３歳児のサッカースクール

先日、息子の「サッカースクール体験」に行って来た。

やや遠い（徒歩＆電車で30分ほど）会場だったが、

まぁそれぐらいは許容範囲だし、体験は無料だし、

なにしろ３歳児からというのは珍しいので

本当に「お試し」のつもりで参加させてもらうことにした。

一般的にサッカースクールは年中児（４〜５歳）からのところが多い。

なぜなら、幼児期の成長過程で３歳はまだまだ身体のバランスが悪く

十分な運動能力も備わっておらず、個人差も激しい時期であり、また

特定の部位を鍛えることで筋肉や骨格の成長が偏ってしまう懸念もあることから

特定の競技を開始させるには時期尚早という考え方が大半だからだ。

４歳になればそれなりに体力もつき、バランス感覚を養うのに適した時期でもあり、

５歳ならば手足の末端神経も発達し、細かい運動をも可能になる時期となる。

加えて、思考能力も上がり、ルールや競技の面白さも理解できるのである。

私は、子どもの心身の発達に関してはいちおう資格を持った専門家なので

その辺は一般のみなさんよりは詳しく知っていたりするわけだが…。

そういうわけで、今回参加したスクールはどんな内容なのか興味もあった。

案の定、サッカーというよりボール遊びの延長のような内容が中心となっており

コーチ陣も子どもにわかりやすい説明をしたり、なかなか工夫されていた。

しかし、うちの息子は…。

まず最初に転んでひざを擦りむいたのが不機嫌の始まりで、

コーチの話を聞かずに勝手な行動はとるし、

肝心のシュート練習はドリブルで自分の身体ごとゴールに突っ込むし、

あまりにも自由奔放で、…不謹慎ながら笑いが止まらなかった。

彼なりに一生懸命頑張っているにもかかわらず

コーチの思惑とぜんぜん噛み合っていなくて、

なんというか…本物の天然ボケを連発してもらっているようで

とにかく違う意味で「面白すぎ！」なのである。

それでもドリブルのスピードはずば抜けて早いし、

キックは両足ともインステップ、インサイド、トウ、ヒールの４種が蹴れるし、

足裏でボールを留めることも転がすこともできるし、

技術的には３歳児でも結構イイセン行ってるんだけどね。

なんて、親馬鹿な目で見守りながら無事終了。

息子に感想を聞くと

「あんまり楽しくなかった。もっとボールが蹴りたかった」

と、意外且つ身勝手な言葉。

さらに「それより、おなかがすいた」とか

「音楽教室のほうが楽しいよ」などと、

痛烈な回答の連発。

普段、私たちがサッカーやフットサルをしているときに好き勝手に蹴ってるし、

いつも誰か大人が付きっきりで相手してくれたりするから

それが当たり前になっているんだろうな…。

サッカーにおいてはある意味「過保護」な環境にあるのかもしれない。

今の時期は子ども同士の連携なんかは不可能だし、

ことサッカーにおいては協調性のかけらもない息子には

クラブに入れて定期的に習わせるのはやっぱりまだ時期尚早なようで…。

というか、レッスン料が勿体ない気がして(笑)

（ちなみに、音楽教室のときは体験レッスンからノリノリで

　受講をその場で即決せざるを得ないほどの気に入りようだったし、

　通い始めて4カ月になる今も先生の言うことを良く聞く。

　お友達の名前はすっかり覚えたし、新しい歌もすぐ覚えるし、

　何より、毎回ちゃんと真面目に取り組んでいる）

一生懸命指導してくださったコーチの皆さんには、

「失礼な親子でゴメンナサイ」としか言いようがない。