2007年高校生ドラフトの採点 高校時代の菅野はどんな評価だったのか?その時の同い年のドラフト候補生たちの評価とその後はどうなったのか?後編
-
舎人
2012年11月16日 05:42 visibility10609
前回の続きです。2007年の高校生ドラフト時の評価は、野球小僧・アマチュア野球の評価を基にした定義よるとロッテ→日本ハム→ヤクルトといった順でした。ドラフト後の採点はアマチュア野球にはなく、野球小僧(2007年12月号)にのみ、ざっくりとその評価が載っています。
ドラフト充実度=松→竹→梅
松 日ハム:最注目候補を掴み取った!夢と現実の一挙両得に成功
松 ロッテ:個性豊かな3投手を獲得!将来の可能性に夢ふくらむ
松 オ リ:低迷球団の穴を埋める逸材 夢を抱けるセンターライン
竹 読 売:高校球界随一の俊足を獲得 成功条件備えた顔ぶれ並ぶ
竹 福 岡:未完の逸材はエースを彷彿 投打で軸になれる選手獲得
竹 阪 神:大きな夢が広がる1巡目!故障克服の強打者にも期待
竹 楽 天:スケール十分の逸材指名!上昇機運の新興球団を救う
竹 横 浜:実戦派左腕と大型本格右腕 指導者次第で大化けも期待
竹 広 島:広島らしさ溢れる3選手!将来のセンターライン獲得
竹 ヤ ク:最後の一枚で剛球右腕獲得 可能性秘めた好投手揃う
梅 中 日:分厚い選手層に真っ向勝負!若手を刺激できる好素材指名
梅 西 武:伝統の隠し球候補成功なるか 逆境を切り抜け好素材獲得
日ハムとロッテの松は当然だとしても、オリックスの松は意外な気がします。何でも1巡目の丹羽は将来の4番センター、3巡目の伊藤は10年正捕手を張れる、4巡目の山崎は平野になれるバネと柔軟性だそうです。前回の日記の定義で最下位だった楽天は竹でしたが、1巡目指名の寺田指名はちょっと意外だと載っています。「これにはちょっと驚いた。好みなら獲ってもよい選手なのだろうが、『ドラ1』という入り方が本人の負担にならなければよいが。人にはたどってきた道筋によって、相応の『格』というものがあろう」また、上位指名権を剥奪された西武の梅は仕方ないにせよ、ドラフト巧者のはずの中日が梅なのには驚きました。中日が指名した赤坂と樋口は、アマチュア野球の評価では2人ともA評価なのに、野球小僧では2人とも微妙な評価をされています。全球団の中で一番2誌の評価が分かれたのが中日でした。野球小僧側の評価からしたら梅も当然なのです。安倍さんと小関さんの眼力や如何にです。
この時の採点を他から探してみるとこんなのがありました。
2007年の高校生ドラフトで一番いい補強ができたのは、どこの球団だと思う?
01位 41% 日本ハム
02位 26% ヤクルト
03位 10% ロッテ
04位 06% 阪 神
05位 05% 横 浜
06位 04% 巨 人
07位 03% ソフトバンク
07位 03% 中 日
07位 03% 広 島
10位 02% 楽 天
10位 02% 西 武
12位 01% オリックス
まぁ、これはファンの多い球団の方が有利かもしれませんね。
また、当時の2CHの過去ログを調べてみるとこんな書き込みもありました。
2007年12球団ドラフト談義スレ Part.64
298:代打名無し@実況は実況板で [sage]: 投稿日:2007/10/04(木) 21:38:08ID:GeUm4YDkO
ドラフト番付
中田(公) 横綱 佐藤(ヤ)
唐川(ロ) 大関 高濱(阪)
岩崎(ソ) 関脇 丹羽(オ)
伊藤(オ) 小結 田中健(横)
樋口(中) 前一 清原(阪)
植松(ロ) 前二 安倍(広)
中村(ソ) 前三 津田(公)
赤坂(中) 前四 中井(巨)
横綱=10点、大関=8点、関脇=6点、小結=4点、
前一=3点、前二~前四=2点
成功順位
1位 日ハム12点
2位 阪神11点
3位 ヤクルト10点
3位 オリックス10点
3位 ロッテ10点
6位 ソフトバンク8点
7位 中日5点
8位 横浜4点
9位 巨人2点
9位 広島2点
10位 楽天0点
11位 西武0点
オリックスと阪神が異様に高い気がします。どの年にもロマンがある選手がいるもので、この年はオリックスに指名された丹羽と阪神に指名された高濱がその双璧だったのではないかと思います。やたらとネット上で評価が高かった感じでした。
これらの評価が正しかったのか、5年後の現在に立ち返り検証をしてみたいと思います。いつもの通りに定義を決めて、各選手の現在の立ち位置から得点を算出してみます。基準に関しては異論もあるかもしれませんが、目安と考えていただけたらと思います。
2007年高校生ドラフト指名選手現成績と立ち位置
S 5点
投手:ローテーション投手、抑えの切り札、中継ぎの柱
野手:レギュラー
A 4点
投手:50試合以上ないし80回以上登板
野手:準レギュラー
B 3点
投手:25試合以上ないし40回以上登板
野手:一軍試合年間50試合以上出場
C 2点
投手:10試合以上ないし15回以上登板
野手:一軍試合年間20試合〜49試合以上出場
D 1点
投手:10試合以下で投球回も15回に届かない
野手:一軍試合出場年間20試合未満
E 0点
投手野手とも:一軍出場なし、戦力外
巨人
1巡目 藤村(内:熊本工高) 小僧〇 ア野球A 7点
2012年 109試合 238打数060安打 00本塁打 10打点 14盗塁 打率.252
通 算 228試合 590打数138安打 00本塁打 25打点 42盗塁 打率.234
立ち位置 A
3巡目 中井(外:宇治山田商高) 小僧〇 ア野球BA 6点
2012年 016試合 026打数007安打 00本塁打 01打点 01盗塁 打率.269
通 算 042試合 064打数014安打 01本塁打 07打点 03盗塁 打率.219
立ち位置 D
4巡目 竹嶋(投:滑川高) 小僧〇 ア野球なし 3点
2010年戦力外(実働3年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
育成ドラフト
2巡目 西村(投:遠軽高) 小僧△ ア野球B 3点
2010年戦力外(実働3年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
3巡目 谷内田(捕:北照高) 小僧なし ア野球なし 0点
2011年戦力外(実働4年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
指名評価上位2人の評価合計 13点
入団選手の立ち位置の合計 5点
中日
1巡目 赤坂(外:浦和学院高) 小僧△ ア野球A 5点
2012年 2012年戦力外(実働5年)
通 算 001試合 1.0回 0勝0敗0S 00奪三振 01与四死球 防御率0.00
立ち位置 E
3巡目 樋口(投:尾道商高) 小僧〇 ア野球A 7点
2009年戦力外(実働2年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
指名評価上位2人の評価合計 12点
入団選手の立ち位置の合計 0点
阪神
1巡目 高濱(内:横浜高) 小僧◎ ア野球BA 8点
2012年 002試合 003打数000安打 00本塁打 01打点 00盗塁 打率.000
通 算 021試合 051打数010安打 00本塁打 00打点 00盗塁 打率.196
立ち位置 D
3巡目 森田一(内:関西高) 小僧なし ア野球なし 0点
2012年 011試合 024打数005安打 00本塁打 04打点 00盗塁 打率.208
通 算 031試合 056打数013安打 01本塁打 00打点 00盗塁 打率.232
立ち位置 D
4巡目 清原(投:常総学院高) 小僧〇 ア野球BA 6点
2012年 一軍公式戦出場なし
通 算 001試合 5.0回 0勝1敗0S 01奪三振 00与四死球 防御率1.80
立ち位置 D
指名評価上位2人の評価合計 14点
入団選手の立ち位置の合計 3点
横浜
1巡目 田中健(投:常葉菊川高) 小僧◎ ア野球BA 8点
2012年 015試合 34.2回 0勝2敗0S 27奪三振 10与四死球 防御率4.67
通 算 021試合 62.2回 1勝4敗0S 40奪三振 20与四死球 防御率4.45
立ち位置 C
3巡目 大田(投:帝京高) 小僧〇 ア野球BA 6点
2012年 002試合 2.0回 0勝0敗0S 02奪三振 05与四死球 防御率13.50
通 算 027試合 69.2回 0勝10敗0S 41奪三振 34与四死球 防御率6.59
立ち位置 D
4巡目 佐藤祥(投:文星芸大付高) 小僧〇 ア野球B 5点
2012年 006試合 7.0回 0勝0敗0S 04奪三振 03与四死球 防御率6.43
通 算 040試合 45.1回 0勝1敗0S 28奪三振 19与四死球 防御率4.37
立ち位置 D
5巡目 坂本(外:柏高) 小僧△ ア野球BA 4点
2010年戦力外(実働3年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
育成ドラフト
2巡目 杉本(捕:水戸短大付高) 小僧なし ア野球なし 0点
2010年戦力外(実働3年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
指名評価上位2人の評価合計 14点
入団選手の立ち位置の合計 4点
広島
1巡目 安部(内:福岡工大城東高) 小僧◎ ア野球BA 8点
2012年 053試合 119打数030安打 01本塁打 02打点 05盗塁 打率.252
通 算 061試合 139打数033安打 01本塁打 02打点 05盗塁 打率.237
立ち位置 B
3巡目 丸(外:千葉経大付高) 小僧〇 ア野球B 5点
2012年 106試合 283打数070安打 04本塁打 22打点 14盗塁 打率.247
通 算 251試合 283打数178安打 13本塁打 73打点 24盗塁 打率.242
立ち位置 A
4巡目 中村(投:京都すばる高) 小僧〇 ア野球なし 3点
2012年 一軍公式戦出場なし
通 算 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
指名評価上位2人の評価合計 13点
入団選手の立ち位置の合計 7点
ヤクルト
1巡目 佐藤由(投:仙台育英高) 小僧◎ ア野球A 9点
2012年 一軍公式戦出場なし
通 算 068試合 419.0回 26勝26敗0S 351奪三振 203与四死球 防御率3.46
立ち位置 S(過去実績を鑑みて)
3巡目 山本(投:酒田南高) 小僧〇 ア野球B 5点
2012年 一軍公式戦出場なし
通 算 012試合 63.0回 1勝7敗0S 40奪三振 37与四死球 防御率4.71
立ち位置 D(過去実績を鑑みて)
指名評価上位2人の評価合計 14点
入団選手の立ち位置の合計 6点
日本ハム
1巡目 中田翔(投:大阪桐蔭高) 小僧◎ ア野球AA 10点
2012年 144試合 547打数131安打 24本塁打 77打点 05盗塁 打率.239
通 算 374試合 1320打数315安打 51本塁打 191打点 09盗塁 打率.239
立ち位置 S
3巡目 津田(投:倉敷高) 小僧◎ ア野球B 7点
2009年戦力外(実働2年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
4巡目 大平(外:波佐見高) 小僧△ ア野球C 2点
2011年戦力外(実働4年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
5巡目 松山(投:横浜商科大高) 小僧なし ア野球B 2点
2011年戦力外(実働4年)
通 算 005試合 4.0回 0勝0敗0S 01奪三振 01与四死球 防御率9.00
立ち位置 E
6巡目 豊島(投:北陸大谷高) 小僧△ ア野球なし 1点
2010年戦力外(実働3年)
通 算 002試合 2.0回 0勝0敗0S 00奪三振 01与四死球 防御率0.00
立ち位置 E
7巡目 浅沼(投:旭川南高) 小僧〇 ア野球なし 3点
2012年 一軍公式戦出場なし
通 算 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
指名評価上位2人の評価合計 17点
入団選手の立ち位置の合計 5点
ロッテ
1巡目 唐川(投:成田高) 小僧◎ ア野球AA 10点
2012年 012試合 84.2回 8勝2敗0S 32奪三振 17与四死球 防御率2.66
通 算 083試合 551.0回 36勝23敗0S 377奪三振 133与四死球 防御率3.17
立ち位置 S
3巡目 植松(投:金光大阪高) 小僧◎ ア野球BA 8点
2012年 一軍公式戦出場なし
通 算 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
4巡目 阿部(投:大牟田高) 小僧〇 ア野球C 4点
2012年 006試合 27.1回 0勝2敗0S 06奪三振 05与四死球 防御率3.95
通 算 009試合 35.2回 0勝4敗0S 09奪三振 14与四死球 防御率6.06
立ち位置 C
育成ドラフト
1巡目 池田(投:青藍泰斗高) 小僧△ ア野球なし 1点
2009年戦力外(実働2年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
指名評価上位2人の評価合計 18点
入団選手の立ち位置の合計 7点
ソフトバンク
1巡目 岩嵜(投:市立船橋高) 小僧〇 ア野球BA 6点
2012年 029試合 120.1回 5勝10敗0S 77奪三振 30与四死球 防御率3.14
通 算 050試合 229.1回 11勝16敗0S 121奪三振 68与四死球 防御率3.61
立ち位置 A
3巡目 中村(外:帝京高) 小僧◎ ア野球A 9点
2012年 039試合 057打数013安打 00本塁打 03打点 02盗塁 打率.228
通 算 072試合 105打数021安打 00本塁打 05打点 06盗塁 打率.200
立ち位置 C
4巡目 藤井(内:桜井高) 小僧△ ア野球なし 1点
2009年戦力外(実働2年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
指名評価上位2人の評価合計 15点
入団選手の立ち位置の合計 6点
楽天
1巡目 寺田(投:札幌南高) 小僧△ ア野球C 2点
2011年戦力外(実働4年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
3巡目 石田(投:東海大仰星高) 小僧〇 ア野球BA 6点
2011年戦力外(実働4年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
4巡目 菊池(投:常磐大高) 小僧〇 ア野球C 4点
2012年 004試合 25.0回 1勝1敗0S 24奪三振 06与四死球 防御率2.88
通 算 008試合 39.1回 2勝3敗0S 37奪三振 22与四死球 防御率4.12
立ち位置 C
指名評価上位2人の評価合計 8点
入団選手の立ち位置の合計 2点
西武
4巡目 武隈(投:旭川工業高) 小僧なし ア野球なし 0点
2012年 014試合 31.2回 1勝2敗0S 17奪三振 16与四死球 防御率4.83
通 算 026試合 53.2回 2勝2敗0S 36奪三振 29与四死球 防御率4.02
立ち位置 C
5巡目 梅田(内:鯖江高) 小僧△ ア野球なし 1点
2012年 一軍公式戦出場なし
通 算 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
6巡目 中田(捕:鳴門工高) 小僧なし ア野球B 3点
2012年 002試合 003打数000安打 00本塁打 00打点 02盗塁 打率.000
通 算 002試合 003打数000安打 00本塁打 00打点 02盗塁 打率.000
立ち位置 E
7巡目 斉藤(外:春日部共栄高) 小僧〇 ア野球A 7点
2012年 029試合 027打数006安打 00本塁打 00打点 00盗塁 打率.222
通算 075試合 041打数008安打 00本塁打 00打点 07盗塁 打率.195
立ち位置 C
指名評価上位2人の評価合計 10点
入団選手の立ち位置の合計 4点
オリックス
1巡目 丹羽(外:岐阜城北高) 小僧〇 ア野球B 5点
2012年戦力外(実働5年) 一軍公式戦出場なし
立ち位置 E
3巡目 伊藤光(捕:明徳義塾高) 小僧◎ ア野球A 9点
2012年 066試合 176打数036安打 00本塁打 10打点 00盗塁 打率.205
通 算 135試合 340打数061安打 02本塁打 21打点 07盗塁 打率.179
立ち位置 B
4巡目 山崎(投:市立船橋高) 小僧〇 ア野球なし 3点
2012年度成績 2012年戦力外(実働5年)
通 算 001試合 1.1回 0勝0敗0S 01奪三振 00与四死球 防御率20.25
立ち位置 E
指名評価上位2人の評価合計 14点
入団選手の立ち位置の合計 3点
5年経つとプロ入りした43人の内、実に1/3の15人が戦力外になっています。10数名がまだまだ結果を残せずチャンスを伺っている状態、残りの数名がようやく一軍戦力になっているといった感じです。どんなにドラフト時評価が高くても、現実とは残酷なものです。さて、この各選手の立ち位置を基に、現在のランキングを作成してみることにします。
2012年オフ段階における2007年高校生ドラフト入団選手ランキング
01位 S 唐川(ロッテ:評価ランキング1位)
02位 S 中田翔(日ハム:評価ランキング1位)
03位 S 佐藤由(ヤクルト:評価ランキング3位)
04位 A 丸(広島:評価ランキング圏外)
05位 A 岩嵜(ソフトバンク:評価ランキング圏外)
06位 A 藤村(巨人:評価ランキング12位)
07位 B 伊藤光(オリックス:評価ランキング3位)
08位 B 安倍(広島:評価ランキング6位)
09位 C 菊池(楽天:評価ランキング圏外)
10位 C 武隈(西武:評価ランキング圏外)
11位 C 田中健(横浜:評価ランキング6位)
12位 C 阿部(ロッテ:評価ランキング圏外)
13位 C 中村(ソフトバンク:評価ランキング3位)
14位 C 斉藤(西武:評価ランキング12位)
※同評価の場合は成績の良い方が上位
やはりドラフト時評価の高かった選手が上位に来ていることが分かります。特に野球小僧とアマチュア野球の両方とも評価が高かった選手は、ほとんど期待を裏切っていません。しかし、評価が分かれた選手に関しては微妙な結果が出ました。中日の2人はアマチュア野球で高評価だったものの、野球小僧では低評価でした。図らずも野球小僧の方が正しい評価をしていたことになります。しかし、野球小僧では高い評価をしていた高濱や丹羽を、アマチュア野球ではそこまでではないと評価していました。これはアマチュア野球の方が正しい評価をしていたことになります。つまりは野球小僧とアマチュア野球のどちらに軍配が上がったということはありませんでした。1巡目の指名を受けて戦力外、もしくは戦力になっていない選手は、中日の赤坂、阪神の高濱、楽天の寺田、オリックスの丹羽の4人です。このうち、赤坂や高濱、丹羽といったあたりには高い評価の意見があったから仕方ないにせよ、寺田の指名は「そら見たことか」といった結果になってしまいました。事情はよく分かりませんが、全く不可解な指名だったと思います。
さあ、最後に本当に勝ち組だった球団はどこかです。各球団に入団した選手の現在の立ち位置の合計で勝ち組度をランキングしてみます。
2012年オフ段階における2007年高校生ドラフトの勝ち組度ランキング
01位 7点 ロッテ(指名時評価ランキング1位)→
02位 7点 広島(指名時評価ランキング8位)↑↑
03位 6点 ヤクルト(指名時評価ランキング6位)↑
04位 6点 ソフトバンク(指名時評価ランキング3位)↓
05位 5点 日本ハム(指名時評価ランキング2位)↓
06位 5点 巨人(指名時評価ランキング8位)↑
07位 4点 西武(指名時評価ランキング11位)↑
08位 4点 横浜(指名時評価ランキング4位)↓↓
09位 3点 オリックス(指名時評価ランキング5位)↓↓
10位 3点 阪神(指名時評価ランキング6位)↓
11位 2点 楽天(指名時評価ランキング12位)↑
12位 0点 中日(指名時評価ランキング10位)↓
※同点の場合は立ち位置の高い選手を輩出している順
やはり、唐川を獲得し、しっかりと戦力にしたロッテがドラフト時の評価通り、最も勝ち組ドラフトでした。しかし、2位以下は色々と入れ替わっています。元々、高校生の育成に対する意識の高い広島がしっかりと上位に入ってきています。巨人は藤村が頑張ってくれたおかげで、少し順位を上げました。
考えてもみると、この高校生ドラフトとは、広島のような育成重視のチームには悔しいドラフト制度だったと思います。今まで高校生の育成など重視して来なかった球団が、有望選手をさらって行く。こうした元々育成の体質がない球団に入団した選手たちも不幸でした。高校生をドラフトで指名するとは、将来へ向けた明確なビジョンを持たなくてはならないと思います。今回、順位を上げた球団とは、そういった指名方針がしっかりしていた球団だと思います。
今回の試みは、こうやって同い年の選手ばかりが一斉に指名される高校生ドラフトだったからできたことかもしれません。大学生や社会人など幅広い年齢層の選手が指名されるドラフトの検証は最低でも10年以上経たないとできないことだと思います。それこそ、90年代の最後の頃の松坂・上原の時のドラフトがようやく検証できるようになった頃でしょう。
この時に入団した選手たちはまだ22〜23歳、大卒1年目の選手と同じです。ランキングもこの先変動して、順位が入れ替わることでしょう。菅野はビッグスリーと同等以上活躍をし、一躍、同世代の頂点の選手になるのか?それともやはり中田や唐川たちが世代を引っ張って行くのか?今後も注目して見守って行きたいと思います。
- favorite24 chat16 visibility10609
-
navigate_before 前の記事
巨人3年ぶりの日本一!内海のMVP!対戦相手を讃えた原監督と白石オーナーのあいさつ
2012年11月4日 -
次の記事 navigate_next
加藤健はそんな器用な選手じゃない
2012年11月3日
- 事務局に通報しました。
chat コメント 件