★投手研究〜その3〜★

  • 鷹乃廉
    2009年06月10日 01:39 visibility1797

お待たせしました。ボークの時間です(嘘)
今回は★投手研究〜その3〜★「ボークの種類」についてです。

投手のボークには12種類の規定があります。

1:セットポジションで完全静止を怠る
ボークの中でいちばん多いケース。静止した部分が明らかに分からないとボークとなる。タイミングを変えようとしたり、ゆっくりした動きで止める動作をしようとすると起こりやすい。 どの程度静止すれば良いかは単に審判の判断である。(私の場合は静止時間1秒くらいが基準。しっかり止まっていれば大丈夫)
 
2:1塁への偽投
投手板(ピッチャースプレート)に触れているとき、2塁・3塁へは投げる真似だけをして投げなくてもいいが(偽投)、1塁に対してはボークとなる。軸足を投手板に触れたまま1塁へ足を踏み出せば、たとえ腕を振らなくても投げたとみなされる。投手板を外しているときはボークにならない。
 
(特例)右ピッチャーが3塁へ偽投し、振り向きざまに1塁へ偽投した場合、3塁へ偽投したときに軸足が投手板から外れれば、それが投手板の後方でなくても外れたとみなされ、1塁への偽投はボークとはならない。
 
3:投球動作の中止
セットポジションに入ろうとしてやめる、セットしてから投手板を外す前に手を解いたなど、投球動作が止まった場合。セットしてからバランスを崩して姿勢を維持できなくてもボークとなる。自由な足が投手板の後ろ縁を越えたらバッターへ投げなければならないが、2塁ランナーを誘い出す(ピックオフプレー)のために2塁へ送球することはできる。
 
右ピッチャーは左足(左ピッチャーは右足)を上げてからでも3塁走者(左投手は1塁走者)をけん制することができる。しかし、上げた足がプレート後方のラインを越えてしまったら打者に投球しなければならないので、牽制球を投げるとボークとなる。

4:塁の方向に直接踏み出さない
自由な足を踏み出さずに体を回転するだけで投げる、足(つま先)が投げようとする塁を向いていない、上半身や手が先に動いて後から足を踏み出すなど。どんなに距離が短くても、塁の方向へ踏み出したと分かればボークとはならない。

一番良くみかけるのは左投手の一塁牽制。投球するつもりだったが、走者のリードが大きかったので慌てて一塁に牽制しようとし、結果足はホームに向い送球は1塁になってしまうケース。
 
5:投手板に触れないで投球に関する動作をする
投手板をまたいでセットポジションをとったりした時など。打者や走者を騙すような紛らわしい動作はボークとなる。 
 
6:投手板に触れた状態でボールを落とす
ランナーがいるときは故意であるなしにかかわらずボーク。ランナーがいないときは落としたボールがファウルラインを越えるとボールとなるが、それ以外はやり直し(ノーカウント)
 
7:クイックピッチなどの反則投球
バッターがまだ十分な構えをとっていないときに投げるなど、バッターの虚をつく意図がある投球をクイックピッチ(もしくはクイックリターンピッチ)という。これは反則投球で、ランナーがいればボーク、いなければボールとなる。
 
8:投球姿勢をとった後、バッターか塁へ投げる以外に、ボールから一方の手を離す
投球動作に入ってから、投げる前に手をボールから離すなど、バッターか塁へ投げる以外にボールからどちらかの手を離すとボーク。
投球動作に入ったなら、打者に投球するか牽制球を投げよう。

9:ランナーのいない塁に投げる
読んで字の如く。ただし1塁走者が盗塁したのをみて、第一動作でしっかりと2塁に足を踏み出して送球すればボークにはならない。
(盗塁があった時のみ、プレートを外さずその先の塁へ直接投げることが例外的に認められている) 
 
10:ボールを持たないで投球に関する動作のまねをする
特に味方が隠し玉やっているときに注意。投手がプレートの近くに行っただけではボークにはならないが、プレートをまたいだり、サインを見るふりをしたりするとボーク。
 
11:バッターに正対しないで投球
セカンドやサード方向を向いたまま本塁に正対することなく投げた場合。王選手への背面投法は結果的に正対しているのでこれにはあたらない。当時の審判団も同様の見解。
はたしてこのボークはできるのか?真横もしくは真後ろに投げる高度な技術が必要である。
 

12:不必要に試合を遅延させた場合
色々なケースが考えられますが、明らかに試合を遅延させる目的がある場合ボークになります。

キャッチャーのボーク�
敬遠のフォアボールのとき、キャッチャーはピッチャーの手からボールが離れるまでキャッチャースボックスの中にいなければいけない。投球前にボックスの外に出るとボークとなる。両足がボックスの中にないといけないので、片足が外に出ていてもいけない。
記録上、投手のボークとなる。

キャッチャーのボーク�
スクイズプレイを防ぐ目的で本塁より前に出て投球をカットしたような場合(捕手に限らず全ての野手に対しても同様)。打撃妨害と、投手のボークが記録される。


規則で想定されているボークを挙げてみました。ルールに載っていなくても打者や走者を欺き騙す行為(欺瞞行為)はすべてボークです。特殊な牽制球(牽制モーション)を開発した人は試合前に審判に確認を取ってから実戦投入しましょう。
繰り返しますが、ルールになくても欺瞞行為はボークです。

これからも投手研究続けたいと思います。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。ここでは投手に必要な技術や知識について扱いたいと思います。御意見・御要望がありましたら、お気軽にコメントやメッセージをお書き下さい。
可能な範囲で最大限期待に添えるようにしたいと思います。

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