チーム・スタイルの栄光(と挫折)4

  • フジ
    2010年08月26日 20:16 visibility36

第2戦を初勝利したチーム・スタイルは、その相手チームからの再戦を申し込まれた。

もちろん受けて立つ。

5月に試合予定だったのだが、野球シーズンが始まりなかなかグラウンドが取れない状態であったため、6月に延期された。

その間、いつものごとく各自で調整に入る。梅雨時となり、なかなか走り込みなどが出来ない状況であったが、バッティングセンターなどで汗を流したりする。

そして、2002年6月30日(日)16時。明治神宮外苑軟式野球場(コブシグラウンド)で、第3戦が行われることになった。

類は友を呼ぶ、というのか、この第3戦では、噂を聞きつけた知り合いの知り合いなどが多数参加し、誠に盛況であった。15人以上の参加があり、また女性応援団などもいたためベンチは大賑わい。入れ替わり立ち替わり守備につき、また全員打ちでもあったため、2打席以上打てた者はあまりいなかった。

もちろんベンチ内に、ビールは山のようにある。イニングの交代ごとに飲む。この日は暑かったため、飲んでもすぐに汗になって出てしまっていた。

今回は野球経験者も何人か入ったため、ぐっとしまった試合になった。

相手チームが打ったゴロがショートに飛ぶ。

すかさずとって一塁に。

ボールはきれいにグラブ(ミットではない)に収まりアウト!

それを見て、ベンチからは

「おお、野球だ!」

の声。やっているのは野球だから当たり前なのだが…。

実力が同じと言うことで、一進一退の試合展開。お互い相手投手をよく打って点を取ったのではなく、四球やエラーがらみで点を取るというのがほとんであった。

この試合でチーム・スタイルは初の外国人助っ人を招いた。当時の職場に20代のアメリカ人がいたのである。

最初は、相手チームに悪いかな、と思っていたが、これがとんでもない誤算で、なんとほとんど野球をやったことがないのだそうな。

アメリカ人は、みんな野球が上手い、という認識が誤りだったということが判明した。そういえば、ジーパンはいて、上は普段着でプレーしてたからな…。

試合が進むにつれ、アルコールが廻ってきたのか、相手投手の緩いボールを見ながら、

「あ、あかん!」

とか叫んで空振りをする者もいた。

「いや、途中でカーブだと気付いたんやが、振り出したバットが止まらんかったんや」

「………」

かようなプレーが随所に見られ、試合が終わる頃にはヘロヘロになっていたが、気がつくと勝っていた! 

これで2勝1敗となり、勢いづいてきた。

しかし、喜びにあふれるチーム・スタイルに思わぬ強敵が現れたのであった…。

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