夏将軍が見たい!~高校軟式大会
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仲本
2018年08月26日 13:37 visibility1468
こちらは姫路球場。全国高校軟式野球選手権大会の序盤は明石・姫路の2会場で並行して行われる。改装された姫路球場が、老朽化した高砂市野球場にかわってサブ会場になったのは2年前から。おかげでメイン会場の明石よりサブ会場のほうが立派で新しいという逆転現象が起きている。大阪から見に行くのはさらに遠くなったが、組み合わせをみてわざわざ姫路に行くことにしたのはこのチームが見たくなったからだ。
四国代表・松山商業。引き合いに出すのは失礼な話ではあるのだが、硬式野球部は古豪として名高い。一方、軟式野球でも全国大会出場25回(優勝1回・準優勝2回)を誇る強豪校だ。しかし最近の四国では同じ愛媛勢の新田高校が強い。今年は愛媛でその新田を1-0で下すと、四国2試合はコールドゲームで勝ち上がった。全国大会にやってくるのは11年ぶり。ユニフォームのデザインは見たところ硬式・軟式とも同じようである。
対するは東京代表・早稲田実業。こちらも軟式では18年ぶりの出場となる。夏の東京大会は軟式でも参加69チーム、6試合を勝ち抜いてようやく全国の出場権を得るという激戦区だ。本家・早稲田のユニフォームの地の色がクリーム色なのに対して松山商業は純白。アンダーシャツが早稲田は白、松山商業はエンジ。多少の違いはあれ、こういう白とエンジの配色のユニフォームのチームは全国に多々あり、説明するときに「早稲田カラー」などとついつい呼んだりするのだが、個人的には松山商業に限っては「よく似ているがこれはこれで別格」と思っている。
試合は松山商業が3回に満塁から相手パスボールで1点先制、しかし早実もその裏走者を1塁においてレフト線を破る痛打を放って同点とする。7回、松山商業は9番の小柄な打者から。これがなんとも曲者で、この打席では1球ごとに左→右→左→右と立つボックスを変え、結局ストレートの四球をとってしまった。1番打者のバントに一塁ベースカバーが間に合わず、チャンス拡大かと思いきや、二塁を少しオーバーランした一塁走者が刺されて1死一塁。かく乱戦法がここでは裏目に出た。この回もう一つ走塁死があり、松山商業、無得点。
こうなると流れが相手に行ってしまうのが野球というもの。早実はその裏先頭打者がレフト線へのエンタイトル二塁打でチャンスをつかむと、4安打に野選、バッテリーエラーも絡んで4点を勝ち越した。松山商業の小倉投手はなかなかよさそうな投手だったのだが。
そもそも連打や一発長打が出にくい軟式野球ではこの点差は大きい。結局このまま5-1で早実が松山商業を退けた。
遠来である東京勢だがそこはさすがに早稲田、ブラスバンドとチアリーダーを引き連れて応援席はにぎやかにやっていた。姫路球場一帯は公園になっているので多少の音は大丈夫ということなのだろう。
こちらは松山商業応援席。スタンド最前列で頑張っているのはだいたいが控え選手なのだが、ここはOB関係者も多そうだ。チアリーダーの人数はむしろこちらのほうが多かった。商業高校ということでそもそも女子生徒が多いのだろう、中年男の日常生活ではついぞ聞くことがないちょっとキンキンとした声が耳につく。今回は軟式大会の観戦となったが、たまにはこの子たちを引き連れて夏の甲子園に帰ってきてほしいものだ。
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