プレーオフの皮肉
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HiRO
2006年09月23日 00:37 visibility58
EaglesがLionsを相手に、1-0の最少得失点差で勝利し、Lionsの1位通過マジックを消滅させた。
もっとも、残り4、5試合でのマジック5なんて、今の2ゲーム内に3チームがひしめき合う状況で大した意味はない。
それにしても、この3年のプレーオフの歴史の何と皮肉なことか。
最初に誤解ないよう断っておく。
自分はHawksファンだが、パ・リーグファンでもあるので、リーグ全体への功罪からプレーオフ賛成派。
ついでに、アドバンテージも無しがいいと思っている。
2004年は2位Lionsと、2005年は2位Marinesと、いずれも1位Hawksが4.5ゲーム差をつけてゴール。だが、プレーオフではいずれも2位チームが勝ち抜け優勝。あと0.5ゲーム差あれば、1勝のアドバンテージが得られた。
始めから決まっていたことではあるが、Hawksの立場からすると、4.5ゲームも差をつけた独走状態でシーズンを終えたにも関わらず、プレーオフが行われ敗退するという理不尽さを少なからず感じたのは否定できまい。
あたかも、その救済措置のように設定された、1位通過チームへの無条件の1勝のアドバンテージ。
だが、今季は、現時点、残り4、5試合という状態で、3チームが2ゲーム以内にひしめき合う大混戦。
この1位争いは本当に面白い。まさに熾烈なデッドヒート。
逆に、これだけ熾烈な1位争いを魅せられると、どこが勝つにせよ、これに勝ち抜いたチームにとっては、それでも、まだプレーオフがあるのか、という気にすらなってしまう。
観ている方も、この熾烈な1位争いを制したチームなら、無条件に優勝でもいいのではないかという気にすらなる。
だが、間違いなくプレーオフは行われるのだ。
そして、プレーオフが終わるまで、参加する3チームのファンの興味が継続することも間違いない。
その一方で、セはTigersが追い上げているとはいえ、5ゲーム差でDragonsが独走。
3位Swallowsは、首位とは15ゲームも開いているとはいえ、4位Giantsのゲーム差は2.5。もし、今季からセがプレーオフ導入に踏み切っていたなら、今頃、もっと盛り上がっているはずだ。この3年間のパの盛り上がりを体験した身として非常に残念に感じる。
なかなか、上手くはいかないものだ。
だが、プレーオフの納得感とかをとやかくいう前に、従来の順位の決め方だって納得できるかというと、そうではない。
自分は、本来、同じ試合数に対して、勝利数が最も多いチームが優勝となるべきだと思う。だが、今のレギュレーションは引き分けを分母から除いて勝率を算出し、それが一番高いチームが1位となる。
引き分け再試合を行うならそれで良いと思うが、現行の制度だと、同じ試合数で勝利数が少なくとも引き分け試合数が多い方が勝率が高くなるケースがある。これは納得できない。
かといって、勝利数が同数だった場合、引き分け数が多い方が結局負け数が少ないわけだから、そっちが上に行くのは納得感のある話だ。
完璧な制度なんてない。でも、それを目指して試行錯誤することは必要だろう。
大事なのは、どうしたら魅力的なコンテンツを提供できるか。
プレーオフもせっかく始めたのだ。来年はポストシーズンゲーム(PSG)として、セ・パ同じ方式で行うことが決まっている。
誰もが納得感を得られる制度というのは難しいだろうが、制度として定着させ、少しでも多くのファンが愉しめるように、試行錯誤していくことは重要だ。
だから、都度、毎年でもいい、見直して少しずつ改めていけばいい。
だって、プレーオフの面白さは嫌というほど実感している。こんなに面白いコンテンツを放っておく方が、プロ野球の未来にとっての罪だと思う。
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- 事務局に通報しました。
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