少女らは春を歌う

  • 仲本
    2016年02月02日 22:04 visibility144

(※今回は開会式マニア向け?)

春夏の甲子園の開会式は入場行進に始まってよく似ているが、細かく見れば少しずつ違いはある。

夏の大会で、市立西宮高の生徒さんが入場行進のプラカード嬢を担当しているのはよく知られた話だ。一方、春の大会では、大会歌の合唱を神戸山手女子高の生徒さんが担当している。昭和30年からだというから、こちらもずいぶん長い。

最寄りの駅は地下鉄の県庁前。三宮から一駅乗るのもあほらしいので、のんびり歩くことにした。異人館のほうに向かう坂の途中から左に曲がって、諏訪山公園の下まで。諏訪神社の参道から一本先の坂道を上る。


神戸の学校はだいたいが坂を上っていく。この道はハイキングコースの入口にもなっているくらいで、駅から毎日通うのはなかなかしんどそうだ。休日なので生徒の姿はない。
そのかわり、ちょっと朝のうちに登ってきましたというハイカーたちにすれ違う。


ここには音楽科もあるが、甲子園では普通科の生徒たちも加わって歌うという。大会が近くなれば校舎から練習の歌声が聞こえてくるかもしれない。大会歌も代替わりして少しは歌いやすくなっただろう。

とりあえず目的は達成で、引き返してもよいのだが、休み使って女子校の写真撮ってきましたー、では聞こえが悪いので、さらに坂を上ってみることにした。


ここは山に登る人のために早朝から開いていて、昼過ぎには閉まってしまうとのこと。ちょうどいい頃合いなので中華そばを注文する。少々動いたあとはあっさり細麺がありがたい。

周りは山から下りてきたグループが、それぞれのテーブルでゆっくりとおしゃべりを楽しんでいる様子。近所から毎週のように登っている人もいるのだろう。脚を使って会話をして、ストレス解消にはもってこい。うらやましいことだ。

川沿いの谷筋なので、見通しはあまりきかない。眼下に広がる神戸の海、という眺めを見たいなら、もう少し先へ行く必要があるが、一人で地図も持たずに軽装で進んではろくなことがなさそうだ。言うてもまだ1月の山である。


(帰りは川の流れる音を聞きながらゆったりと下る)

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