慣れてないもんで、すみません

『慣れてないもんで、すみません』
ヒーローインタビューの後、ひとり遅れてゴール裏に登場した青木が、サポーターにコメントを求められて、思わず発した言葉。

ゴール裏でトラメガ片手に、30歳のベテランながら初々しくも嬉しそうにサポーターをあおるその姿は、確かに見慣れない光景だったが、これから何度でも観たいと思わせる光景だった。


この試合の青木は、試合後のマイクパフォーマンスだけでなく、試合の中での役割も慣れないことにチャレンジ。
DFラインの最年長として、岩政に変わって先発の山村、右SB西、左SB前野を統率。
最終ラインを高く設定し、チームとして前からのプレスからのボール奪取を狙う。
それとともに、山村とともに、最終ラインからのビルドアップでゲームを創っていく。

しかし、この新たなスタイルは最初からはうまくいかない。
ラインは高く設定し、積極的にプレスに行くものの、狙いどおりにボールを奪えない。
セカンドボールを奪われると、清水に押し込まれる苦しい展開が続く。
攻撃面でも、コンパクトな陣形を活かした連動した攻撃というよりは、個の力頼みになってしまい狙いどおりにいかない。
その上、鹿島戦でなぜかゴールを決める伊藤翔に、CKのこぼれ球を決められ先制を許してしまう嫌な流れ。
それでも、青木の縦パスから、遠藤、大迫とつなぎ、大迫のドリブルのこぼれ球を、ジュニーニョが決めて、なんとか同点で、前半終了。


後半は、徐々に主導権を握り返してチャンスを創っていくが、連動性は今一歩足らない。
その足りない連動性を補ったのが、本山の投入!
本山がピッチを幅広く動いて、ギャップギャップに顔を出し、ボールを受けては周りに散らしていく。
ボールが回せるようになったことで、サイドバックも高い位置取りができるようになって、一気に中盤の密度が高まり、攻守ともにチームが活性化しだした。

そして、本山がドリブルとパスでピッチを右から左へ切り裂き、ジュニーニョに決定機!
ジュニーニョが放ったGKの股を抜くシュートはギリギリで掻きだされてしまう。
が、それで得たCKから、青木が飛び込み、待望の逆転弾!!
まさか青木が、期待された守備の役割だけでなく、セットプレーの得点源としても力を発揮するとは思わなかった。
が、それだけに、チームを大きく勢いづける貴重な得点☆

逆転の勢いに乗り、青木の得点から4分後の84分に野沢が勝利を決定づける追加点☆
ジュニーニョのスルーパスに、ラインギリギリで飛び出し、GKをかわして角度のないところからゴールに流し込んだ!
そして、そのまま、相手の反撃を身体を張った守備で抑え、3-1の逆転勝利☆


チームの新たなスタイル、高いDFラインでコンパクトな布陣にしての連動した好守は、正直うまく機能したとは言い難い。
が、相手の疲れもあったにせよ、本山を投入し、4-2-3-1にしたときの方が、攻守に連動性が高まって、狙いどおりに試合を進めることができ、逆転勝利を手にすることができた。
中盤の密度をどう高めていくかが、新たなスタイルを機能させるポイント。
連戦の中でチャレンジを続けて、新たなスタイルに慣れていってほしい!

連戦の中、選手のコンディションは厳しく、この試合でもミスが多発していた。
苦しい中でも、なんとか結果を積み重ねていかないといけない!
気持ちを奮い立たせ、全員が積極的にハードワークして、勝利を獲りにいこう!!
次の試合も、絶対に勝つぞ!!!

chat コメント 

コメントをもっと見る

通報するとLaBOLA事務局に報告されます。
全ての通報に対応できるとは限りませんので、予めご了承ください。

  • 事務局に通報しました。