柔よく剛を制す〜高校軟式・準決勝

  • 仲本
    2009年08月29日 20:31 visibility528




明石公園で行われた全国高校軟式野球の準決勝第二試合。名城大付−東山の試合は、1回戦で完全試合を達成した名城・小林と2日がかりで282球を投げ切った東山・森本の両投手の先発で始まった。

↑東山・森本投手はがっちりした力投派。力のある速球で初回は連続三振にきってとる。




↑対する小林投手は緩急をうまく織り交ぜる技巧派。なるほど、これで打者を翻弄するわけだ。

試合が動いたのは二回表名城の攻撃。ボテボテの内野ゴロが内野安打になったあと、バントの小フライが投手と三塁手の間にポトリと落ち、一、二塁オールセーフとなる。四球で無死満塁。
ここで名城、三塁走者とのエンドラン?で走者飛び出したが、挟殺を狙った捕手からの送球がそれて一点先制。なお二、三塁から内野ゴロはバックホーム間に合わず。次の内野ゴロは本塁でアウトを取るも、その後エラー絡みでもう1点が入りこの回3点。

追う東山はその裏、エースで4番の森本が三塁手の頭をゴロで超す二塁打。四球で一、二塁、バントで送って二、三塁。二死後に代打新谷(一打席目なのに!)がセンター前に弾き返し二者生還。3−2とした。硬球であればセンターがダッシュよくワンバウンドで抑え、バックホームで本塁クロスプレーというシーンだが、弾む軟球はバウンドを合わせないとヘタすると頭を越される。一呼吸待ってキャッチしたので二人目も余裕を持ってホームインとなった。

その後は両投手無失点で試合が進むも、名城は終盤8回、先頭打者の打球は左翼手の前へ。グラブに当てながら落球で二塁に生き、三塁に送ってのち、またしても三塁ライン際にころがるゴロ。一塁はきわどいタイミングでセーフになり、この間に走者生還。

結局4−2で名城大付が勝った。森本投手はたぶん二桁奪三振ではないかと思うが、やや力みが入った場面も見えた。小林投手はうまく打者のタイミングを外して淡々と投げていた。バントなどの揺さぶりも東山はあまりしてこなかったように見受けられた。

序盤の守りのミスも痛かったのが、仮にミスがなかったとしても名城のほうがなんとか1点をもぎ取ったのではないか。軟式の戦い方を心得ているように感じる。どっかからいい監督さんが来たのだろうか。東海は昨年準優勝の中京(岐阜)がいる地区だが、愛知勢として久しぶりに全国大会に勝ち上がった名城、初出場ながらなかなかしたたかな戦いぶりを見せている。

決勝は「軟式の鬼」作新学院との対戦。愛知勢が選手権ダブル制覇なるか、それとも作新連覇なるか。















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