私が野球を愛する理由
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こじっく
2010年09月27日 11:37 visibility129
僕は昭和60年、自分が小学校4年生の時まで野球に興味が無かった。
江川卓選手は阪神の選手だと思っているぐらい野球おんちだった。
その時まで好きだったのは日本の歴史だった。
当時、子ども人口がまだ多かったからだろうか、「学習まんが」の全盛期で、本屋さんに行くとその手の本がたくさんあった。
日本史の学習まんがで、歴史が大好きになった。
そして、僕が一旦好きになると、とことん野球好きになったのは、「野球の歴史」に壮大なドラマを見たからだと思う。
野球の楽しみ方は無限にあるが、僕は特に「野球史」が好きなのだと思う。
そして、野球選手の一人ひとりを、戦国武将や幕末の志士同様に見るようになった。
となると、「理想の野球人生」とはどんなものか・・・ということを考えてしまう。
それは人の持つ価値観、人生観によって全然違うのものであるだろうし、世界中で野球を一生懸命している多くの人の人生一つひとつが夜空の星のように輝かしいものなのだが、あえて考えさせて欲しい。
僕の価値観の投影された理想の野球人生とは・・・。
弱い球団に入団して、2軍で同世代の仲間と切磋琢磨して1軍に上る。
1軍でチャンスを掴んでレギュラーになる。
すると自分たちの世代がレギュラーになった頃からチームが上向き始める。
チーム成績も自分たちの個人成績も年々上ってゆき、ついに選手としてのキャリアの最高でリーグ優勝、そして日本一になる。
その後、チームはしばらく黄金時代と呼ばれるようになるが、自分の選手としての力が衰えるごとにチームも勢いを失い・・・自分はついにレギュラーの座を失う。
しかし、自分より若い世代の台頭でチームは再び上向き始める。
その中で自分は「ベテラン」と呼ばれ、チームの潤滑油として働く。
そして再びチームは優勝し、自分は静かにユニフォームを脱ぎ、指導者としての修行を始める・・・・。
と、書いてみたが、実際にこんな野球人生を歩んだ選手は?と考えると直ぐには思いつかない。
誰もの人生がそうであるように「絵に描いたようなうまく行く人生」なんてちょとあり得ない。
しかし、あくまで自分がテレビや新聞で20年以上見てきた中で、あくまで僕の価値観から見る「理想の野球人生」を歩んだと思える選手は・・・立浪和義さんかな。
ドラフト1位で入団し新人王。
その後、けががあったりして守備位置が変る波乱はあったが、長くレギュラーをして活躍。
名実ともに長くチームの顔であり続け、最後は代打の切り札としてベテランらしくチームに貢献。
中日一筋でプレーと言うのも良かった。
あと、もっと過去に目を向ければ川上哲治さんもすごい。
現役時代の活躍もさることながら、誰もが知る監督での偉業は永遠に讃えられるものだろう。
しかし、僕は、偉大な記録を残せなくても、盛大な引退セレモニーが開かれなくても、一人ひとりの野球選手の皆さんの生き様が好きだ。
僕は阪神ファンだが、特に「暗黒時代」と呼ばれる時代を支えてくださった選手の皆さんが心に残っている。
これからも長く長く野球を見続けて、多くの選手の皆さんの熱い生き様をたくさん見られる限り、自分もたまにダレることがあっても、また立ち上がって歩いていけそうな気がするんだ。
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