高校選手権岡山大会2回戦(2)


大安寺高校会場2回戦第2試合です。


岡山一宮高校と津山高校の対戦。この両校も1回戦はシードで2回戦が初戦となります。


全国の高校サッカーファンでもよく見る姿は、サッカー経験豊かなカリスマ監督がいて、部員が多くてA〜Cチームぐらいまであって、大型バスで移動して、応援団が盛り上がって、選手はサッカーにのみ専念している、という姿を想像すると思います。


しかし、そんな環境の整っている高校は全国の中でもわずかで、逆に顧問の先生はサッカー経験者ではなく、引率のみを行い、試合の先発メンバーの選定から指示・準備まで生徒中心で行っている学校がたくさんあるのも事実です。


今回登場した岡山一宮高校はまさにそんな感じの高校でした。


そして、10番の谷本主将はまさに昔のマンガに出てきそうなキャプテンシーをみせた生徒でした。


写真はハーフタイム中に谷本主将が指示を出している場面です。


(試合前もベンチでずっと谷本主将がいろいろ選手に話をしていました)



さて、試合の方は前半は0−0。


後半11分にフリーキックのボールを10番の谷本主将がゴールを決め、一宮が先制します。


すると、谷本主将はフィールド内からベンチに選手交代の指示を出していました。また、試合の残り時間を聞くなど、プレーだけに専念できない状態が続きます。


1点取られた津山高校は後半途中から攻勢に出ます。テクニックに優れる8番藤井くん・突破力のある11番藤原くんを中心に左サイドから突破し、一宮ゴール前に攻め込む機会が増えていきます。しかし、なかなかゴールを割ることができません。



後半33分、一宮が選手交代を行い、守備を固めます。


しかし、リスタートで始まったコーナーキックで津山の7番石川くん(11番藤原くん?)にヘッドで合わされ同点に追いつかれてしまいます。


選手交代で一宮イレブンの集中力がちょっととぎれた気がしました。ボールデットになったら選手交代が行われるので、相手のコーナーキックの時に選手交代する形になったのも不運でした。見ていてこの辺が本当にサッカーの難しい所だなと思います。


で、試合はこのまま1−1で終了。延長戦に入ります。


延長戦開始早々、一宮のディフェンダーが足をつり、谷本主将は選手を交代しようとします。ところが、すでに選手交代の規定人数を変えていたため、一宮は選手交代が出来ません。また、前半の途中で谷本主将自身も足をつり、一旦ピッチを退くという、まさに一宮にとって満身創痍。津山高校の攻撃をひたすら守る展開が続き、これで勝ったらドラマではないのかという雰囲気すら漂わせます。


試合は1−1のまま10分ハーフの延長戦も終了。PK戦になりました。



このPKで頑張ったのが、一宮GKの西郡くん。


津山の2人目のPKを見事にセービングします。


一方、一宮は全員がPKを決め、結果はPK5−4で一宮が勝利になりました。


西郡くんが2人目のPKを止める前、試合を見に来ていた先輩(3年生か卒業生?)がピッチ外からいろいろ声をかけていました。まさに、学校の力を結集してもたらした一宮の勝利といえそうです。



一宮の谷本主将はパンフレットに「桃スタ(桃太郎スタジアム・決勝の試合会場)に行く!」と決意表明していました。決勝といわず、全国に出て岡山から新しい風を巻き起こして下さい。


津山高校も今回は残念な結果に終わりましたが、津山高校も3年生はすでに引退して全員1・2年生のチーム。来春には全員一回り大きくなってリベンジして下さい。


そして、全国のたくさんあるであろう、環境がなかなか整っていない多くの高校サッカー部員の皆さん、どんな環境でもこのように頑張って勝利をあげている高校サッカー部はたくさんあります。せっかくの貴重な高校3年間です。1つのことで情熱を燃やすことのできる大事な期間です。しっかり頑張ってください。


 


※学校紹介(HPより簡潔に紹介)


岡山一宮高校


岡山市にある1980年創立の普通科・理数科を持つ進学校。国公立大学合格者が多い。SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定。


 


津山高校


津山市にある1895年開校の県北地域の拠点校。普通科・理数科を持ち、国公立大学合格者が多い。B’zの稲葉浩志の母校で、休日はファンが学校を訪れるらしい。


 


 






































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