セ・リーグ観客動員数推移05-06

  • DIME
    2006年10月16日 23:53 visibility558

※10/18 報道発表による数字と確認のうえ修正しました。 

 

今日でセリーグの全日程が終了しました。

改めて中日ドラゴンズ優勝おめでとうございます。選手の皆様お疲れ様でした、来季もよろしくお願いいたします。

 

手元で集計しているだけの速報値(公式発表とかがないのであってるかがわからない)ですが今年の観客動員数を見ておきたいと思います。

最後にちらっと見直す(巨人だけは球団から発表済なのでそこだけ)だけでも間違いがありましたので、99%修正があるとおもいますが。

※10/18 修正

 

順番はこちらの集計の都合上昨年の順位に準じています。

 

まず各球団の主催試合観客動員数です。リーグ戦55試合+交流戦18試合=73試合となっています。

球団 : 全試合 : リーグ戦 : 交流戦

阪神 : 3,154,903 : 2,382,558 : 772,345

中日 : 2,398,698 : 1848336 : 550,262

横浜 : 1,106,511 : 872658 : 233,853

ヤクルト : 1,315,389 : 1029553 : 285,836

巨人 : 2,892,695 : 2148182 : 744,513

広島 : 1,009,481 : 761,339 : 248,142

全体 : 11,877,577 : 9,042,626 : 2,834,951

 

広島が最後2試合を頑張って今年は全球団で動員100万人が達成されました(去年は横浜が未達成)

とりあえずはどの球団もノルマクリアってところでしょうか。 

 

んでまぁもちろん数字だけを見ても良くわからないと思うので、昨年との比較です。増加数順に並べてみると

 

1位:13万0507人 :横浜

2位:11万4198人 :中日

3位:22679人 :阪神

4位:20980人 :ヤクルト

5位:-29398人 :巨人

6位:-53960人 :広島

 

 

以上が全体の数値です。

横浜が13万人の増加となりました、これは昨年比113%というものすごい増加です。

横浜の場合は昨年は有料観客であっても非来場者であれば加えないという経営を図る数値としてはおかしな対応をしていましたのでそこを修正したのかもしれません。 

 

 

とここまで書いていてなんですが、先日の巨人の観客動員数の日記(http://baseballsns.jp/member/437/diary/3429/)でも触れたようにこの数字は地方試合が含まれているので単純比較するにはあまり参考になりません。

まぁ一応全体は全体として大事な数字なので最初にあげておきました、ぐらいのつもりで見ていただければと思います。

 

 

 

んで、本題の各球団の本拠地球場別の平均観客動員数の05-06比較です。昨年比の大きな順に並べています。

 

球団 : 2005 : 2006 : 差異(%)

横浜 : 13670 : 15536 : 1866(113.7)

中日 : 32384 : 33700 : 1316(104.1)

ヤクルト : 18489 : 19187 : 698(103.8)

巨人 : 42077 : 41997 : -80(99.8)

阪神 : 46318 : 46173 : -145(99.7)

広島 : 14622 : 14005 : -617(95.8) 

 

一番の増加を見せたのは当然横浜でここだけ10%以上の大幅な増加を見せています。続いて中日とヤクルトが5%弱の増加、巨人・阪神が1%以下の微減、広島が5%弱の減少となっています。

ここまで、見ていただければわかると思いますが、上記の全体数の傾向と違いが出ている球団があります。なぜそのような差異が出るのか、理由をあげておきます。

横浜 全体:増加 本拠地:増加

特にズレはないですね。

中日 全体:増加 本拠地:微増

比率の増加よりも全体数が大きく増加しているのは地方開催試合数が3試合とずば抜けて低いからです。別に中日が地方試合をしたがらなかったってことでなく今年は地方開催が雨でつぶれまくったんですが。もちろん妙に中止が多いのは主催者側(=中日)の意向があったのは否めませんが。

今シーズン落合監督が「うちのほうが残り試合は多いんだから」といい続けられた理由はこのあたりの中止試合の多さから来ています。

森ライオンズの黄金時代にも、積極的に試合を中止させていたのが思い出されますね、こういう部分からも落合監督の名将振りがうかがえます。

ヤクルト 全体:微増 本拠地:微増

同じく、特にズレはなし。

巨人 全体:微減 本拠地:横ばい 

これは前に巨人の日記で述べたように地方開催試合で減少しているからですね。 

阪神 全体:微増 本拠地:横ばい

全体数は微増しているにもかかわらず本拠地球場では横ばい。この理由は地方開催試合の14試合中10試合を大阪ドームで行っているため他球団に比べて地方試合のキャパが大きい&本拠地から近いためです。

合併球団のときに特例措置として近鉄とオリックスの両方のフランチャイズである大阪&兵庫をフランチャイズとして認めたことに物言いをつけて阪神も大阪を準本拠地として認めさせたことによるものですが(見事な営業努力でした)、これは今季までの暫定措置だったはずですので来季以降はもうちょっと地方で開催することを期待します。

阪神は地方開催とは名ばかりで基本的に兵庫周辺から出ようとしませんからねえ。。。。 せっかく全国規模で人気が出てきているのですから巨人のように全国的に地方試合を開催してくれるといいのですが。

広島 全体:減少 本拠地:減少 

ズレはなし。 

 

次に各本拠地球場の収容人員数から逆算した、客席の稼働率を見てみます。

各球場の収容人員数はネット上から取得しました。これも稼働率順に並べ替えてあります。

 

球団 :収容人員 : 平均観客数 : 稼働率(%)

巨人 : 45600 : 41997 : 92.10 

阪神 : 50454 : 46173 : 91.51

中日 : 38414 : 33700 : 87.73

横浜 : 30000 : 15536 : 51.79

ヤクルト : 38297 : 19187 : 50.10

広島 : 31984 : 14005 : 43.79  

 

この数値に関してはもとの収容人員が各球場によって属性の違う数字なので細かい数字を比較するには適さないと思います。 

東京ドームは立ち見も含めた消防法上の届出の数値ですから座席数はもっと少ないでしょうし、甲子園の場合は照明の関係などで売らない座席があるはずですのでもっと少ないはずです。

ただ全体として動員力では三強三弱となっているのが良くわかると思います。

 

 

もう一つ、よくいわれる事ですが「ロードゲームでどれだけ客を呼べるかがその球団の本当の動員力だ」っていうものがあります。

個人的にはそのような状態である限り、巨人一極集中主義はなくならないと思うのであんまり好きな考え方じゃないのですが(このあたりはまた暇なときにでも書きます)、実情今のプロ野球はそういう経営スタイルになっているのは事実なんで大事な数字です。 

しかし単純に各球団ごとに他5球団の本拠地での数値を比較してもそれでは差が出る(50454人はいる甲子園を除外する阪神と同30000人の横浜とでは差が出る)ので比較対象には適しません。

前置きが長くなりましたが、以上から比較するのは「(本拠地主催試合平均+他5球団本拠地試合平均)÷6」 で比較します。厳密にはこれだと主催試合のほうが1試合の重みが小さくなっちゃうのでその修正もしなきゃいけないのですがそこまですると数字として直感的にわかりにくいし、各球団ごとに地方開催試合数が違うのでそのズレが生じることと、何より計算がめんどくさいのでとりあえずこれで許してください。

 

昨年比の増加順に並べ替えてあります。

 

球団 : 2005 : 2006 : 差異(%)

中日 : 26969 : 28862 : 1893(107.0)

広島 : 25838 : 27499 : 1662(106.4) 

ヤクルト : 26682 : 27327 : 646(102.4)

巨人 : 30439 : 30582 : 143(100.5)

横浜 : 27061 : 26702 : -359(98.7)

阪神 : 33234 : 31522 : -1713(94.8)

  ※小数点以下四捨五入しているので差にずれのあるところがあります。

 

こっちの数字は非常に面白いです。ホームの数字だけではわからなかった観客動員力が見えてきます。

 

中日はこちらでもしっかり増加していて最高の伸び率を見せています。これは優勝争い効果でしょうか。昨年の中日は今年の阪神と違って2位とは言え早々に優勝争いからの脱落でしたからね。あとは地方開催の少なさも影響あるとおもいます。

優勝しても地元だけでしか盛り上がらないといわれる中日ですが、他球場でもしっかり動員を増やしていることが伺えます。

広島は面白いことにホームでは前述のように減少しているわけですが、逆にロードで大きく増加していて結果的にトップの中日に告ぐ2番目の増加率となっています。

内訳を見ると中日、横浜、ヤクルトあたりでは平均が5000人前後の大増加。中日に関しては優勝余波だとしても横浜、ヤクルトの増加は何の理由でしょうか。まぁ横浜の場合は昨年が平均で9099人とありえない数字だっただけですが。関東を中心に広島の応援が盛り返しているってことでしょうか。

ヤクルトはなんの裏切りもなくずっと微増、でも微増って事はF-Projectは・・・・あれは短期的な視野じゃなく長期的な視野を持って頑張ってもらわなきゃいけないものでしょうからね。とりあえずヤクルトに関してはF-Projectのこともあるので時間があれば別途振り返りたいと思います。

巨人はロードをあわせてみればやっぱり減少が止まってるんですよね、増加といえるほどの増加でもないですけど。やっぱり下げ止まりで底にいるのかなって気がします。

面白いのが横浜、ホームで増えてる分とあまり変わらない数字をロードではきだしていて結果的にこちらの数値では微減しています。

なんでだろ?と思ったら阪神・ヤクルト・巨人の本拠地での試合が少なくなっています、阪神の場合は新手のいじめか(あからさまに横浜が一番客を呼べないからといってるような・・・)主催11試合中7試合を大阪Dでやっていて甲子園での試合が4試合しかないのでサンプル数の問題かと思います。

ヤクルト・巨人が減ったっていうのは・・・つまりそのぶんハマスタで見るようになったということでしょうか。実際ハマスタは網取っ払って以来見やすくなって巨人ファン・ヤクルトファンからも好評ですからねえ。

最後が一番動員力があるはずの阪神、ご覧のとおり5%以上の大きなダウンとなっています。もちろん純粋な動員数でみればトップですから動員力が最もあるのは阪神であることには変わりありません。

今年は最後までもつれたこともあり優勝しなかったとは言え消化試合は3試合しかありませんから、優勝できなかったことで観客動員数の低下を説明するのは難しいです。

もちろんそれでもリーグトップですし、地方試合の影響から全体数では減っていませんからわかりにくいですけど、今年は最後まで優勝争いをしたにもかかわらず特に他球団の本拠地では去年ほどの観客動員力はなかったことになります。ファンが優勝なれしちゃったのでしょうか?

 

 

 

最後に全体として20万5006人、1.8%の増加、1試合平均27118人となりました。パリーグが27万7239人、3.4%の増加、1試合平均20905人だったのに比べてやはりセリーグの増加率はちょっと低い気がします。

もちろん球団別1試合平均を見ればパ最多のソフトバンクでさえ29964人、阪神(43218)、巨人(39626)、中日(32858)などに比べれば大きく差があります。しかしながらその分大変失礼ながら他の3球団が大きく足を引っ張っているのが今のセリーグの現状です、広島の場合は商圏・人口を考えれば妥当なところですが、ヤクルト・横浜は。。。。

正直に言って将来性という観点から見れば関東・関西の2大都市圏を押さえ、札幌・福岡の南北地方最大都市を押さえているパリーグの方が単純に潜在需要の大きさでも優れているでしょうし、地方で需要を確保している(SBや日ハムの動員数が多い)のもポイントが高いです。

これはまた改めて書こうと思いますが、どうにか商圏を見つけてセから1球団は関東から出て行ってもらったほうがセリーグひいてはプロ野球全体のためかなと思っています。

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