巨人の優勝と、彼らの意識の変化

先週の話になってしまいますが、
プロ野球の読売ジャイアンツが、
セントラルリーグ三連覇を達成いたしました!

おめでとうございます。

今年のジャイアンツはとにかく強かったという印象しかありません。
圧倒的な貯金数だけでなく、
今日の時点で、未だに4連敗をしていないという、
安定した戦いをしていたわけですから、
この結果もある意味当然でしょう。

本当に強かったと思います。

果たして、この強さがクライマックスや日本シリーズまで続き、
日本一を勝ち取るのか?
それとも短期決戦の勢いを相手に取られ、
ペナントレースの強さを発揮することなく敗れ去るのか?
注目してみていきたいと思います!

さて、今年はとにかく強かった巨人ですが、
個人的に今年の巨人で印象に残ったのは、
(多くの方が既に指摘していらっしゃいますが・・・)
若手が良く育っていたという事です!

もちろん、巨人の強さの背景には、
小笠原、ラミレス、阿部、クルーンらといった
主軸選手の存在が大きいわけですが、

若手の坂本、越智、
育成枠から這い上がってきた松本、山口といった存在も、
今年の巨人をしっかりと支えていたと思います!

そして、こういった若手が活躍してきた背景には、
巨人のチーム、すなわちフロントらが、
若手を育てることに対して高い意識を持つようになったことが、
大きな理由だと思います。

育成選手を多く獲得したり、
2軍の選手らの試合出場機会を大規模に増やすために、
ロッテなどとも協力しながらイースタンリーグ以外の試合を組んだり、
そのうえメンタルトレーニングまで行っていたようですから、
かなり徹底して育成に力を入れてきた様子がわかります。

では、どうして巨人がここまで育成に力を入れるようになったのか?
おそらくメジャーリーグが背景にあるのではないかと、
自分は考えています。

日本のプロ野球界でFAや逆指名が導入された頃、
当時の日本の野球界では、巨人こそが一番大きい存在という雰囲気が結構あり、
巨人以外のチームの数多くの主力選手がFAで、
そして優れた即戦力アマチュア選手が逆指名で巨人に入団して行き、
(逆指名の廃止も育成重視の背景と無関係ではないかもしれません)
チームを強化していった時期があるわけですが、
(そしてそれはある程度の成果を残してきました!)
今は野球界の意識にやや変化が起きています。

どういう状況かというと、
巨人(広い意味で見れば日本のプロ野球)よりも、
メジャーリーグに大きな価値を見出す選手らが
今は圧倒的に出てきているのが現状ではないでしょうか。

多くの選手らが、FAで巨人入りという道筋を選ぶのではなく、
FAならメジャーに行くことを選ぶようになったことで、
巨人もかつてのような補強は、
(まったくできないわけではありませんが、)
難しくなってきたのが現実でしょう。

そういった現状を考えると、
今の巨人にとって、強い戦力を保つためには、
よその球団から選手を獲得するには、ほぼ限界がある。
だからこそ、これからは育成に力を入れる必要がある!

そういう意識を球団が強く持ったのだと自分は考えています。
そしてそれは、徐々に成果を出してきています。
フロントの育成の意識の強さ、そして、それに対する見事な実行力が、
今年の巨人を強くしたのだと思います!

別に育成をすることが善で、
即戦力を獲得してきたことが悪だとは思いませんが、
巨人がこういった意識の変化をしてきたことは、
日本の野球界にとって大きなプラスだと思います。

今後の日本の野球事情を考えたとき、
日本のプロ野球への思いよりも、
メジャーの方に目が行きがちな選手が
更に増えていくことは仕方がないと思います。

しかしながら育成を行うことで、
日本の選手らのレベルが更に上がっていけば、
日本の野球だってメジャーに負けないくらいの
レベルの高い試合を披露することができるでしょうし、
(現状でも日本のレベルは決して低くはないですが・・・)
後ほど選手らが日本を去ったとしても、
新たに魅力的な選手が育ってくれる可能性だって、
大いにあると思います!

「育成の環境」を、場合によっては
メジャーリーグ以上に優れた組織にしていくことが、
今後の日本の野球界の
大きな課題ではないかと自分は考えています。

今回の巨人の優勝が、日本野球界にとって、
育成の大切さを更に強く実感させるための
きっかけになって欲しいなと思います!

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