暗雲を払うTMK砲初共演弾
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HiRO
2007年04月22日 12:40 visibility125
結果だけ観れば大勝だが、中盤までは1点を争う好ゲームだった。
この日の先発は未だ本調子でない和巳と、2年目のジンクスに苦しめられている八木。
初回、その八木の立ち上がり。
先頭大村のヒットに多村、松中が連続四球。まるで昨日のダルビッシュを再現するかのような1死満塁のチャンス。だが、ここからが違った。小久保、ブキャナンを連続三振。むむ、嫌な予感。
一方の和巳の立ち上がり。2死から坪井にヒットを打たれるも、続くセギノールの痛烈な当たりを信彦が好捕、事なきを得る。が、今日も真っ直ぐが全て130km/h台半ば。見た目にも走っていない。
2回は共に3者凡退。
双方、共に3回4回に1本ずつヒットを打たれるも無得点に抑えていく。
八木は昨年に比べると腕がしなっていない感じ。
とはいえ、右打者の外へのコントロールがいい。スクリューボールやスライダーが右打者の外一杯に決まっている。
5回。ゲームが動き出す。
表のHawksの攻撃。
1死から大村の肘近辺へ死球。一瞬チラッと八木を睨み1塁へ歩き出す大村。1塁上の大村に向かって帽子のツバに手を当て謝る八木。
続く本多は送りバント。インハイの難しいボール。バントの構えをするとインハイは本当に怖いモノだが、これを簡単に1塁線に転がす。実に巧い。本多のバン トには安心感がある。2死2塁として、前の打席でもヒットを放っている多村。2-3のフルカウントから外への変化球を、多村らしくチョコンと押っつけてラ イト線へ。これがタイムリー2ベースとなり1点を先制。
こういう膠着状態に陥ったゲームは、こうした1点で一気に動き出すもの。
その裏。1死から金子に右中間への2ベースを打たれると、続く稀哲もライト線に2ベースを打たれ同点に。続く田中賢介にもヒットを打たれ、なおも1死1、3塁のピンチ。
前日に続きスタメンマスクの田上と和巳の苦心の投球。ここを坪井、セギノールを落ちるボールを有効に使い連続三振に。
同点とされた6回表。先頭、小久保の打席。外への変化球の次の2球目、ストレートが甘く入ったところを、狙いすました1発!打った瞬間にそれと分かる2試合連続の8号勝ち越し弾!
その裏。Hawksはここから継投へ。和巳は5回を投げ、勝ち投手の権利を残してこの回から森福にマウンドを譲る。が、稲葉に死球を与え、送りバン ト失敗で1死としてから、Hawksベンチはバッテリーを交替、が、ブルペンとの連携が上手くいっていなかったのか、結局、森福はそのまま、マスクのみが 山崎に。結局、続投の森福が小谷野にレフト前へのポテンヒットを許し、1死1、2塁として、佐藤誠に交替。
続く鶴岡の一打は、ジャンプしたセカンド本多のグラブをかすめライト前へ。
和巳の勝ちが消えた。
同点に追いつかれて、なおも1死1、3塁。1-1からの飯山の3球目。セットしてから一度外して1塁へ牽制。再び3球目。
スクイズ!
だが、Hawksバッテリーは読んでいた!
外に大きくウェストし、3塁ランナータッチアウト!
3球目を投じる前の牽制は「いや、待てよ、あるかも知れん」とバッテリーが読んでのことだろう。
この場面、追いつかれた直後の逆転を狙うスクイズを読み切って、同点止まりに抑えたのは大きい。
再び同点となった直後、7回表。
先頭の森本が2ベース。大村の3塁側への送りバントを、3塁刺殺を狙って出て来たファースト稲田とピッチャー八木がぶつかりエラー。無死1、3塁。本多がセンター前へ抜ける勝ち越しタイムリー。
ここで八木は降板。なおも無死1、3塁で、押本がマウンドへ。
多村が外よりのスライダーをチョコンと合わせてセンター方向へ。これが意外に伸びる!バックスクリーンに吸い込まれる3号3ラン!
2度も同点に追いつかれ、三度勝ち越した後のゲームを決めるこの一発、実に大きい。多村は猛打賞、4打点。
この多村の大きな一打に信彦が続いた。
インコースの真っ直ぐを身体の回転だけでライトスタンドへ。
これ、これ。これが本来の信彦のインコース打ち。今季はここまでこのインコースを全部打ち損じていた。
本来、信彦のインサイドを攻めること自体、舐められとるというもの。これで調子を上げていきたいね。
ベンチには、心の底から嬉しそうな多村の笑顔。いい顔しとるよね。
明らかに3連発を狙って力んだ小久保のショートフライはご愛敬。
この後、アダムの初安打となる2ランHRも飛びだして、打者10人、一挙7得点のビッグイニング!
9回にも、HRの前は全く打てそうになかったアダムが目覚めたか、アダムのタイムリー等も飛び出し、2点を追加。チームの勢いに乗って途中からマスクを被った山崎も2安打を放つなど、終わってみればHawksの大勝。
勝ちこそつかなかったものの、良くないなりにゲームをしっかり作った和巳もさすが。次は勝たせてやりたいもの。
田上との苦心の投球やったけど、和巳が考えとる部分も当然あるんやろう、ピンチでの配球も良かったね。問題は、和巳以外の時かな。
それにしても、キャッチングとかリードとか以外の、田上のマスクをつけての何気ない身のこなし、昔から見てきたキャッチャーのそれで、板についている。どことなく安心感がある。
ファン待望の、初のTMK砲揃い踏み。
小久保が戻ってきて、そこに多村が加わる......王監督が、ファンが、真っ先に想像したのが、こんなゲームだったに違いない。
信彦は、HRの次の打席にも2ベースを放ったが、この日のHR以上に信彦本来のスイングが出来てきた。明日からが愉しみだ。
これでチームは再び貯金生活に。
何よりも、ダルビッシュ、八木の2人から2勝を上げたのは大きい。
ま、怪我人は直ぐに帰ってくるわけではないし、その意味ではまだまだやけど、これで少しはノっていきたいもの。
とはいえ、和田が抜け、明日は水田が先発。Fighters首脳陣の、あわよくば3連勝、最低でも2勝1敗の思惑は粉砕したが......
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