【高校サッカー】高校総体予選福岡県福岡地区大会1部

 今

年ものんがめ的には高校サッカーのシーズンが始まりました。


 高校総体の予選は、全国的に4月末~6月にかけて開催されるので、この期間は時間があれば各地の試合の様子を見に行きます。


   この大会は、新年度になり

、選手がどれだけ成長しているのか、また、3年生(特に進学校)はこの大会の終了が高校サッカー生活の終了となる生徒もおり、全国各地でいろいろなノンフィクションドラマを見ることができ、感慨もひとしおです。



 さて、ゴールデンウィークも最中の5月1日、場所は福岡市の北東部、ベッドタウンとして発展著しい新宮町にある新宮高校に行ってきました。


 


今日は、新宮高校が土曜授業!の都合で第1試合は13:00~、という変則的な日程です。学校は当然カレンダー通りに生活を過ごすので、九州の多くの進学校は第1土曜日=授業日なのです。(第3・第5土曜日も授業日、そして、第2・第4土曜日に特別活動<文化祭・体育祭・PTA・オープンスクールや学校開放・模擬試験・検定試験など>を入れるので、だいたいの学校はあまり「ゆとり教育」や「週休2日制」という概念はありません。)逆に、地方の公立高校の教育活動は、もはや生徒・教員双方に「ゆとり」がない状況なのです。


 


   すみません、閑話休題しましょう。さて、福岡県の高校総体予選のルールを。


 福岡県は大きく北部・中部(福岡)・南部(筑後)・筑豊の4つの地域に別れています。そして、これまでの成績で各校のサッカー部が1部~3部にグループ分けされており、春季と秋季にリーグ戦を行います。今回は春季のリーグ戦で、これが総体予選と兼ねて実施されるわけです。


 当然Jリーグと同様で、毎期ごとに自動入れ替えなり、入れ替え戦が各地区でそれぞれ実施されます。そして、1部リーグからは結構多くの学校(全部ではない)が、2・3部からは代表決定戦などを行いながら、各地区から県大会出場校40校が決まるという形式です。なお、プリンスリーグ九州に参加している東福岡・東海大五・筑陽学園・九州国際大附・折尾愛真の5校は、この春季リーグを免除され県大会もシード校扱いになっています。


 というわけで、1試合で総体予選が終わり、引退してしまう3年生がいることを考えると、少なくても総体予選が3試合ぐらい戦える福岡県の高校生はサッカー生活を満喫できている環境にある気がしますね。でも、多いチームで4月24日~5月9日までの2週間で10試合の公式戦を戦うチームもあり、それはそれで体力的には大変かもしれません。


 


 第1試合は筑紫丘-新宮の一戦です。


 この日はリーグ戦各校5節目の戦いです。福岡地区1部は10チームあるのですが、前述した予選免除校が3校あるので、7チーム総当たりのリーグ戦です。


 実は

筑紫丘・新宮ともに今季より1部に昇格したチーム同士、ここまで筑紫丘は2勝2敗の勝ち点6、新宮は3連勝で勝ち点9。特に新宮高校の進境は著しく、昨秋の選手権予選では全国準優勝経験のある筑陽学園を2-1で破ってベスト8入りするなど、強豪揃いの福岡に旋風を巻き起こしています。


 なお、この両校は昨冬(前期)の2部優勝決定戦でも対戦し、この時は筑紫丘がPKで新宮に勝っています。新宮にとってはリベンジすべき戦いでもあります。


 


 試合は前半から動きます。


 7分に筑紫丘の選手が倒され、ファールと思ったのか選手の集中が切れたところを、新宮の選手が持ちこみ、左サイドの角度のない所からゴールを決めて先制します。



前半の試合全体としては、筑紫丘が風上だったこともあり、元気に動き、選手同士で声もかけあってボール支配もしていたのだが、新宮の方が選手がどこでどのように動くのか、という役割が明確で、筑紫丘の攻撃の起点を激しいチャージで厳しく守っていきます。逆に攻撃は中盤からシンプルにFWを縦パスで走らせる攻撃スタイルで、前半27分には、新宮11番の選手がボールを持ちこみ、ゴールキーパーを交わしてシュートを決め、2点目を奪い、前半は2-0で終わります。



 後半に入り、膠着状態が続いていましたが、試合を決定づける点を奪ったのは新宮。後半27分コーナーキックのこぼれ球が筑紫丘のゴールに入ってしまい3点目となります。


 さらには、31分には11番の選手が左から持ち込み勝負を決める4点目を奪いました。


 筑紫丘は後半33分に右からボールを持ちこんだ8番の選手がシュートを決め一死を報いました。実は、新宮はリーグ戦4試合目で初の失点でした。しかし、時すでに遅く試合は4-1で新宮の快勝で終わりました。



 この試合、新宮高校のホームグラウンドで行われたのですが、新宮高校は海岸近くにあることもあり、グランドにはかなりの強風が吹いていました。新宮のGKは、前半ゴールキックを蹴る際には、風下だったので距離が出なかったのですが風に煽られないよう低い弾道のボールを蹴ることに専念していたようです。逆に、後半は大きく高いボールを蹴っていました。このように、ホームを利点である自分たちのグラウンド状況を把握した判断ができていました。


また、試合終了後、新宮の新入生が、校内にある急坂と砂地のサーキットコースを20週くらい走って、その後腹筋・背筋などの筋トレに専念していました。強いチームの土壌はこんなところから、そして、練習を通して強い体・心・自信を深めていくのでしょう。今後も福岡県サッカー界に新しい風穴をあけてくれそうな予感がしました。


 一方の筑紫丘も、4点差がついても、「みんなで最後まで頑張ろう」といったような前向きな言葉がイレブンから出ていました。そして、最後に意地の1点。リーグ戦は同じ勝ち点だと得失点差で順位がつくので、この1点が後に大きな影響を与えるかもしれません。勝敗が決しても、キレて大量失点すると後の順位に影響が出るわけで、そのような意味ではリーグ戦は一時たりとも集中をなくすわけにはいかないわけで、大変な形式の試合なんだと改めて感じました。


 































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