お楽しみはこれからだ
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ブダペスト二郎
2007年07月13日 03:54 visibility78
延長後半間際に藤田が退場になったけれども
90分のタイムアップ前にチェコの選手が先にレッドカードを食らっていた。
延長の前後半30分間、11対10で戦ったが決着付かず。
えてしてこういう試合は10人で戦ったチームがPKに勝つ場合が多い。
PKを外した選手も、PKまで持ち込まれてしまったことをまず悔やむべきだろう。
前半途中、左CK柏木のキック、うまくマークを外した槙野がヘッドで先制。
後半開始してすぐに梅崎と安田のコンビで左サイドを崩し、中央の田中が倒されてPK。森島がしっかりと決めるが、PKという判定の時点で、決まればこの時間からチェコが押せ押せ(40分強)になるし、外せばメンタル的にしょげてしまうことが予想され、ちょっとまずいなと思った。
2対0になってからは案の定押せ押せになるチェコに対して日本は疲れと余裕のなさからか、マイボールにしたあとロングボールを多用してしまう。
蹴りあいになると日本より弱いチームはほとんどない。人数がほとんど足りている場面でもあせって足を出し、ひっかけてファウルを取られる場面が増えてゆく。
後半しばらくの間は耐えていたが、青木・福元が次々と相手にPKを与えて2対2。加えて書くと安田が相手を引っ掛けてしまい、FKを取られた場面はボックスの中に見えた。
同点になってから、そして延長戦になっても全体的には日本のペースであったがチェコGKの好守にもあい、PKで日本のこの大会は幕を閉じた。
以下個人採点
GK林6 PKストップは難しいが、相手CKで飛び出しながら触れない場面やキックミスあり。シュートストップは良かった。今後は落ち着きとフィードが課題。
DF内田6 らしくないトラップミスも。振り切られる場面もあったが落ち着いて体を入れるさすがのディフェンスも見せた。大会を通して時折素晴らしいクロスや鋭いサイドチェンジも見せたが細かなパスミスや注意力不足などもあり、世界を驚かすまでにはいたらなかった。今後の課題としてはまず調子の波をなくすこと。
槙野6.5 素晴らしい先制ヘッドや相変わらずの粘り強いディフェンス。ただグループリーグ1,2戦に比べ体のキレは落ちていた。今後の課題。福元のような低くて早いフィードを身につけること。Jでレギュラーを取ること。
福元5.5 痛恨のPK献上。それ以外のプレイはほぼ安定していた。PKの場面では滑らずに体を付けていって欲しかった。相手は狙っていた。槙野と同じくJでレギュラーを取らなければ。
安田5.5 押し込まれた時間、また相手が一人少なくなってからアバウトなロングボールが多すぎた。もっと足元でつなげたはず。今後はとにかく集中を切らさないこと。丁寧にやること。ゲーム全体を通しての判断力を磨くこと。才能は大きい。
MF田中6 相変わらず攻守に良く働いた。決定的な場面で落ち着きとアイデアを持つこと。自分の長所をさらに磨くこと。
柏木6.5 ようやくらしいプレイを魅せた。2対0になって押し込まれてからうまくボールに触れなくなってしまった。何度か見せたキープ&サイドチェンジは効いていた。ゲームの途中でつなぐ指示をしっかりと行き渡らせてほしい。フィジカルとシュートをレベルアップさせること。
青山6 バランスを取るポジショニングは良かった。つなぎ、くさびのパスにミス。サイドチェンジが長すぎる場面も。早く攻める場面でもっと正確にやること。
梅崎6 素晴らしいクロスをこの試合でも上げて、また低く抑えたミドルも素晴らしかった。仕事の質は高いが「量」をもっと増やすこと。
河原5.5 彼が交代になったとき、次の試合ではきっと決めてくれると思ったが、「次」はなかった。シュートシーンで相手を見下すくらいの余裕を持つこと。最後のパスを出す場面も同様。
森島6 よく競り、相手を困らせた。スピードをもっと磨くこと。
青木5 いいドリブルもあったがPKを与え、もったいないボールロストも。勝負するところと簡単にプレイするところの判断を見極めること。
藤田5.5 押され続ける時間帯で投入された。広い視野を持つこと。ドリブルで勝負できるようになること。
香川は略。
ゲーム全体を見通せば日本の方が良かった。それでも日本の流れのときに点を取れないとこういうゲームにもなってしまう。チェコのGKが素晴らしいセーブを見せたのも大きかった。
こういう流れの、緊迫感たっぷりのゲームを経験できたことは彼らにとって大きな財産となるだろう。この苦さを乗り越えて、フットボーラーは大人になる。
コーヒーをブラックでも飲めるようになる。
欲を言えば前回のWユースの、オランダ・クインシーのような怪物との対決を経験してほしかった。
- 事務局に通報しました。
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