ヤクルトによって阻まれた巨人のリーグ四連覇

  • 舎人
    2010年10月08日 14:23 visibility286

約10日ぶり・・
都合があり、なかなか更新できませんでした。
しかし、その間に巨人のV逸や深田・村田らの戦力外通告、
イースタンの僚友ロッテのファーム日本一など、本当に色々なことがありました。

書きたいことは山ほとありますが、
今日は今夜行われる最終戦の相手ヤクルトと、
巨人との関わり合いについて考えてみたいと思います。
と言うのは、巨人の優勝を阻んだのはヤクルトによってではないか?
今シーズンを振り返るとそんな風に思えてくるのです。

今シーズンのターニングポイントとなった試合がありました。
それは8月10日の神宮球場で行われたヤクルト戦です。
この試合、村中をなんとか攻略し、3対2と1点リードで迎えた九回裏、
越智が抑えとして登板しました。しかし、青木にまさかの同点被弾、
さらに延長十二回裏、山口が満塁から押し出し死球をしてサヨナラ負けをします。
この試合の前まで、巨人のヤクルトとの対戦成績は、
開幕カードで1勝2敗と負け越しているにもかかわらず9勝5敗と圧倒していました。
しかし、この試合を境に両者の相性は逆転します。
8月10日のサヨナラ負けに続き、11日・12日もたて続けに負け同一カード3連敗、
さらに次の北陸で行われた2連戦でも巨人は1敗1分とヤクルトに勝てません。
9月14日にローテーションの谷間の松井の先発で勝つまで、
7月21日の負けから合わせて対ヤクルト戦5連敗としてしまったのです。
ヤクルトをカモから苦手にしてしまったことが、
巨人にとって一番苦しい時期に失速してしまった一番の原因だと思います。

8月10日の試合はクルーンが不在でした。
したがって越智か山口が抑えに回らざるを得なかったのですが、
越智の早大の先輩青木に打たれた同点ホームランは、
巨人にとってシーズンを左右した余りに痛い一打になってしまいました。
私はその時越智ではなく、山口が登板していれば、
そのまますんなり勝っていたような気がします。
越智のアバウトな投球はここ一番の場面を任せるにはあまりにリスクが高いのです。
2008年の日本シリーズ最終戦で終盤逆転される投球をしたり、
昨年の最終戦も、シーズン90勝と内海の4年連続ふた桁勝利を賭けた大事な試合で、
終盤に出てきて逆転の一打を打たれています。
山口も完璧な投手ではありませんが、
ここぞという場面では山口の方がまだ頼りになると私は思います。
ただ、こういった両者の相性が逆転するような出来事がなかったとしても、
今年の巨人はヤクルトには相当苦戦していたかもしれません。
なぜなら、ヤクルトは巨人にぶつけてくる先発投手を、
明らかに対巨人戦中心に組んでいたからです。

2010年ヤクルト対巨人(10勝12敗1分23試合)
3月26日[東ド] 石川 ●
3月27日[東ド] 由規 ○
3月28日[東ド] 村中 ○
4月17日[松山] 由規 ●
4月18日[松山] 村中 ○
5月03日[東ド] 由規 ●
5月04日[東ド] 石川 ●
5月05日[東ド] バーネット ●
6月22日[神宮] 村中 ●
6月23日[神宮] 館山 ○
6月24日[神宮] 中沢 ●
7月19日[東ド] バーネット ●
7月20日[東ド] 村中 ●
7月21日[東ド] 石川 ○
8月10日[神宮] 村中 ○
8月11日[神宮] 石川 ○
8月12日[神宮] 由規 ○
8月31日[金沢] 村中 ○
9月01日[東ド] 石川 △
9月14日[神宮] 松井 ●
9月15日[神宮] 由規 ●
9月16日[神宮] 石川 ○
9月25日[神宮] 村中 ●
10月06日[東ド] ???

ヤクルトの先発投手はリーグ屈指の強力なものです。
村中、石川、館山、由規の4人がヤクルトの四本柱と言われていますが、
この4人を先発として巨人は他球団に比べ圧倒的に当てられているのです。
今夜の試合で予想通り村中が先発で登板したとしたら、
全24試合で実に20試合で四本柱が先発として出てきたことになります。

こうしてみると8月10日のターニングポイントとなった試合も必然的なもので、
越智の背信投球がなかったとしても、
同じような相性の逆転がいずれ起こったのではないかと思えてきます。
優勝した中日や阪神に対してはどうだったか?

ヤクルト対中日(15勝8敗1分)
3月30日[神宮] 中沢 ○
3月31日[神宮] 館山 ○
4月01日[神宮] 石川 ●
4月20日[ナド] 館山 ●
4月21日[ナド] 石川 △
4月22日[ナド] バーネット ●
5月07日[ナド] 川島 ●
5月08日[ナド] 中沢 ●
5月09日[ナド] 村中 ○
7月03日[秋田] 石川 ○
7月04日[秋田] 由規 ●
7月14日[ナド] 村中 ○
7月15日[ナド] 中沢 ○
8月03日[神宮] 村中 ○
8月04日[神宮] 石川 ○
8月05日[神宮] 由規 ○
8月20日[ナド] 館山 ○
8月21日[ナド] 石川 ●
8月22日[ナド] バーネット ○
9月18日[神宮] 館山 ○
9月19日[神宮] 村中 ●
9月20日[神宮] 中沢 ○
9月26日[神宮] 由規 ○
10月20日[ナド] 村中 ○
四本柱投入率 16/24

ヤクルト対阪神(9勝15敗)
4月09日[甲子] バーネット ○
4月10日[甲子] 由規 ●
4月11日[甲子] 村中 ●
4月28日[神宮] 石川 ●
4月29日[神宮] バーネット ●
6月25日[神宮] バーネット ●
6月26日[神宮] 石川 ○
6月27日[神宮] 由規 ○
7月06日[倉敷] 村中 ●
7月07日[甲子] 中沢 ●
7月08日[甲子] 加藤 ○
7月16日[神宮] 石川 ○
7月17日[神宮] 加藤 ●
7月18日[神宮] 由規 ●
8月13日[京セ] 館山 ○
8月14日[京セ] 赤川 ●
8月15日[京セ] バーネット ●
8月27日[神宮] 館山 ○
8月28日[神宮] 中沢 ●
8月29日[神宮] 山本 ●
9月10日[甲子] 石川 ○
9月11日[甲子] 館山 ○
9月12日[甲子] 村中 ●
10月05日[神宮] 中沢 ●
四本柱投入率 13/24

中日はヤクルトにコテンパンにやられましたが、
これは中日のヤクルトに対する相性の問題で、
実際は16回と巨人より意識されていないのです。
阪神に至っては約半分の13回しか四本柱を当てられていません。

ヤクルトのことを巨人の手下や犬のように言う書き込みをよく見かけますが、
今年に限ってはとんでもない!
巨人の優勝を阻んだのはヤクルトだったとも言えるのです。
今夜の最終戦で巨人は勝つと二位で、負けると三位でシーズンを終えることになります。
クライマックスシリーズの1stを本拠地で行えるかどうか非常に大事な一戦です。
先発登板が予想される村中は奪三振王のタイトルがかかっており、
エンジン全開で巨人に立ち向かってくることでしょう。
14以上の奪三振をすれば広島の前田を抜くことになります。
巨人の先発は内海かな・・青木がひざの不調で出場しないことが予想され、
四番を打っていたホワイトセルもいません。
言わば飛車角落ちの打線ですから、何が何でも好投して欲しいと思います。

昨日の前田攻略もそうですが、好投手を攻略するということはチームに勢いをもたらします。
今夜の試合で見事村中を攻略したら、
巨人はクライマックスシリーズも勢いに乗っていけるでしょう。

ともあれ今シーズンはヤクルトに意地を見せてもらったシーズンでした。
最終戦もナイスゲームを期待したいと思います。

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