甲子園出場校放浪記~近江兄弟社

  • 仲本
    2013年05月10日 00:12 visibility2216


前回からの続きです。
観光案内所でもらった地図によれば、「近江兄弟社高校」はヴォーリズ像のあるところからまっすぐ。
…というか、話の展開の都合で、先に学校前には行ってたんですけどね。

一風変わった?名前ばかりが印象に残りますが、一度だけ甲子園にも出場していますので、放浪記のターゲット校の資格十分です。平成5年夏の大会でした。

改めて調べてみると、この年は八幡商が春の選抜大会に出場してベスト8に進んでいます。

当然ながら朝日や毎日といった新聞紙上では夏の滋賀大会も八幡商を軸に展開すると予想されました。初戦の相手は近江兄弟社。こちらはノーマークでした。同じ町の学校で「あそこが相手なら大丈夫」、という気持ちもあったのかもしれません。しかし、初戦は難しい。競り合いの末、兄弟社が3-2で八幡商をサヨナラで降します。
本命が消えて混沌となった滋賀大会を兄弟社はスルスルと勝ち上がっていきました。
堅田高校を2-1。
長浜高校を4-0。
守山北高校を5-0。
下手投げの2年生・井上投手が背番号11ながら主戦並みの活躍を見せ、打線は犠打を絡めてこつこつと。

決勝戦は大津商業と対戦。どちらが勝っても夏の甲子園初出場がかかっていました。試合は序盤、大津商が3点をリードしますが兄弟社が追いつき、結局6-4で兄弟社が勝ちました。当時創部16年目といいますから、なかなかのスピード出世でした。

甲子園では春日部共栄と対戦しますが中盤に大量点を奪われ0-12で大敗。春日部は結局この年準優勝まで行きますから初陣にとっては相手が悪かったと言えるかもしれません。
ちなみにこの時を機会に、校舎から離れたところにグラウンドが整備されたそうです。俗っぽく言えば潤ってしまったわけですね( ̄∀ ̄)。

近年惜しかったのは2010年・2011年の夏。いずれも準決勝まで進みました。この代にはなかなかの好投手がいて、とりわけ2011年は初戦で9回完全試合を達成するというおまけつきの快進撃だったそうです。



(”brotherhood”の意訳が「兄弟社」。薬品会社があるために「ワーナーブラザース」のような「〇〇兄弟商会」をイメージされるがちょっと違い、言ってみれば「人類みな兄弟」という意味。教育事業は前回日記で紹介したヴォーリズ夫人・満喜子が近在の子供を預かる幼稚園を開いたのがはじまりだという)
























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