戦国リーグ?(中国地区リーグ1部の続き)
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Mr.black
2014年05月10日 12:51 visibility480
中国地区の大学野球観戦2試合目は「東亜大(山口)-吉備国際大(岡山)戦」。
吉備国際大は昨春のリーグ覇者。一方の東亜大は少し優勝から離れているものの通算回数はトップの徳山大に次ぐ23回の優勝を誇る強豪です。
ちなみに前回の日記で「徳山大は世代交代に失敗したのかも?」と書きましたが、実はこのリーグは近年かなり戦国模様になっています。
大学野球リーグは通常どこか1校が抜きん出ているか、あるいは2強が優勝を争うというケースが多いです。
しかし中国六大学はここ4年の間で6校全て最低1回の優勝があります。つまり8シーズンで6校の優勝があるということ。これから見てもいかに戦国状況かが計り知れますね。
1塁側: 東亜大学。地元下関にある私立大。伝統的に秋に強い傾向があります。
青と白のツートンユニ。袖の太いオレンジラインが目立ちます。
胸マークは筆記体で「Toa Univ」。
帽子にはペガサスが向かい合う紋章のようなマークが入っていました。凝ったデザインだったので遠目では細部まで判明せず。
3塁側: 吉備国際大学(以下、吉備大)。岡山県高梁市にある私立大。1990年代開校の比較的歴史の浅い学校です。
白ユニに黒基調。デザインは少し前の巨人のユニに似ていますね。ただしサブカラーはオレンジではなく、赤あるいは朱色に見えました。
胸マークは「KIBI」。帽子は「K」。
昨春の優勝校。これが同校にとってリーグ初優勝でした。
試合は波乱含みのスタート。
1回裏の東亜の攻撃。2死3塁で投球が打者の足元でワンバウンド。打者が「足に当たった」旨のアピール。
この時の主審のジャッジなり動きなりが曖昧だったのが紛糾の原因。
打者は1塁へ歩きかけ、キャッチャーはデッドボールと思い転がったボールを追わず。ところが3塁からランナーがホームへ。ベースを踏むなり主審がホームイン宣告。
これに吉備大監督がベンチから飛び出し猛抗議。
打者が自分で「足に当たった」とはっきりアピールし、しかもその際の主審の行動が非常に不明瞭だったので納得できないのは私も同感でした。
結果的にホームインが認められ東亜大が1点先取。
さらにこれで力んだのか吉備大の投手が次の投球で打者の頭を直撃するデッドボールを出してしまい、東亜大応援席から「お前、わざとやったんじゃないだろうな!」と罵声が出るなどやや騒然としました。
元々試合当初から投球が荒れていた吉備大の先発投手。私の見る限りでは単なるすっぽ抜けだったと思います。
しかしNPBだったら危険球退場でしょうし、ぶつけたのが先ほどと同じ打者なので「報復行為」と取られて乱闘になっていたかもしれません。いきなりの波乱でした。
この1点はしかしながら吉備大にとっては徐々にボディーブローのように効いてきました。
チャンスを掴みながらなかなか得点出来ない吉備大。6回まで1-0のまま。じりじりする展開でした。
苦しんだ吉備大。しかしようやく7回表に大きなチャンスが。
ここでスクイズを成功させて同点に追いつきます。写真はその瞬間。
その後は一進一退の攻防。9回で決着がつかず延長戦に突入。
延長11回表、タイムリーが出てついに吉備大が勝ち越し。
これを終盤からリリーフした高島投手(手前中央の18番)が守り切って2-1で勝利。
ベンチから選手が飛び出して喜び合いました。
敗れた東亜大。応援席に向かって一礼。
地元だったので東亜大の方が応援者は多かったのですが、その声援に応えられず惜しくも敗戦。しかもこれは大きな一敗になりました。
残りは各校とも僅か1カード。
2位の東亜大が環太平洋大に2連勝し、首位の福山大が吉備大に2連敗すれば勝ち点・勝率・勝利数の全てで2校が並びます。
仮にそうなった場合どうなるのかはあいにく分かりません。直接対決の結果が反映されるのであれば福山大が東亜大に勝っていますので最終カードの結果にかかわらず福山大優勝になります。
それとも直接対決の結果は度外視して両校のプレーオフで決着をつけさせるのか?
これは先を見ていかないと分かりません。
まさに戦国リーグですね。
<その後の追記>
5月10日(土)の試合で福山大が吉備国際大に勝ち、これで優勝が決まりました。福山大は通算8回目の優勝で全日本選手権への出場も決まりました。
ここから推測すると、もし勝ち点・勝率・勝利数で並んだ場合は直接対決の結果は度外視して2校でプレーオフにするのでしょう。
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