巨人3年ぶりの日本一!内海のMVP!対戦相手を讃えた原監督と白石オーナーのあいさつ

  • 舎人
    2012年11月04日 04:55 visibility2101





巨人が3年ぶりの日本一になりました。開幕当初は躓きながらもほぼ順調だったレギュラーシーズンと違い、クライマックスシリーズは徳俵に足が掛かりながらの逆転優勝、さらに今回の日本シリーズでも初戦、第2戦を連勝したものの、第3戦を落とし、さらに大黒柱の阿部を負傷で欠く展開で第4戦を無得点のサヨナラ負け。2勝2敗の五分に並ばれるなど、非常に苦しい戦いが続きました。普通なら勝ち星が並ばれた時点で日本ハムが勢いに乗って王手をかけてくる展開でした。しかし、誰も予想していなかったボウカーの一発で、巨人に再び流れが来た感じでした。私はこの第5戦のボウカーの一発が今シリーズの分水嶺だったと思います。クライマックスシリーズは第4戦の澤村の好投が分水嶺になりましたが、日本シリーズではボウカーの一発でした。澤村とボウカーの共通しているところは、普段は空気を読めないというか読まない性格で、こういった大舞台では逆に空気に呑まれないことだと思います。優勝後のフジテレビ・スポルトでも解説の江本さんが感嘆していましたが、原監督のこのボウカー起用は常人の才覚で行えるものではなく、今シリーズで最も注目すべき采配だったと思います。どうやらストレート系に強いことが決め手になって起用したようですが、よくぞ抜擢したなと思います。







結局、第6戦で巨人が勝ったことにより、4勝2敗で雌雄は決した訳ですが、もしも、第7戦まで行っていたら危なかったかもしれません。巨人の先発予想はホールトンなのに対し、日ハムはウルフもしくは中村が先発だったと思います。ホールトンはボウカーや澤村以上に空気を読まない読めない呑まれない投手だと思いますが、どんな投球をするかも登板してみないと分からない計算し辛い投手だと思います。クライマックスシリーズの最終戦は奇跡的に良い方のホールトンが現れましたが、今度もそうとは限りません。先制され、焦ってジリジリと回ばかり重ねる展開になるのではないかと思いました。第6戦で終えることが出来て本当に良かったと思います。



MVPは内海でしたが、実に頼もしくなりました。何より自分の役割を分かっていることに素晴らしさを感じます。先制を絶対にされないことを、肝に銘じて投球していたと思います。凄みを感じる投手ではありませんが、きっちりと責任を果たすその姿はファンにもナインにも素晴らしく格好良く映ったことでしょう。私が2chでレポ屋を始めた頃に入団したのが内海でした。炎天下の中、投げる内海を追いかけていた覚えがあります。高校時代は騒がれた投手だったものの、社会人時代はケガの影響でほとんど実績のないままの入団でした。ルーキーの年はイースタンで9勝を挙げたものの、年下の日本ハム須永に最多勝を奪われ、チーム内においては1つ下の同じサウスポー林に突き上げられ、心もとないプロでのスタートでした。しかし、堀内さんが監督として、打たれても打たれても内海を我慢して先発として起用し続けたのでした。その間、高橋一三監督との出会い、小谷コーチとの出会い、様々な師との出会いが内海を少しずつ大きくしていきました。素材は良かったものの、内海は正に巨人で育ち、育てられた投手だったのです。この試合をたまたま解説していた堀内さんも内海の受賞をうれしそうに語っていました。堀内さんは監督としては巨人史上唯一優勝が出来なかった監督として、残念な結果に終わりましたが、立派に人は残したのです。今、大輪の花を咲かせた内海について語る堀内さんの話に、思わずこみ上げてくるものがありました。







これで、今シーズンの巨人としての国内の戦いは終わり、アジアでの戦いが残るのみです。決して軽視することなく、日本シリーズ同様の緊張感で戦い、アジアのトップに立って欲しいと思います。しかし、阿部がいるといないとで、こうまでチームが変わるのかと改めて思い知らされたポストシーズンでした。全ての戦いが終わったら、一旦、チームを解体し、来シーズンへ向けての編成が始まりますが、現在のような阿部に責任が集中するような状態を、少しでも緩和するようなチーム作りをしないといけません。私は将来の4番は坂本でいいと思っており、3番長野、4番坂本、5番阿部の時代がきっと来ると信じています。しかし、それまでには数年かかるでしょうから、それまでのつなぎとして阿部の後を打つクリーンナップの存在が必要だと思います。それを自前で用意できるのが一番ですが、無理なら補強に頼るのも仕方ないでしょう。もちろん、補強するのなら、不良債権化している余剰戦力は切らないといけません。力の落ちた不良債権を新戦力の保険のように考えて残してきたことが、低迷期の巨人の過ちでした。補強などの新戦力の保険やバックアップは自前で育てた若手たちにするべきです。



日本一の歓喜に浸って、色々な人と喜びのメールの交換をしながらすっかり夜更かししてしまいましたが、最後に原監督のスピーチの中で、対戦相手を称える素晴らしい一説があったので紹介したいと思います。






また、ビールかけの前の白石オーナーのあいさつでは、といった旨の言葉がありました。これを勝者の余裕や、疑惑の判定などのいわくに対する贖罪心などと解釈しないで欲しい。原監督の言葉通り、本当に日本ハムは強かったし、素晴らしいチームだったと思います。現場の選手やフロントは我々ファン以上にそのことを強く感じたことでしょう。加藤の件では色々と物議がかもしだされましたが、相手をリスペクトする発言が監督やオーナーからあったことに、巨人ファンとしての喜びと誇らしさを感じました。



ともあれ、日本一おめでとうございます!そして、ありがとうございます!


























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