インサイドワークを考えてみる
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ムサベン代表T.KATOH
2021年02月12日 08:14 visibility1628
よく捕手の配球について「インサイドワーク」という言葉が使われていますが、「イン」の対義語である「アウト」を使った「アウトサイドワーク」なんて言葉は聞いたことがありません。
また元々インサイドワークを配球についてのことと定義するのはいささか乱暴な気もします。
そこで、インサイドというのはまずどう捉えたら良いのか考えてみたいと思います。
英和辞典で調べてみると、「内部の、内面の」という語義があります。
直訳すれば「内面の仕事」となります。
内面ですから、目に見えない部分ということになるでしょう。
凄く端的に言えば、「気付かなければわからない」という部分だと思います。
ところで、私は高校時代英語が全く出来ませんでした。いつも100点満点のテストで10点を取るのがやっとでした。もちろん模試も厳しい点数ばかりを取っていました。
そこからアルバイトで英語を教えられるようになるまで、あることに気がついただけでそういう状況になることができました。
それは、
「とりあえず全ての英文は基本5文型でできていると仮定する」
言語ですから基本5文型で説明しきれない「例外」が存在しますが、そのパターンからずれたものを暗記する方が効率が良いですよね。
私は中学時代の英語の授業で「ひたすら教科書の英文を暗記しろ」という形であまり文法を習った覚えが無く、高校で周囲の人間が英語が出来るのを見ていると
「はえー、たっくさん英文を覚えているんだなぁー。すごい記憶力だなぁ」
としか感じていませんでした。
つまり一本筋の通った「仮定と条件設定と論理」というのを持っていなかったために「全て暗記すればなんとでもなる」ということをしてしまっていたのです。
何が言いたいのかといえば、先ほどの「基本5文型で仮定する」という作業こそが野球の「インサイドワーク」にリンクすると思うのですね。
そうなると、インサイドワークというのは別に捕手だけの用語ではなくなりますね。
例えば野手が打者の打席によってレフト方向に寄ったり、ライト方向に寄ったりとシフトをずらすこともインサイドワークの一つだと思います。
結局のところ、特に配球についての比重が大きいので「インサイドワーク≒配球」となるでしょう。
そこで配球は結果論だ、素人が言及するな、と配球がわかっていない人が配球の仕方に気が付いている人に言うのは、英語で言えば「英語が出来ない人が『英語は英文を暗記すればいいのだからSVOCなんて言うんじゃない』」というレベルになるのです。
なぜ配球が結果論と言われてしまうのかといえば、「どんなに上手く攻めたとしてもアウトにならないケースが出てくるから」な訳ですが、
評価基準をずらせば正しいか正しくないかを100%判定することが出来、「野球は確率のスポーツなのだからどちらをチョイスすれば良いのか」という部分にも繋がっていきます。
機会があれば、それについてまた言及していきたいと思います。
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