ドラフトにおけるイデオロギー論争

  • DIME
    2011年10月31日 23:49 visibility621
久しぶりに出没しています。
前にもこの点については述べているかと思いますけど、全然似たような書き物を見かけないので(特に巨人ファン側から)
イデオロギーが違うのであって、どちらも「正しいこと」をその信念に基づきやっているんだってことを、マイノリティーである巨人側としてはマジョリティの人たちには尊重して欲しいんだよなぁって嘆いています。
マイノリティーであるがゆえに一方的に差別されてしまう状況っていうのはなかなかかわらない。
「よりよい社会のために努力する」って事をするにあたって
社会主義国家と自由主義国家(この2つそのものがそもそも現存しなくなって久しいけれども)では、真逆になるわけです。
「個人の利益の追求」は前者にとっては努力とは真逆で、後者にとっては努力そのもので。
それがドラフトでも発生しているわけですよ。


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前提条件となるのは「戦力の均衡」は「プロ野球の発展」には繋がるかどうかという認識。
これが全然つながってないということは過去の日記でさんざん説明してきているので割愛。
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追記:散々書いてたって何年前の話だよって感じでしたので一応リンク
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それは置いといて、そこから新人選手の分配につなげると以下のとおり。

①戦力均衡がプロ野球の発展に繋がる派(マジョリティ)
 新人選手の分配:可能な限り均衡になるようなシステムが望ましい
②戦力均衡がプロ野球の発展を妨げる派(マイノリティ)
 新人選手の分配:何ら制限がないシステムが望ましい

ってことだね。
①については、別にネット上のあれこれを見ればいいので割愛。

②、これが私も含めた巨人側なんだけれども
これを細かく説明していくと
プロ野球の発展のためには、新人選手の獲得にはなんら制限を設けるべきではないドラフトはプロ野球の発展に逆行する間違ったシステムドラフトの廃止が一番、でも非現実的次善として、現行制度の枠内で可能な限り、均衡化の撤廃をはかるべき
ってロジックになってくる。
つまり一球団の利益を考えてではなく、球界全体の利益を考えるのであれば、ドラフトは間違っていて、自由競争にすべきという結論になる。


「ドラフトを有名無実化する」っていうのは「よりよい社会のために努力する」ってことなんだよね。
「ドラフトのルールではOKなんだから指名したい球団は好きに指名していいでしょ」
っていうのは
「貸金業法の規定には沿ってるんだから29.2%の利率で貸してもいいでしょ」
っていうのに等しいわけですよ。
もちろん義憤にかられます。「お前ら、ルールで決まっているからっていってそれで希望が叶えられずに泣く奴がたくさん出てもいいのか、世の中がおかしくなってもいいのか」って思うわけです。
早いところ、正しい世の中にかわって欲しいと願うばかりなんですが、こういうものっていうのはマジョリティが強いものですからね。
プロ野球の面白いところはいわゆる「権力者」扱いされている側が実質的にはマイノリティであり搾取されている側であるってところでしょうか。まぁ搾取されているのは一面的な部分に限られはしますけど。

イデオロギー論争なので、どっちが正しいかどうかなんてわかりません。どっちも正しいかもしれないしどっちも正しくないかもしれない。
わかるのは2つ同時に確かめるのは無理かなってことぐらい。

ただマイノリティ側としてマジョリティの皆さまにわかっていて欲しいのはね、私たちは主観的には正しいことをしているってこと。
プロ野球全体のため、全てのファンのために、ドラフトを有名無実化する努力をしていて、それはこれからも続けていくだろうってこと。
だって、正しいって知ってるわけですから。



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巨人・桃井オーナー、外国人獲得の手法見直しを示唆 ドラフト制度にも持論展開
2011.10.29 07:41 (1/2ページ)[巨人]
 巨人の桃井恒和オーナー兼球団社長は28日、産経新聞のインタビューに応じ、今年不振に終わった新外国人選手について獲得手法などを見直す方針を明らかにした。現行のドラフト制度については、「基本的には本人が希望するところへいくべきだ」と持論を展開した。(聞き手・浅野英介)

 --今年のペナントレースは3位に終わり、2年連続して優勝を逃す結果になった。この結果をどうとらえるか

 「とても満足はできない。外側から見ると、今年はファイティング・スピリッツを感じられなかったこともあった。リードされてしまったらズルズルといってしまった。私が感じるんだから、お客さんはもっと感じているでしょう」

 --今年は東日本大震災の影響もあり、入場者数も昨年に比べて8・4%減少した

 「9月以降は昨年だと(東京ドームでの1試合平均入場者数が)4万3700人だったのが、今年は3万9000人だった。去年は4万人が割れることはゼロだった。深刻だと思う」

 --原監督には9月中に続投を要請したが、一番の決め手は

 「すでにリーグ優勝4回、日本一も2回やっているが、彼にとって(今年は)不本意なシーズンだったと思う。だから、リベンジの機会を与えたい気持ちが強かった。今年の成績に関係なく、もう一回やってもらおうということになった。来季はリベンジのシーズンになる」

 --今年はシーズン途中で帰国したライアル、1勝に終わったトーレスなど、外国人選手の不振が痛かった

 「今年はそこ(外国人選手)が弱かったというのは認めざるを得ない。(外国人選手の獲得における)クロスチェックの態勢が弱かったのだと思う。日本の生活になじめるかといった、メンタル面での事前のリサーチも弱かった。候補者をより多くの目でチェックしないといけない」

 --(東海大・菅野を抽選で外した)今年のドラフトは球団にとって残念な結果に終わった。現行のドラフト制度で思うところはあるか

 「基本的には本人が希望するところへ行くべきだと思う。ただ、現行の方式で動いてきているので変えようといってもそれはすごい大変なこと。ただ(現行の制度が)おかしいとは思っている」

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ドラフトは、プロ野球を誤った方向に導く。
戦力均衡への間違った刷り込みは、プロ野球を滅亡させる。
だから、現行の制度はおかしい。

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