4年目にしてようやくの実現(九州アジアリーグ:大分ー北九州戦)

  • Mr.black
    2024年06月28日 12:37 visibility366

先日、大分県玖珠町(くすまち)に遠征し、九州アジアリーグ(以下「KAL」)公式戦を観戦しました。

2021年に始まったこの独立リーグの観戦を初年度から狙っていたのですが、当時はまだコロナ禍がひどく、特に大阪が感染者数全国ワーストになって緊急事態宣言が出されることもしばしばだったので我慢の連続でした。

 

更にこれが落ち着いて以降も天候や自身の都合などでなかなか実現せず、4年目にしてようやく観戦できた次第です。ずいぶん遠回りしました。

 

 

当初KALは火の国サラマンダーズ(熊本)と大分B-リングスの僅か2球団でスタート。過去に九州で独立リーグ運営が失敗したことがあるので心配でしたが、今回は軌道に乗ったようです。(後述)

 

 

初観戦のカードは「大分B-リングス VS 北九州下関フェニックス」。

入場料はなんと無料でした。交通費が大変なのでこれは助かります。(普段の入場料はあいにく分かりません。次回以降で再チェック予定)

 

 

この日は午後2時試合開始ということもあったのか、テント1箇所で軽食・飲料・かき氷の販売がなされた程度でした。また、車でないと行きにくい場所だった為、アルコール類の販売はありませんでした。

午後1時開催で、なおかつ利便性のある場所では飲食の露店がもっと出るのかどうかも次回の宿題です。

 

 

 

 

1塁側:大分B-リングス(以下「大分」)

 

既述のようにリーグ初年度から参加している球団ですが、まだ優勝はありません。

ホーム用ユニは白地に黒・緑・黄色基調。(チームカラーは緑)

 

胸マークは二段で「oita」「B-rings」。

広告が多いので小さい画像だとちょっと分かりにくいかもしれませんね。

「B」には「豊後(ぶんご)」と「ベースボール」の意味があります。

 

なお、大分球団には「リンビーぶんパチ」という蜂をモチーフにした着ぐるみマスコットが居るのですが、この日は登場しませんでした。NPBとは異なり、独立リーグではマスコットが必ずしも試合時に登場するとは限らないのです。汗。

 

 

 

3塁側:北九州下関フェニックス(以下「北九州」)

 

ホリエモンこと堀江貴文氏がオーナーの球団。リーグ2年目より参戦。

当初は福岡県のみが本拠地だったので都市名は「北九州」だけでしたが、後年に下関でも試合開催するようになって現在の球団名に変更されています。

 

ビジター用の上下濃紺・白縦じまユニ着用。ストッキングが黄金期の阪急を思い出させました。

独立リーグではホームとビジターで明確にユニを使い分けるケースと、特に分けないケースがありますが、KALはどうやら前者のようです。

左胸と帽子にフェニックスを図形化した「P」マークを入れています。

 

 

大分の監督は山下和彦氏(近鉄OB)、北九州は監督が松本直晃氏(西武OB)で、総監督が西岡剛氏(ロッテOB)。

近鉄ファンとしてはあの「10.19」でマスクを被った山下氏の姿が脳裏に蘇ります。

 

 

↑ 始球式の様子。 

 

 

試合は接戦になりました。

2回に両軍1点ずつ取り、4回表に北九州が1点勝ち越し2-1。そのまま5回終了まで進みます。

 

・・・残念ながらここで時間切れ。何しろ試合会場が大分県の真ん中辺りで列車の便が少なく、最後まで粘れませんでした。午後1時に試合開始だったらもっと長く観戦できたのですがね。

結果は3-2で大分の逆転勝ちだったそうです。

 

 

KALは初年度から火の国が3連覇し絶対王者的な存在でしたが、今期は北九州と大分で首位争い中。1球団が連覇し過ぎるとリーグの盛り上がりに影響が出るかもしれないので、両軍にはこれからも奮闘し、火の国の牙城を崩して欲しいと思っています。

 

<現時点で1位:北九州、2位:大分、3位:火の国、4位:宮崎>

 

 

 

ところで九州アジアリーグは今期からピッチクロックを採用しています。

走者なしでは12秒以内、走者ありでは20秒以内に投球しないとボールを一つカウントされます。

また、牽制(※)は1打者に3回までとなっており、4回目は走者をアウトにするか挟殺プレーにしない限りボークを取られます。いずれも時短の為。

 

(※)正式な牽制球だけでなく、プレートを外す行為や偽投も回数に含まれます。

 

MLBが採用しているピッチクロックですが、日本国内ではまだまだ採用している組織は少ないです。しかしいずれは国際ルールの常識になると思われるので、グズグズせず早く始めた方がいいと思っています。各秒数の微調整は後でも出来るので、とにかくバッテリーや打者が秒経過を感覚で体得することが重要です。

こういうことに日本球界はいつも対応が遅いですからね。ガラパゴス化はいけません。早期に始めたKALには頭が下がります。

 

 

今回、時間の余裕が無かったため僅か5イニングしか観戦出来ませんでしたが、それでも過去3年間足踏みのモヤモヤを晴らせたのは嬉しかったです。この次は最後まで観戦したいものです。

 

最後に。

九州に独立リーグ球団が作られたのはKALで二度目。

前回は福岡と長崎に球団が作られ、四国アイランドリーグに加盟。その為当時の名称は「四国九州アイランドリーグ」でした。

そして多少不明確な点がありますが、その当時は九州に球団を増設し、場合によっては九州単一のリーグとして分離独立。その後四国ILと定期的な交流戦を実施、というのが大きな構想(最終目標)になっていたと思います。

しかし、後続球団の創設が難航している内にまず福岡、次いで長崎も解散してしまい、この構想は頓挫しました。

 

今回のKALも当初2球団で始まったので懸念していましたが、すぐに北九州、宮崎と後続球団が出てきたのでリーグ運営が軌道に乗りました。更に現在5球団目として佐賀が準備中です。願わくばこのまま発展していって欲しいものです。

特に佐賀はインドネシア人が主体の国際色豊かなチームになっているので、この先どんな運営をしていくのか関心が湧きます。(今期は準加盟で、来期より正式加盟の予定)

 

 

次回は球場レポートを。 

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