代表校放浪記延長戦~春の中国大会・創志学園

  • 仲本
    2011年06月06日 23:01 visibility166


(創志学園先発の山本投手。球の出所が見づらいのはピントのせいです)


もうすでに決着がついてしまった春季中国高校大会だが、交通費もかかっているのでもう少し引っ張ることにする。土曜日はなんやかんやで球場に到着したのが昼の2時前だった。予定より第1試合・第2試合が長引いたのか、第3試合・創志学園(岡山2位)-宇部鴻城(山口1位)の対戦の試合開始から見ることができた。創志学園は今年の選抜出場校。全員が1年生という超スピード出世で話題になった学校で、放浪記でも書いている。開幕日に敗れてこれまたあっという間に姿を消してしまったが、どんな戦いぶりか見てみるのも一興である。


 


▽結果


創志000 000 000/0


宇部000 000 10x/1


 


テンポの早い試合だった。創志学園は1回表、先頭打者を死球で出すとすかさず送りバント。3番打者のライトへのファウルフライでタッチアップとランナーを進めるが4番・金山が中飛に倒れた。2回の裏にも先頭打者がヒットで出塁。次打者初球の前に牽制球、これがそれてファウルグラウンドへ転々とする。倉敷マスカット球場のファウルグラウンドはなかなか広く、躊躇せず三塁を狙ったが返球にあってタッチアウト。局面変わって一死走者なしから再びヒットで走者を出すが7番三ゴロで併殺。3回にも二死走者なしから1番・佐藤がセンターの頭を越す長打、しかしこれも三塁を狙ってタッチアウトとなる。前半3回は創志が押しながら得点が取れない。


好走と暴走は紙一重、常に次の塁を狙うということが意識づけられているのだろう。地元の球場ということでこの打球ならいける、という判断もあったのだろうが、その点、鴻城がうまく対処したともいえる(中継から三塁手へはいずれもいいところに返球されてきた)。


 


中盤3イニングは両投手うまく打たせてとって連打を許さず0行進。


 


試合がようやく動いたのは7回裏。鴻城は先頭の4番・金丸が二塁手の左を鋭くゴロで抜いてセンター前へ。型どおりバントで送って一死2塁。続く6番西野の当たりは右翼線へ、これが切れずにフェアとなり、二走がゆうゆう生還。


8回表、鴻城・笹永投手が先頭打者を簡単に歩かせてしまい、なんとなくいやな予感がしたが続く代打(8番・投手の打順だった)には変化球を引っかけさせ、一塁ゴロで二封。次打者二塁ゴロで注文通りの併殺。9回にも走者を出すが最後は6-4-3の併殺完成でゲームセット。どちらかといえば公式戦では接戦をものにして勝ってきた創志だが、この日はきっちり守られてお株を奪われたようだ。


 


高校3年間、一つのチームを通して見るという経験は皆無なので、このオール2年生のチームがどれほどの完成度か(あるいはどこまで伸びるのか?)というのはよくわからない。甲子園へのチャンスはあと3回、今年はともかくとして来年は真価が問われることになる。監督がまたどっかに転出したりしないだろうな。


 


宇部鴻城は結局決勝まで進み、倉敷商に敗れた。倉敷商は春の岡山大会4位(!)相当。岡山は昨年の地方大会参加校が57と意外に少ないが、今年の夏は新鋭・古豪入り乱れての激戦になりそう。


(宇部鴻城の笹永投手は左腕。名簿を見るとこちらも2年生バッテリーでした)



















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