湘南シーレックス最後の試合・退団する佐伯最後の打席

今日はイースタン巨人にとって今シーズンの最終戦だったのですが、

湘南シーレックスにとっては、この名称で対外試合を行う最終戦、

11年の歴史を幕を下ろす最後の試合でもありました。

そういった特別の試合ということもあり、優勝は決まって、

すでに消化試合だというのに異様な盛り上がりをみせていました。

まずはそのことを話したいと思います。

今日の試合は観客数が1651名とのことでしたが、

この観客の半分以上は湘南のファンだったと思います。

試合が進むにつれて徐々に三塁側の観客は数を増し、

観客の歓声は大きくなってきます。

そして七回表、代打で佐伯が登場するとひと際大きな歓声が上がります。

まるでジャイアンツ球場が湘南のファンに

ジャックされてしまったかのようです！

「ここはハマスタか？」

「こんなとこに来ないで中日と戦っている一軍を応援しろよ！」

心の中で苦笑をしながら彼らの応援を眺めていました。

試合は最終回、3対2で辛うじて巨人が1点リード、

すると、湘南ファンの観客は「佐伯まで回せ！回してくれ！」

佐伯が打席に入るためにはランナー2人が必要です。

そんなことはお構いなしに抑えのロメロは簡単にツーアウトを奪います。

しかし、代打の野口がしぶとくレフト前ヒットを放つと、

次の下窪にはロメロのストライクが入らなくなります。

そして、本当に佐伯まで打席が回ってきてしまったのです！

球場は異様な盛り上がりを見せました。

三塁側の湘南ファンのほとんどが立ち上がっています。

「佐伯！佐伯！」の大コールです。

二死一二塁で一打同点の場面でしたが、結局、佐伯はファーストゴロに倒れ、

このお祭りのような試合は終わりました。

しかし、湘南のファンは佐伯に向けて

「今までありがとう！」という歓声と大きな拍手と送っていました。

試合終了後、ホームチームの巨人の選手監督コーチが勢揃いして、

一塁側のスタンドに向けてあいさつをしていましたが、

その後「湘南シーレックスは今季限りで・・」というアナウンス。

異例なことに湘南の一同も三塁側のスタンド前に勢揃いし、

ファンに向けてあいさつをしていました。

名残を惜しむファンの声と大きな拍手があがりました。

試合は終わっているというのにファンはなかなか帰りません。

いつまでも自分の応援してきたチームを見つめていたいのでしょう。

私もファームチームを追い続けてきた人間です。

彼らの気持ちが痛いほど伝わって涙ぐましい思いになりました。

「ありがと、ありがとジャイアンツ！」

三塁側の湘南ファンから一塁側に向けてエールが送られました。

それよりもかなり小さな声ながら一塁側からも声が上がりました。

「ありがと、ありがとシーレックス！」

私もご挨拶させていただきます。

「湘南シーレックス、今まで本当にありがとうございました！」

湘南シーレックス最後の試合　佐伯最後の打席

http://www.youtube.com/watch?v=_oEVFbz_FIQ