育成ドラフトで指名された二人の投手
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Mr.black
2016年10月21日 10:13 visibility743
昨夜のドラフトで独立リーグ選手の指名は本ドラフトでは一名でしたが、育成では多くの指名がありました。
その中に二人、私が気にしていた投手の名前がありました。指名したのはどちらも巨人。
育成1位: 高井俊(すぐる) 新潟アルビレックスBC 東北高校出身
今期BCリーグ観戦時に見た投手です。この日投げた投手の中では最も速く、ストレートは140km台が常時出ていました。
球速以上に驚いたのがこのトルネード投法。野茂投手とほぼ同じでした。
ただ、ストレートは速かったものの、追い込んでから決めきれない姿が目立ったのが心配な点。このモーションはタイミングを変えることが難しく、なので打者が「1、2、の3!」みたいな感じで振ってファールで粘られたのです。それでも前に打球が飛ばなかったのはそれだけ球威が勝っていた証しではありますが、NPBの打者相手ではそうはいかないかもしれません。なので打者を牛耳れる決め球の習得が課題になるでしょう。
もう一人は
育成3位: 山川和大(ともひろ) 兵庫ブルーサンダーズ 芦屋学園大学在学中(※)
学生野球連盟に加盟せず従って甲子園を目指さない芦屋学園高校で軟式、そして神宮を目指さない芦屋学園大学で硬式という異色の選手です。
(※)大学に在学しながら独立リーグ(BFリーグ)でプレー出来るのはここに秘密があるのです。この点は後述。
変化球も色々投げますが、この投手も高井投手と同じく魅力はストレート。そしてどんな打者にも臆せず投げる度胸です。いわゆる投げっぷりのいい投手です。
どちらの投手も現時点での私の感想は「粗削りでまだ伸びしろがある。そして先発よりもリリーフに適性がある」、というもの。
「小さくまとまらず今のままで伸びていって欲しい。そしていずれ支配下登録されて一軍で投げる姿を見たい」、と思っています。
巨人というチームを考えると道は相当険しいかもしれませんが、期待しています。
ところで山川投手の在籍する芦屋学園と兵庫BSとの提携が関西独立リーグ解散の直接の要因でした。(リーグの中心だった紀州レンジャーズが異を唱えて脱退。これにより関西独立リーグは解散し、今のBFリーグに再編されました。)
当時は「芦屋学園も兵庫BSもアマ学生界とアマ球界に喧嘩を売った」みたいな扱いで批判されていましたが、私は「こういう手法もありだ。日本の既存の古い考えだけではいずれMLBの世界戦略に飲み込まれる可能性がある。良いか悪いかは後世が判断すればいい。今は選手のマネージメントを含め色々な手法を模索すべき」、と考えていました。
その「アマに喧嘩を売った」と言われた芦屋学園と兵庫BSに在籍した選手がドラフトで指名される日をずっと夢見ていました。
これが日本の古い体質に少しでも風穴を開けられれば、と願っています。
(なお、兵庫BSからはもう一人、向谷拓巳内野手が楽天に育成3位で指名されていますが、同選手は奈良の大和広陵高校出身です。)
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