投げ納めと「炎のオッサン中庭健介」


投げ納めに120球ほど投げた。
球を長く持とうと考え過ぎていたのだが、ヒジが肩より低くなるより前にボールを放すようにしたら球速が上がった気がする。
握りを昔の鷲掴みに戻してみるとコントロールが格段によくなった。
冬場の投げ込みは暑くないからいい。夏場は50球も投げたら頭も体もヘロヘロでヒジだの腰だの体重移動だのと言ってられない状態になっていた。
もっともあんな暑さでヤケクソで200球とか投げ付けていた体力が貯金になっているのかも知れない。
背中やふくらはぎの筋肉が増えて、走り込みが楽になって来た。
今思うと少し前まで前に進まなかから、しんどかったのだ。
来年は何かありそうな気がする。。。。。。












日本に一億人の人口がいるとは言え、「フィギュアスケート選手の名前を挙げろ」と言われて、いきなり「中庭健介」(写真右)と答える人は殆どいないだろう。
「誰、それ?」がまあ、普通だ。
1981年10月15日生の26歳。
聞く所によると20歳を過ぎてから急に上手くなったらしい。
以来、過去五年の全日本選手権で3回表彰台に上がっていると言う相当な戦績を残しながら、いつも日本の出場枠が足りずオリンピックにも世界選手権にも縁がなかった。
トリノオリンピック代表選考では高橋大輔・織田信成に次いで三位で表彰台に上がったにも関わらず翌朝の新聞写真には二人しか写っていなかったという。

そんな中庭が今年になって遂に四回転を覚えた。十代が席巻するこの世界にあっては『進化を続ける驚異的なオッサン』である。
そして今年の全日本選手権。日陰の男、中庭にも世界選手権代表のチャンスが巡ってきた。
高橋・織田の活躍で日本の出場権は3人。高橋は一位通過としても、二位と目されていた織田が飲酒運転の謹慎明けの不調で欠場。
初日SPを終えて中庭は三位。事実上、四位の南里康晴(写真左)との一騎打ちと言ってもよい状況になった。
そして翌日フリーで先に滑った四位の南里が転倒。
中庭がリンクに上がった時、代表権はほぼ中庭の手中にあった。
中庭は攻めた、最初の四回転ジャンプの着地で転倒寸前まで行きながら、「根性で踏ん張った(荒川静香:解説)」のに続き、ルッツ、トウループと着地で左足が氷に触れそうになるのを必死にこらえた。ミスも多かったが、その分だけ「炎のオッサン」中庭の執念が見えた。

滑り終わり、祈るように得点を見つめていた中庭。
突きつけられた結果は「0.87点差」の四位・・・・・・。
初日のSPで取られた「ルッツの踏み切りエッジ違い」が減点−1点。
着地でふらついた3つのジャンプがそれぞれ減点−1点。
3トウループの着地に失敗して連続ジャンプにするのをやめたが、残り二つのジャンプのどちらかに2トウループを付けていれば+1.43点。

勝負にたらればは厳禁と言うが、さすがに本人もたらればだらけだろう。。。。

次の世界選手権でも3枠を確保する為には高橋大輔が優勝しても、初出場となる小塚崇彦が12位に入らなければならない。
微妙な数字だ。。。。。
やはり中庭健介、最後のチャンスだったのだろうか・・・・・。



























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