今年期待の若手選手たち(5)林イーハウ
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舎人
2011年02月07日 06:13 visibility1908
このシリーズも5回目、今日は林イーハウについてです。このシリーズに単独で取り上げる選手としてはこの林が最後になります。中井や田中大、斎藤、伊集院なども取り上げたいと思いますが、次回からは何人かずつまとめてのものにしようと思っています。
さて、林ですが昨年、念願叶って支配下登録となりました。15歳で入団し、その頃からすでに149キロを投げると騒がれていた怪童がついに一軍でもベールを脱いだのです。その林の課題と今後について考えてみたいと思います。
林はまだ20歳になったばかりとはいっても今年入団6年目です。1年目・2年目は肩を痛めたりしてもっぱら体力強化の日々、全く登板はありませんでした。それが3年目にようやくイースタンで1試合、フューチャーズで3試合を投げてようやく胎動の時を迎えます。そして4年目の一昨年、イースタンで5試合、フューチャーズで4試合、シリウスでも6試合を投げ徐々にペースアップしていきます。ただ、逞しさが増しているとはいってもこの時点では、まだまだ、体作りの段階で支配下登録は数年先のことだろうと思っていました。それが入団5年目の昨年は開幕3戦目に先発を任されたかと思うと、先発にリリーフに結果を残し、瞬く間に支配下登録となったのです。おそらく昨年最も成長した投手を上げるとすればこの林が一番だろうと思います。イースタンで登板試合数はチーム3位、登板イニングもチーム3位です。「男子三日会わざれば刮目してみるべし」とはまさに林のための言葉です。
一軍成績
2010年 2試合 5回 8安打 4奪三振 5死四球 7失点7自責点 防御率 12.60
イースタンリーグ成績
2009年 01試合 01回 00安打 00奪三振 02死四球 00失点00自責点 防御率0.00
2009年 05試合 05回2/3 07安打 03奪三振 04死四球 04失点03自責点 防御率4.76
2010年 31試合 66回1/3 52安打 57奪三振 31死四球 27失点21自責点 防御率2.85
昨シーズンが始まるにあたって林は小谷コーチから幾つかの課題を出されていましたが、その1つがパワーピッチングで相手にファールを打たせるということでした。制球力のない林に対しては四隅を突かせるということよりも、思い切り腕を振ってバッターに自分のバッティングをさせなければいいと考えたのでしょう。そのとおり林はカウントを早めに整えらるかどうかが課題でした。追い込んでからはスライダーでもフォークでも自在に打者を打ち取る武器があるのです。課題としては調子の波は激しく、悪い時はバラバラの投球フォームでストレートが高めに抜けてきます。また、スリークォーターから最近では少なくなったバックスイングが大きい投手で、やや遅れ気味に腕が振れてくるので打者は非常に打ち辛い気がするのですが、G+の解説で清水さんは「体の開きが早く、胸がすぐにバッターに正体するため、バッターは思ったより球の出所を見やすいのではないか」と語っていました。特に左バッターに対してはこれは大きな欠点となるとのことです。さらに顕著ではないものの変化球の時に投球フォームが緩むことも課題のようです。
しかし、このように細かい課題は幾つもあるものの、林のスケールの大きさは規格外のものです。私がファームウォッチャーになってから見た投手の中で林は、趙ソンミンと双璧の才能を持っていると思います。岡崎監督も「Gっくり語る2回(5/18)」で「林イー豪は順調にいけば、将来はメジャー級の投手になれるぐらいの潜在能力を持っている」と話しています。
しかし、2軍の監督からもその才能を高く評価されている林ですが、昨年の起用は先発をやったり中継ぎをやったり、抑えをやったり、全く一貫性のないものでした。登板全てで先発を任された笠原とはえらい違いです。決して先発で結果が出なかったからリリーフに回ったという訳ではなく、どちらに適性があるのか試しているような起用方法でした。
シーズン前半はそのように先発、中継ぎ、抑えと試合ごとに配置転換されたものの、7月以降はリリーフでの起用に落ち着きました。リリーフに固定された7月8日の試合以降4試合で1失点の好リリーフをみせた林は、支配下入りのチャンスを与えられることになります。支配下枠の最期の1つが残っていたためでした。7月31日は先発での起用でしたが、これは先発での適性を試したというよりも最初から3イニングのテスト登板だったようです。清武代表によると3イニングをきちんと投げ切ったことで支配下登録を決めたとのことです。試合後の記者会見で「96」の背番号がギリギリ届いたと言っていますが、これはおそらくあらかじめ支配下登録を想定して準備をしていたのでしょう。
支配下登録後、8月の初旬に早速一軍登録をされ試合にも登板します。大差のついたビハインドゲームの敗戦処理でしたが、東京ドームの大観衆に緊張したのか制球難を露呈し、再びファームに落とされます。2イニングを投げて無安打だったので、初登板ということを考えればファームに落とすのに見切りが早いと思いましたが、これはトレードで獲得した朝井を登録するまでの体験的な登録であり登板だったのかもしれません。
しかし、登録抹消された林は一軍で登板したことが自信になったのか、2軍ではその後、無敵の登板を繰り返します。8月9日から8月26日の5試合を全て無四球無失点、9奪三振で3セーブです!これで林は再び一軍登録となりました。
今度こそ一軍定着かと満を持して昇格した林でしたが、そこには大きな試練が待っていました。8月31日の金沢の試合は、昨年のジャイアンツの試合の中でワースト5に入る酷いものでした。先発の東野が二回を持たずなんと1回0/3、6失点で降板したのです!相手は4連敗中のヤクルトでした。今までの恨みを晴らすかのように容赦ない攻撃をヤクルト打線は東野に浴びせたのです。背筋痛とシーズンを通して投げ続けた疲れから東野はシーズン前半とは別人のような投球で炎上してしまったのですが、その降板を受けて急遽、林が登板することになったのです。しかし、林も勢いに乗るヤクルト打線を沈めることはできませんでした。二回と三回にそれぞれ4安打ずつ打たれ6失点です。腕が振れず、置きにいったような投球はヤクルト打線の格好の餌食だったのです。敗戦処理を期待されていたでしょうから、準備不足は言い訳にはなりません。しかし、林にとっては、そうでなくても慣れない一軍のマウンドでスクランブル登板させられたのは少し可哀想な気がします。林はこの試合の直後に再びファームに降格させられますが、これをもって林のことを分かったつもりになって見切らないで欲しいと思いました。その証拠にこの試合の3イニングス目はようやく落ち着きを取り戻し、エラーによる出塁のみに抑え、2つの三振も奪っているのです。さらに腕も良く振れてきて球速は154キロを記録しました。
ファームに再降格後の林は8試合に登板し、自責点2と相変わらずの好投を見せましたが、一軍に再び呼ばれることはなく、そのままシーズンは終わってしまいました。フェニックスリーグには登板しませんでしたが、10月末のインターコンチネンタルカップや11月の広州アジア大会には出場しています。インターコンチネンタル大会では3試合にリリーフで投げていずれも無失点だったものの、アジア大会の韓国戦では先発登板し、クリーブランド・インディアンスの秋信守に2本のツーラン本塁打を打たれ負け投手になっています。
2010年林イーハウ全登板結果
春期教育リーグ
03月02日 湘南戦 3回 1安打1奪三振1四球0失点0自責点 先発
3回を細山田のサード内野安打1本に抑え、1四球無失点、二塁を踏ませぬ好投
イースタンリーグ公式戦
03月22日 西武戦 6回 5安打5奪三振4四球2失点2自責点 先発
イースタンリーグの開幕三戦目の先発を任され、五回までは3安打2四球の無失点、疲れの見え始めた六回に二死満塁からタイムリーを打たれ2失点
試合終了時累計成績 6回 0勝0敗 5奪三振 4四死球 防御率3.00
03月31日 日ハム戦 5回 5安打1奪三振2四球1死球1失点2自責点 先発
制球が定まらず毎回出塁を許すも3併殺で自責点1
試合終了時累計成績 11回 0勝0敗 6奪三振 7四死球 防御率2.45
04月07日 ヤクルト戦 1回1/3 2安打0奪三振2四球2失点1自責点 リリーフ
0対1のビハインドの八回途中から登板するも制球が定まらず2失点
試合終了時累計成績 12回1/3 0勝0敗 6奪三振 9四死球 防御率2.92
04月13日 ロッテ戦 1回 0安打0奪三振0四球0失点 リリーフ
4対1とリードの八回から登板し三者凡退の好リリーフ
試合終了時累計成績 13回1/3 0勝0敗 6奪三振 9四死球 防御率2.70
04月25日 ロッテ戦 1回 0安打0奪三振0四球0失点0自責点 リリーフ
0対2のビハインドの六回から登板し大田のエラーで先頭バッターを出すも無失点の好投
試合終了時累計成績 14回1/3 0勝0敗 6奪三振 9四死球 防御率2.51
05月01日 楽天戦 4回0/3 7安打2奪三振3四球4失点3自責点 先発●
三回まではエラー絡みの1失点だったものの、四回に三連続ツーベースで3失点、四回も調子が上がらず無死満塁のランナーを残したまま降板、初黒星
試合終了時累計成績 18回1/3 0勝1敗 8奪三振 12四死球 防御率3.44
05月07日 ヤクルト戦 5回 4安打3奪三振3四球1失点1自責点 先発◯
二回に制球を乱し二死後四球四球タイムリーで1失点も、要所を締め五回1失点でプロ初勝利!
試合終了時累計成績 23回1/3 1勝1敗 11奪三振 15四死球 防御率3.09
05月13日 日ハム戦 5回 1安打4奪三振2四球0失点0自責点 先発◯
制球が定まらず三回まではいずれも先頭バッターを許すも要所を締め無失点、尻上がりに調子を上げ四回五回は三者凡退の好投で勝ち投手
試合終了時累計成績 28回1/3 2勝1敗 15奪三振 17四死球 防御率2.54
05月28日 ロッテ戦 1回1/3 1安打0奪三振0四球0失点0自責点 リリーフ
1対3のビハインドの七回二死一二塁から登板しその回を抑え、九回もツーベースから一死三塁のピンチを迎えるも無失点
試合終了時累計成績 29回2/3 2勝1敗 15奪三振 17四死球 防御率2.43
06月06日 ヤクルト戦 2回 6安打2奪三振1四球5失点3自責点 先発
初回セカンド中井のエラーに始まり2失点、二回も自らのエラーが失点に絡み最短の二回で降板
試合終了時累計成績 31回2/3 2勝1敗 17奪三振 18四死球 防御率3.13
06月13日 楽天戦 4回2/3 3安打4奪三振3四球4失点4自責点 先発●
初回は三者凡退の好スタート、四回まで1本塁打による1失点の好投も五回に四球後に2点被本塁打、さらに四球絡みで失点し負け投手
試合終了時累計成績 36回1/3 2勝2敗 21奪三振 21四死球 防御率3.72
06月19日 ロッテ戦 3回 0安打3奪三振0四球0失点0自責点 リリーフS
11点リードの七回から登板し、3イニングをいずれも三者凡退3奪三振のパーフェクトリリーフでプロ初セーブ!
試合終了時累計成績 39回1/3 2勝2敗1S 24奪三振 21四死球 防御率3.43
07月01日 湘南戦 5回 4安打6奪三振0四球3失点3自責点 先発
三回にヒットヒット本塁打で3失点、それ以外は直球が冴えほぼ完璧な投球
試合終了時累計成績 44回1/3 2勝2敗1S 30奪三振 21四死球 防御率3.65
07月08日 ヤクルト戦 1回1/3 2安打1奪三振0四球0失点0自責点 リリーフ◯
同点の七回二死一三塁から登板し三振で無失点、チームが勝ち越し勝ち投手
試合終了時累計成績 45回2/3 3勝2敗1S 31奪三振 21四死球 防御率3.54
07月17日 西武戦 2回 1安打2奪三振0四球0失点0自責点 リリーフ
0対3のビハインドの六回から登板し、二塁打1本に抑える好投!チームの逆転勝ちの足掛かりを作る。
試合終了時累計成績 47回2/3 3勝2敗1S 33奪三振 21四死球 防御率3.40
07月19日 ロッテ戦 1回 1安打3奪三振0四球1失点1自責点 リリーフ
4対0のリードの九回から登板し三奪三振の好投も振り逃げ出塁を許し、タイムリー二塁打を打たれる。
試合終了時累計成績 48回2/3 3勝2敗1S 36奪三振 21四死球 防御率3.51
07月20日 ロッテ戦 1回1/3 0安打2奪三振1死球0失点0自責点 リリーフS
7対4のリードの八回途中から登板し1死球2奪三振無失点の好セーブ!
試合終了時累計成績 50回 3勝2敗2S 38奪三振 22四死球 防御率3.42
07月31日 日ハム戦 3回 3安打2奪三振1四球0失点0自責点 先発
毎回出塁を許すも要所を抑え三回を無失点!試合後、支配下選手契約となる。
試合終了時累計成績 53回 3勝2敗2S 40奪三振 23四死球 防御率3.23
一軍登録(8月7日)
一軍公式戦
08月07日 広島戦 2回 0安打0奪三振2四球1死球1失点1自責点 リリーフ
2対7とビハインドの八回から登板し、無安打だったものの、2イニングとも四死球で先頭バッターを出し、九回に自らのミス(暴投)で1失点。
試合終了時累計成績 2回 0勝0敗 0奪三振 3四死球 防御率4.50
登録抹消(8月8日)
イースタンリーグ公式戦
08月09日 ロッテ戦 1回 1安打2奪三振0四球0失点0自責点 リリーフS
2対1とリードの九回から登板し、先頭バッターをヒットで許すも球威が冴え危なげない投球でセーブ!
試合終了時累計成績 54回 3勝2敗3S 42奪三振 23四死球 防御率3.17
08月20日 日ハム戦 1回 0安打1奪三振0四球0失点0自責点 リリーフS
9対6とリードの九回から登板し、パーフェクトリリーフでセーブ!
試合終了時累計成績 55回 3勝2敗4S 43奪三振 23四死球 防御率3.11
08月22日 楽天戦 1回 0安打2奪三振0四球0失点0自責点 リリーフ
0対1とビハインドの九回から登板し、パーフェクトリリーフ。チームは敗戦。
試合終了時累計成績 56回 3勝2敗4S 45奪三振 23四死球 防御率3.05
08月23日 楽天戦 1回 0安打1奪三振0四球0失点0自責点 リリーフ
3対5とビハインドの九回から登板し、またもパーフェクトリリーフ。チームは敗戦。
試合終了時累計成績 57回 3勝2敗4S 46奪三振 23四死球 防御率3.05
08月26日 ヤクルト戦 1回1/3 1安打3奪三振0四球0失点0自責点 リリーフS
4対3とリードの八回二死一塁から登板し、1安打3奪三振の好リリーフでセーブ!
試合終了時累計成績 58回1/3 3勝2敗5S 49奪三振 23四死球 防御率2.93
一軍登録(8月29日)
08月31日 ヤクルト戦 3回 8安打4奪三振2四球6失点6自責点 リリーフ
炎上した東野に代わって二回無死一塁から登板するも準備不足は否めずヤクルト打線の勢いを止められず8安打6失点。3イニング目は落ち着き2三振の無失点。
試合終了時累計成績 5回 0勝0敗 4奪三振 5四死球 防御率12.60(シーズン最終成績)
登録抹消(9月1日)
イースタンリーグ公式戦
09月07日 日ハム戦 1回1/3 0安打1奪三振2四球0失点0自責点 リリーフ
5対2とリードの六回二死満塁から登板し、押出し四球を与えるも後続は抑える。
試合終了時累計成績 59回2/3 3勝2敗5S 50奪三振 25四死球 防御率2.87
09月10日 日ハム戦 3回 0安打3奪三振3四球0失点0自責点 リリーフ◯
11対9とリードの六回から登板し、3イニングを3四球のみに抑え乱打戦を勝利に導く好投で勝ち投手!
試合終了時累計成績 62回2/3 4勝2敗5S 53奪三振 28四死球 防御率2.73
09月13日 日ハム戦 1回 0安打1奪三振1四球0失点0自責点 リリーフ
3対4とビハインドの八回から登板し、先頭バッターをヒットで許し二死一二塁のピンチを迎えるも奪三振で無失点!イースタン10試合連続無失点。
試合終了時累計成績 63回2/3 4勝2敗5S 54奪三振 29四死球 防御率2.69
09月15日 湘南戦 0回2/3 1安打0奪三振1四球3失点2自責点 リリーフ
0対0同点の四回二死二塁から登板し、イニング跨ぎの五回エラーが絡み1失点の後ランナー2人を残し降板。直後代わった古川が被本塁打。
試合終了時累計成績 64回1/3 4勝2敗5S 54奪三振 30四死球 防御率2.94
09月17日 西武戦 1回 0安打1奪三振1四球0失点0自責点 リリーフ
7対3とリードの七回一死一三塁から登板し、後続を断つ。イニング跨ぎの八回一死から四球を出して降板。
試合終了時累計成績 65回1/3 4勝2敗5S 55奪三振 31四死球 防御率2.89
09月20日 楽天戦 0回1/3 2安打1奪三振0四球0失点0自責点 リリーフ
5対2とリードの七回一死満塁から登板し、2本のタイムリーで逆転を許す。
試合終了時累計成績 66回2/3 4勝2敗5S 56奪三振 31四死球 防御率2.88
09月21日 楽天戦 0回1/3 0安打1奪三振0四球0失点0自責点 リリーフ
2対4とビハインドの八回二死一二塁から登板し、三振で後続を断つ。
試合終了時累計成績 67回 4勝2敗5S 57奪三振 31四死球 防御率2.86
09月25日 湘南戦 0回1/3 1安打0奪三振0四球0失点0自責点 リリーフ
2対1とリードの七回ニ死一塁から登板し、ヒットを打たれるも後続を断つ。
試合終了時累計成績 67回1/3 4勝2敗5S 57奪三振 31四死球 防御率2.85(シーズン最終成績)
シリウス
06月01日 BCL・群馬戦 1回 2安打0奪三振1四球2失点 リリーフ
06月24日 東芝戦 1回 0安打0奪三振1死球0失点 リリーフ
06月27日 鉄腕硬式戦 1回2/3 0安打4奪三振1死球0失点 リリーフ
シーズン最終成績 3回2/3 0勝0敗 4奪三振 3四死球 防御率4.91
秋季教育リーグ(フェニックスリーグ)
登板なし
インターコンチネンタルカップ
10月23日 韓国戦 2回 0安打2奪三振1四球無失点 リリーフ
10月29日 イタリア戦 2回 2安打3奪三振1四球無失点 リリーフ
10月31日 イタリア戦 2回 0安打2奪三振2四球無失点 リリーフ
大会最終成績 6回 0勝0敗 7奪三振 4四死球 防御率0.00
広州アジア大会野球
11月13日 韓国戦 先発●
秋信守に初回と三回にそれぞれ2点本塁打
※その他の試合の登板は不明
林の今後のことを考えると、私はリリーフよりも先発として育成した方がいいと考えています。先発でも抑えでも能力的には全く問題がありませんが、緊張したり動揺すると制球が定まらなかったり、ボークを取られたりして、メンタル面で抑えを続けて行くのがやや心配に思えるからです。それにどうも林が登板するとエラーが多いのも気になります。何が原因か分かりませんが、勝ち試合で致命的なミスを誘発することがあると全てが台無しになってしまいます。
林は巨人の他の若手投手たちと違い、外国人枠という壁があります。私は日本でプロのキャリアを始めた林や黄などの投手はアメリカや韓国でプロ野球を経験している外国人選手とは切り離して扱ってやるべきだと考えています。そうしないと台湾や中国などのアマチュア選手は日本を目指さずに最初からメジャーを目指すようになってしまうと思います。アジア枠を作るという話がありましたが、これは李スンヨプを外国人枠外で使いたいための巨人のエゴなので論外です。李スンヨプとゴンザレスは同じに扱うべきですが、彼らと林は同じに扱うのはやはり変です。
とは言っても制度が変わらない以上、日本に帰化でもしない限り外国人枠を林はクリアしなくてはいけません。普通に考えれば今年はかなり厳しい競争が待っていることと思います。そのあたりは本人も分かっていることでしょう。先月24日の報知新聞には林たち台湾三人衆の記事として、オフの期間中の実戦さながらの練習ぶりと、強い決意の話が載っています。
G台湾トリオ、外国人枠争い勝ち抜く!
来日し、新シーズンに意気込む(右から)林イー豪、黄志龍、李イー鴻
昨年、支配下登録され1軍デビューを果たした台湾人の黄志龍投手(21)、林イー豪投手(20)と育成選手の李イー鴻投手(17)が23日、台北発のエバー航空で来日。今年、プロ初勝利を目指す黄と林はオフに台湾の大学生のチームに交じり、練習してきた。大学生相手ながら、すでに3試合の実戦登板済み。超ハイペースの“オリエンタルエクスプレス”調整で、3枠のし烈な外国人投手争いに挑む。
すでに戦いは始まっていた。林は「黄と僕は大学生に交ざって練習してました。試合にも投げてきました」。2人はともに3試合で5イニングに登板し、無失点に抑えた。巨人ではブルペン入りをしていない投手が多い中、異例のペースで調整してきた。
今年は10人の外国人投手で3つの1軍投手枠を争う。バニスターやアルバラデホといったメジャー級の投手もズラリ。「(さらに)補強が進んでいたことは知らなかったです」と一瞬、2人はあぜんとしたが「勝ち抜く自信はあります」と気持ちを切り替えた。鼻息も荒い支配下2年目の両右腕が今年、巨人に台湾の風を吹かす。
(2011年1月24日06時00分 スポーツ報知)
動画はすでにアップしてあるものをつなげ、さらに最終戦の登板を合わせて作ってみました。腕のしなりは本当に凄い!この長い手足は何にも優る強力な武器です。何としてでも外国人枠を勝ち抜き一軍定着を果たして欲しいと思います。
林イーハウ 2010年イースタンでの活躍!←New
次回、このシリーズは中井と田中について、次回も乞うご期待!
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