甲子園の場の力


前回、佐賀北、久保投手に、天下とっちゃえ!!!と書いたが、本当に優勝してしまった。
4-0のビハインドの8回ウラ、5点を取って大逆転したのだが、その回、広陵の野村投手が最初の打者を三振に取った時、引っかかるモノがあった。
実を言うと一安打の野村投手のテンポのいい投球に見惚れ、途中から時間を計りながら見ていたのだ。5,6,7回は3分程度で守備を終え、三振の山を築きながら軽く打者を片付けていた。打席に打者が立つと後は十秒で二球と言ったペースだ。
8回ウラ、ファールで粘られたりしたせいもあっかも知れないが、先頭打者への投球は8秒程度で一球のペースに落ちていた。三振で一死後、粘投の久保投手が三遊間にしぶといヒットを放つと、甲子園のスタンドが湧き上がった。僕が感じた久保くんの魅力は恐らく甲子園のスタンドからも感じ取れたのだろう。僕は勝負事において人間の気や場の力と言ったワケの分からないものを迷信している。僕に言わせれば久保くんの気と場の力が見事にカチ合った瞬間だった。
野村くんは僅かに崩したリズムを取り戻そうとして焦ったからか、投げ急いでボールを先行させたように見えた。平常心を持とうとして却って場の流れに飲まれてしまったように思う。
押し出し四球になる外角速球をボールと言われてしまったのも審判に野村くんの焦りが伝わったからではないだろうか。










それでも3点リードしていた。満塁とは言え、1死は取っている。長打を食らっても同点。ゲッツーなら何も起らない。ホームランさえ打たれなければよかったのだ・・・・・。
ど真ん中のスライダーは本人曰く「今日一球だけの失投」だそうだ。




このクールな男が、最後の最後に打者にではなく自己コントロールに負けるとは・・・・・。

流れを味方に付けるか、逆らって流されるか、拮抗した勝負はホンのちょっとのスキや突破口をモノにした方が勝つ・・・・・。




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