俺から見たラージョ・バジェカーノ対バルセロナ

リーガ・エスパニョーラ第3節、ラージョ・バジェカーノ対バルセロナです。

 

バルサはCBにクリステンセンとエリック・ガルシア、右SBにクンデ、CHにダニ・オルモを先発で起用しました。

 

試合開始からVARが不調。実況や解説の方の説明では使用できない状況でキックオフされました。また、芝の状態も非常に悪く見えます。

 

前半

ラージョは4-2-3-1で前からプレスを仕掛け、入ってきたボールにも厳しくチェックにいきます。また、ラージョはボールを奪うと後方からビルドアップしつつも、バルサのハイプレスに引っかかりそうになると迷わず前線にボールをフィードします。

 

バルサはラージョのハイプレスでも変わらず足元にボールをつなごうとします。CB2人が変わった影響か、VARがないためオフサイドトラップを狙いにくい影響か分かりませんが、いつもよりバルサのDFラインが低く、コンパクトさに欠けるように見えます。

 

序盤は中盤での潰し合い。互角の立ち上がりです。

 

3分、中央のダニ・オルモが右サイドのヤマルに展開。ヤマルは中に持ち出し強烈なしミドルシュート。バタジャが正面でセーブしてキャッチします。フェラン・トーレスが隙あらばつめようとしますが許しません。

 

6分、バルサはハイプレスを仕掛けて中央のウナイ・ロペスがバックパスをミスしたラフィーニャが奪って左に流れながらシュート。枠の左に外れます。中央に走り込んだフェラン・トーレスに出していればゴールを奪えたかもしれない場面でした。

 

少しバルサが押し気味に見えます。

 

11分、バタジャが右サイドへロングフィード。イシがダイレクトで左ハーフスペースへ落とします。走り込んだアルバロ・ガルシアがクロス。フリーでラティウが合わせますがジョアン・ガルシアがファインセーブ。こぼれ球をデフルトスがつめますがバルデがブロック。

 

20分、ラージョ陣内、ペナルティエリアの外で人数をかけてヤマルからボールを奪ったラージョのロングカウンター。右サイドでイシがボールを受けて中央のデフルトスにパス。デフルトスはドリブルで持ち上がり、右のイシにパス。医師は中に持ち出してミドルシュートも枠の上。ただ、ゴールしていてもイシはオフサイドでした。

 

ラージョが押し返します。

 

28分、エリック・ガルシアが自陣右ハーフスペースからロングスルーパス。中央から右に流れてきたラフィーニャが抜け出し、バタジャと1対1になります。ラフィーニャは中央へのパスを選択しますが走り込んだフェラン・トーレスにはタイミングが合わず、ボールは抜けていきます。

 

そこからラージョのロングカウンター。右サイドへフィードされたボールにデフルトスが走り込み中央へクロス。イシが走り込みますがジョアン・ガルシアが一瞬早く追いつきはじき出します。

 

6分のプレーでフェラン・トーレスに出さずにゴールを奪えなかった影響がラフィーニャに合ったような気がするプレーでした。今回は自分で打ったほうがゴールの可能性は高かったような気がします。

 

今日のバルサはチャンスは作るもののどこか歯車がかみ合わない感じを受けます。

 

33分、ラージョの左コーナーキック。中央でバックステップを踏みながらフェリペがヘッドもジョアン・ガルシアがキャッチ。

 

37分、ヤマルが右サイドからカットインして縦に持ち出します。ヤマルはチャバリアに体を寄せられて転倒。主審は笛を吹きバルサにP.K.が与えられます。ラージョベンチは納得がいきませんがVARは不調なため確認は行えず判定は変わりません。ヤマルがゴール中央左に決めてバルサが先制します。

 

多分、VARが機能していたらP.K.は取り消されていた可能性が高そうです。チャバリアの体はヤマルよりもボールに近く接触があったもののファールになるほどのものではないように思えました。

 

41分、右サイドに流れたデフルトスがグラウンダーのクロス。中央でゴールに背を向けて受けたイシが反転シュートも枠の上。

 

48分、バルサの速攻。中央のフェラン・トーレスが右のヤマルへパス。ヤマルはカットインからオーバーラップしたクンデにパス。クンデはクロスを入れますがバタジャがセーブ。ゴール正面にこぼれたボールはダニ・オルモのもとへ。ダニ・オルモはダイレクトボレーも枠の上に外してしまいます。

 

前半は1-0とバルサがリードして折り返します。

 

後半

45分、ラージョの速攻。右サイドへのフィードにデフルトスが抜け出し中央へパス。イシがダイレクトシュートもジョアン・ガルシアが右手でスーパーセーブ。ただ、デフルトスがオフサイドでした。

 

47分、バルサの速攻。左サイドからバルデがゴールに向けてドリブルし中央右のフェラン・トーレスにパス。フェラン・トーレスは中に落とし、走り込んだダニ・オルモがダイレクトシュート。枠の右上に外れます。

 

49分、バルサはコーナーキックからの二次攻撃。右サイドからラフィーニャが鋭いクロス。ファーサイドのエリック・ガルシアはつめきれず。

 

バルサはプレス強度が落ち、少しずつラージョペースになっていきます。

 

52分、ラージョは右サイドからクロスを入れます。デフルトスの手前でクリステンセンがスライディングでブロック。こぼれ球をジョアン・ガルシアが抑え込みます。

 

62分、バルサの交代直後。ラージョは左サイドを崩してクロス。DFの間を抜けてファーサイドのディアスがシュートもペドリが何とかブロック。

 

63分、ラージョは前線からハイプレスをかけて左サイドの高い位置でボールをカットし、すぐさま左ハーフスペースのデフルトスに縦パス。デフルトスは反転してゴール右隅にシュートを決めます。しかし、デフルトスはオフサイドでした。

 

65分、ラージョは中央から左に展開し、アルバロ・ガルシアがミドルシュート。クンデに当たってわずかに枠の右。

 

直後の右コーナーキック。ファーサイドでフリーになったフラン・ぺレスがダイレクトボレー。バーに当たってバウンドしたボールがゴール。

 

ラージョが同点に追いつきます。

 

72分、バタジャが右サイドへロングフィード。イシが胸トラップから中央へスルーパス。デフルトスが抜け出しジョアン・ガルシアと1対1。デフルトスはゴール右を狙ってシュート。ジョアン・ガルシアがスーパーセーブ。得点を許しません。

 

77分、バルサの左コーナーキック。中央でエリック・ガルシアがヘッドも枠の上。

 

85分、右サイドへのフィードにラティウが抜け出しクロス。中央で受けたイシがトラップからシュート。ジョアン・ガルシアがセーブ。右サイドにこぼれたボールをフラン・ぺレスが中央にクロス。イシがニアでつぶれて中央のカメージョが蹴り込みます。しかし、フラン・ぺレスがオフサイドでノーゴール。

 

いつの間にかVARが復活していました。

 

89分、ラージョが高い位置でボールを奪ってショートカウンター。ディアスが右へスルーパス。フラン・ぺレスが受けてシュートもジョアン・ガルシアがファインセーブ。

 

91分、バルサはコーナーキックから二次攻撃。右サイドからヤマルが左アシストクロス。ファーサイドのエリック・ガルシアが合わせますが枠の上。

 

試合は1-1の引き分け。勝ち点1ずつを分け合いました。

 

気になったプレーヤー

ラージョ・バジェカーノ

#7イシ

ラージョの試合を観るといつもいいプレーを魅せる。中堅クラブくらいには引き抜かれてもおかしくない思うぐらいの実力者だけど、ここまできたらラージョ一筋で活躍し続けてほしい。11分と72分のプレーは思わず歓声を上げてしまうほど素晴らしかった。

 

#19デフルトス

イシとのコンビネーションでチャンスを作る。決定機に点を奪いたかった。

 

#13バタジャ

ロングフィードの精度が素晴らしい。バタジャがいれば後方でビルドアップで詰まってもロングフィードで逃げ道が作れるのは非常に大きい。

 

バルセロナ

#13ジョアン・ガルシア

文句なし、この試合のMOM。ファインセーブを連発し、DFラインの裏に出たボールも問題なく処理。ジョアン・ガルシアがいなかったら1失点では済まなかったし、負けていたと思う。

 

#24エリック・ガルシア

ヘディングの強さは良い。VARなしの影響、ピッチコンディションの悪さなどもあるとは思うけど、ラインコントロールには改善の余地がある。ただ、右SBを中心にポリバレントに活躍できる能力があるので、戦力としてはとても大きい。

 

#11ラフィーニャ

前半の決定機で1点は奪いたかった。ただ、交代で退いてからチームの状況が悪化したので、チームには欠かせない選手であることを改めて確認することになった。

 

#14ラッシュフォード&#3バルデ

15分ほどの共演だったが、お互いに良さを消し合った。左サイドレーンでボールを受けて仕掛けるタイプなので補完関係がない。バルデが左SBの一番手なので、ラッシュフォードをスタメンで使うのであればCFしかない。もしくは途中交代でジェラール・マルティンとラッシュフォードを組ませるぐらい。すぐに連携が良くなる気はしないので、このペアは余裕があるときにしか使えない。

 

#10ヤマル

2人以上に囲まれてあまり活躍できず。周囲と連携を深めてワン・ツー等のパスで切り崩す方法も取り入れたい。

 

#9レバンドフスキ

コンディションは上がらず。

 

総括

ラージョ・バジェカーノ

試合全体を通してバルサを圧倒と言っていい出来。ハイプレスからのショートカウンター、や後方からでも速攻を仕掛けられるチーム戦術は高いレベルで機能している。この内容で試合を続けていけば上位進出も十分にあり得る。

 

バルセロナ

VARの故障の影響なのか、CBを変えた影響なのか、いつものハイプレス&ポゼッションの勝ちパターンに持っていけずに歯車が狂った状態で戦ってしまった印象を受けた。ただ、ここでいつもの戦術が通用しない経験をしたのはとても良い。昨シーズンはハイプレス&ポゼッションで押し切ったが、今シーズンも同じように通用するとは限らないので、別のオプションを探すきかっけになればいいと思う。代表戦が入るので、その間にフリックを中心に戦略を練ってもらえればと思う。

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