消化試合ではなく強化試合

数多くチャンスを創った前半にビハインドを負い、

ほとんどチャンスを創れなかった後半に逆転しての勝利。

不思議な展開ではあるが、なんだかんだ勝利は嬉しい♪

この試合は、勝っても、負けても、決勝トーナメントでの立場が変わる試合ではない。
いわゆる消化試合。
だが、こういった試合でも貪欲に勝利を狙っていくからこそ、鹿島の勝者のメンタリティが育まれていくのだと思う。
そして、その勝利をこれまで出場機会が少なかった選手たちで勝ち獲ったことに意義がある。

しかし、その内容は満足と言えるものではなかった。
本山が躍動し、次々とチャンスを創った前半は、攻撃的な選手たちの良さが見えていたが、決めきれない詰めの甘さを露呈。
後半は運動量が落ち始め、チャンスはおろか、シュートすらなかなか撃てない厳しい内容。
結果的に勝てたものの、際どい判定でのPKをもらえなかったら、どうだったか?

相手もメンバーを落としていたことを考えると、ジョルジーニョ監督の頭の中の序列を覆すような強烈なアピールに成功した選手はいないかもしれない。
それでも、本田拓也、中田浩二が復帰し、土居聖真が光るものを魅せたことは収穫。
彼らを始めとした控えの選手たちがハイパフォーマンスを魅せることで、チームが強化されていくハズ。
この試合で得た課題と手ごたえを活かして、それぞれ次のステップに進んでほしい。

鹿島が強くなるために、これからもチーム一丸となって戦っていくぞ!!!


【PLAYER CHECK】
☆大迫勇也☆
CKとPKで2得点。相変わらずのカップ戦との相性の良さ♪
リーグ戦で叩きのめされたヨンアピン相手に戦い抜き、8本ものシュートを撃った。
できれば、前半のうちにゴールと決めておきたかったが、そのゴールへの積極性で最後に逆転勝利を呼び込む立役者となった。

☆本田拓也☆
実に11か月ぶりの公式戦出場。
時間が進むにつれ、試合勘を取り戻し、攻撃のスイッチを入れる縦パスや鋭いボール奪取を見せ始めるようになっていた。
おそらく当初からの予定どおりに60分ほどの出場にとどまったが、もう少し見ていたい気がした。
さらに試合勘を取り戻してくれれば、今後、今の鹿島に不足している中盤でのボール奪取力を補ってくれそう。

☆中田浩二☆
守備で目立つような場面はあまりなかったが、清水の若いアタッカー陣の突破を許す場面も。
彼のコーチングは、守備のバランスを整える上で重要な役割を果たしているので、もっとコンディションを上げていってほしい。

☆本山雅志☆
軽やかなドリブル、視野の広いパスでゲームを創り、相手の急所を突く絶妙なタイミングのラストパスで次々とチャンスを演出。
テスト色が強い相手では止めることのできない、段違いのハイレベルなパフォーマンスを魅せつけた。
が、後半はなかなかボールに絡めず、それとともに鹿島の攻撃も一気に減退。
やはり、この状態では、スーパーサブとしてベンチに置いておくのが、一番効果的かも。

☆土居聖真☆
密集をも抜け出す攻撃的なドリブル突破を見せ、積極的にチャンスに絡んでいった。
CKでもキッカーを務め、味方の頭にピタリと合わせる精度の高いキックを披露。
ただ、前半飛ばし気味だったためか、後半はなかなかチャンスを創れず、70分に脚がつって途中交代。
前半の、大迫の丁寧な折り返しを受けたゴール正面でのシュートは決めたかった。
目に見える結果が出せるようになれば、流れを変えるジョーカーとして面白い存在になってくるかもしれない。

☆増田誓志☆
CKから大迫の同点弾をアシスト。
本田とのWボランチでは積極的に前に飛び出し、惜しいシュートやクロスなど、決定機に絡んでいた。
持ち味の運動量は見せていたが、後半の厳しい時間帯に流れを変えるようなプレーは魅せられず。
自分の何がチームの武器になるのか見つけられないと、レギュラーは奪えず、いろんなポジションができるただの便利屋となってしまうかもしれない。

☆岡本英也☆
本山のパスに反応し、裏への飛び出しからゴールを狙っていたが、決めきれず。
シュートの巧さは見えたが、ループシュートがバーに嫌われるなど、ゴール運がなかった。
また、ペナルティエリア以外でのパフォーマンスは低く、今後の出番も厳しいか。

☆佐々木竜太☆
際どい判定ながらも、PKを2本奪取し、逆転勝利へと結び付けた。
が、自ら蹴った1本目のPKをバーに弾かれ、ストライカーとしての仕事を果たせず。
自分で何かやってやろうという気持ちが空回りして、相手に突っ込んではボールを失う場面も目につくなど、貴重なアピールチャンスをモノにすることができなかった。

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