度落とすのも露出度がなぁとか懸念していたんですが、良かった。

やっぱり、私みたいなアクの強いのは万人受けしないんですから、このぐらいがやりやすい。

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1軍の試合はもちろんチェックしているんですが、1試合1試合で論評できないというか、あんまりミクロを見てしまうと実際を見失うという実感の方が強いので、結果そのものにあんまり興味がないというか、実際には興味を持たないように気をつけているって感のほうが強いんですかね。
年に、何度も「なんで巨人は野球なんぞ選んでくれたのか」と思いますからねえ、どんなに強いチームでもこんなに負けるのは他にないですよ、だいたい平均して優勝するシーズンでも週6試合のうち2試合以上は負けを見させられるんですからね。ファンからすれば1試合1試合を見ていたらこれだけストレスのたまるスポーツもない、それもあって興味を持たないようにしています。
んで、ぶっちゃけ言ってしまえば、首脳陣の戦術の選択とかその他諸々で勝敗が大きく変わるかといえば変わらないと思ってますからね、たとえば起用する選手の見極めだとか可能性のある選手の選別とかそういう「戦略的選択」の卓越は必要だと思っていますが、ここで代打とかここでバントとかここでH&Rだとか、「状況における戦術の選択」はどうでもいい、少なくとも野球ってスポーツでは。

まず、そもそもの「その選択」がどれだけ勝敗に影響するかという問題。たとえば、先頭打者が死球で出塁して、代走を出して、次打者のときに二盗した上で、犠打で三進、代打者が犠飛で1点獲得。じゃあその場面において代走、盗塁、犠打、代打、犠飛、それぞれが得点にどれだけ影響したかなんてわからないですよ。1つ言える事は、この得点は代打だけで取ったものでも犠打だけで取ったものでもなんでもない、全ての因子が重なって取ったものです。「だけ」だといえるのはHR(の打者走者1点分のみ)か四死球のみでの押し出しぐらいでしょ。
ところが往々にしてこういう場面で一番スポットの当たるところだけで得点を取ったように誤解されやすい。例えば代打が名の知れた打者であったら(去年で言えば矢野とか立浪とか真中とか)そこを取り上げるし、逆に投手が死球禍のある投手だったらそこが取り上げられるかもしれない。そういう考えに陥りやすいのは人間の性ですし、テレビによって「わかりやすい雛形への落とし込み」がデフォになっているのもそれを助長している。
もっと顕著なもので言えば、例えば最初の死球がエラーだった場合、「この得点はエラーによる失点ですね」なんていわれる、それは事実ですけど、でも一面でしかない。その後の打者を順当に抑えてれば、盗塁を防げば、犠打で封殺していれば、それでも防げていたはずですよ、なのに何故エラーだけ特別扱いするんです。
でも往々にしてエラーがどこかに絡むとその失点は全てエラーのせいにしてしまうんです、だからエラーによる失点を防ぐというのがとても大事なことのように思える、因子として加わった全ての失点をエラーのせいと決め付けてしまえば、それが大事なことのように思えてしまうのは当然です、因子の1つを因子の全てであるかのように誤解してるのですから過大評価にならないほうがおかしい。道作さんも同じような事を先日書かれていましたけど。
まぁ何故エラーだけ特別扱いされるかといえば、そこに明らかな「失敗」が存在するからなんですがね、失敗が確実に存在するとそれをなくせばなかったと思われやすい、そういう人間の心理、印象の問題です。
でもそもそも失敗をゼロにするという思考になっている時点で無理があるんです、少なくとも私は全て成功する前提で思考を組み立てなんかしない、現実の仕事やテストやその他もろもろ、失敗無しでできる人がいたとすれば私はあがめますよ、少なくとも私にはそんな神業できない。それを前提に戦術を組み立てるのはゲームの中だけです、リセットしてればいつかは全て成功しますからね。

んで、もう1つはその選択をするにあたったとして、むしろ、そのとき監督に求められる資質は、事前(開幕前とか)に決めたルールに従ってどんな状況であっても例外なくそれを行うことだと思っています。
野球の場合は1回の試行ではあまりにも運の作用とサンプルの少なさに伴う確率の揺らぎが大きすぎる、だから1試合で区切って見ると真実は確率の揺らぎの中に沈みこみます、トーナメント戦であればその揺らぎも含めて考えなきゃいけないですが、リーグ戦ではそうではない、むしろ揺らぎの平易化を図るべき。
んで、揺らぎが有る前提で考えると、失敗が先に重なった時にそこでその選択を止める事は、その選択の実際の結果よりマイナスに傾いたところで、結果を確定させるということなんです、そんな事をするのはアホです。
一昨年ですかね、岩瀬がシーズン序盤に2度失敗した、そこで今年の彼はおかしいとか思ってくれたらしめたものだったんですが、落合監督は微動だにしなかった、最終的に救援失敗は例年と同じ程度の確率に収まりました。
もし仮にそこで本当に岩瀬がおかしかったのだとしても、それは岩瀬をその場面で投入した戦術的選択に問題があるのではなく、それを開幕前の時点で見抜けずに間違った選択肢を確定した戦略的ミスです、ミセリに見切りをつけ切れなかった巨人のように。そこでミセリを投げさせたことが問題ではない、そこでミセリを投げさせると事前に決めたことが問題なのです。
であれば、その選択は開幕前に終わってるんです、だから当然シーズン中に興味を持つ必要も無い、興味が沸くはずも無い、結果が確定していないだけでもう終わってるんですから。既に終わったレースで確定前に「5番はもうちょっと逃げるべきだ」とか言っているようなものです、今更それを言ってもレースの結果は変わらない、レースはやり直せない。
「岩瀬が短期間に二度失敗した」という事実を戦術的な観点で見れば、どう考えてもこれは間違いです、岩瀬を外すべき。しかし「岩瀬を抑えとする」というのは戦術的選択ではなく戦略的選択なんです、そういう長期的な観点からすれば「抑え投手がシーズン中に2,3度失敗する」というのは発生しないほうが珍しい事実なんです。その観点から見ていれば二度の失敗ぐらいで動く方がおかしい。
戦略的なミスを戦術的にカバーしようというのは兵法として間違っています。もちろんその時点で戦術的対策しか打てないと言うのは往々としての現実ですがそれを選択する時点で下策であることは自覚されなければなりません。戦略的なミスであるならば、戦略的な部分を修正しないとその修正は表面にとどまり根本的な問題の解決には至っておらずそのミスを繰り返すことになります。
だからこの場合「抑え投手としての適正をしっかり見極められること」によって修正が図られるべきであり「抑え投手を変えてみること」で修正が図られてはいけないのです、もちろん両者から導かれる結果は同じである可能性が高いですが。巨人がいつまでたっても抑えを固定できないのは「抑えの適正を見極めるのが下手」だからです。
で、そうなると、こういう「戦略的選択」については本当に開幕前にほとんど終わってるんですよ、結果はそこである程度までは決まった後なんです、シーズンというのはそれを確かめているだけの後始末。
もちろん長いシーズンでは個々の好不調の波もありますし、それに併せてシーズン中に柔軟な変化をしなければならない部分もあります。でも基礎的なところは開幕前に終わらせておかないと安定を欠いてしまって優勝争いはできないんですよ、くるくる変えているところは出目がよければ伸びますがそれは結局出目が良いだけにすぎません。
ただし充実した戦力がある球団の場合です。戦力が足りてない球団の場合は極大を狙わざるを得ませんから揺らぎも利用するしかない、ただ私はそんな選択をするような球団のファンにはなれません、好みじゃない。

首脳陣の選択という面から見ましたが、これは別にそれだけに限りません、その時の打者、投手、(参加機会があるなら)野手、彼らの活動も同様の因子なんですから基本的に同じだと思っています。場面に関わらず同じ事をしてくれる選手が一番優れている。
この二つの理由から、私は1試合を語る、あの場面、あの状況での結果を語るのは好みません、別にそれが絶対の正解だとは思っていませんが、少なくとも私の好みには反します、だから書くことがないんです。
私にとって見れば野球というのはオフシーズンに用意できるだけの選択肢を用意する、開幕前までにその選択肢の優劣を見分けて配置を決める、そこが面白いところです。あとは運に任せるしかないという非常に面白くないところしか残っていない。
リセットボタンは無いですから後はその1回が上手くいくことを願うだけ、ほんと因果なスポーツです、野球ってのは。
開幕前時点の戦力を数量化するのであれば、私はそれは変数だと思っています。「絶対に優勝できるチーム」というのはその変数における極小値が他のどのチームの極大値よりも大きなチームです。
ただ残念ながらそれを達成するには野球というスポーツは変数の幅が大きすぎる、MLBも含めて日本代表70名を選ぶぐらいのチームでもない限り無理でしょう、この場合70人が居ることでなく、他球団にその70名が居ないことがそう思える理由ですが。
今の巨人なんて「絶対に優勝できるチーム」の横綱の高みから見れば三枚目か序二段ってところですよ、関取ですらない。
シーズン100勝?勝率.694ですよ、ほぼ7割ですよ、そんなこと正気で論議しはじめるとすれば野球を語るだけムダですよ、そんな人。むしろ野球を一度全て忘れなさい、悪い事は言わないから素人になったほうがいい、赤ん坊でもいいですよ、そっちの方が野球により近い位置にいます。
個人的には70人を選べるぐらいできると野球はもっと楽しいんですが、どうもそう思う人は少ないようです、私としては残念なことに。1000回やったら1001回潰せるとわかっているからこそ、それをするのは楽しいのに(笑)。もちろん2000回ならなお楽しい。
予測不確実性?バカなことを。不確定である事象に対して観察と推測を重ねて確実にまで落とし込む、人の手に余っていたモノを人の手に掴み取る。それが楽しいんであって、不確実性を保持するなんて言うのはただの思考放棄、予測できないことのいったい何が面白い?って思いますよ、私からすればね。
もし将棋やチェスが、どれだけ努力しても自分が勝つのかわからないような遊戯であったらいったい誰がより強くなろうとします?より知識を深めようとします?知恵を注ぎ込みます?私からすればそれと同じことです、予測不確実性を商売の事情から必要以上に高めるなんて愚行はね。
こんなに負ける野球は野球そのものだけで十分すぎるほど不確実性のあるスポーツなんです。そこを追求することだけでも十分すぎるぐらい難易度の高いシステムなのに、他の要素までそこに追加して実際の姿を歪められるなんてたまったもんじゃありません、不純物(=戦力均衡とかドラフトとか)を除くなんていう要らん手間をかけさせないで欲しい。

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んでまぁ、そのシーズンが終わってしまうので、あとは来シーズン以降と、シーズン途中に追加で加わる変数(つまり選手)の見極めのために2軍へと興味が移っていくわけです。
ところが、今まで12球団の中では比較的マシな方だった巨人の2軍情報が、何だか最低レベルにまで落ち込みそうな様子が示されています、具体的に言えばVenusNetに見る価値が全くなくなってしまってる。
いやもちろん女性を取り込むための場所と考えるのであればそういう方向に舵を切るべきだとここでも書きましたから、VenusNetの変化そのものは悪い方向には転がってないと思うんですが、だからといって今まであった情報の質をさげてもらってはそれはそれで困る。
こんなスコアシートも何にも無いニュースだけで伝えられても、そこにはなんら価値が見出せません。シーズンだけでなく、教育リーグ(含:フェニックス)のスコアもちゃんと伝えてくれていたのは、良かったところなのに、それをなくすなんて何を考えているのか。
これでシーズンに入ってもあんな調子で無意味な(=主観的な)ニュースしか“試合結果”として残さないのだとすれば、2軍についてまったく知ることが出来ないのと同義ですよ。最低限スコアシートぐらいは載せて欲しい、っていうか載せてくれないと困る。CSでもシーズンのほとんどの試合を見れないのに。
情報量を増やすならともかく、減らすなんて狂気の沙汰です、そうでなくても1軍の試合という目先だけはともかく、2軍とかについては他球団に比べればメディア露出はむしろ少ないぐらいなのに。何をとち狂ってるんですかね、巨人は。

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