石井一の人的補償。
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DIME
2007年12月22日 11:14 visibility1644
福地ですか、ヤクルトにしても西武にしても理解できる選択ですね。
西武からすれば、28人という少ない枠では、福地は外していかざるを得ないですし、ヤクルトからすれば多少補強ポイントからずれていたとしても直近2年しっかり実績が残せている選手を見逃すのも惜しい。
そのあたりの内情が各紙記事で透けて見えますのでいくつかピックアップしてみたいと思います
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ヤクルトが福地獲得…西武から石井一の人的補償
ヤクルトは21日、都内で高田監督、荒木投手コーチ、渡辺編成部次長らが会談し、FAで西武へ移籍した石井一久投手(34)の人的補償として福地寿樹外野手(32)を獲得することを決めた。この日のうちに西武側に返答し、本人に通達後、両球団から発表された。
福地は今季も28盗塁をマークするなど、俊足を売りにする両打ちの外野手。ヤクルト側は、比較的選手層の厚い外野手以外を優先的に人選してきたが、最終的には1軍で活躍している福地に絞り込んだ。「25人のベンチ入りできる選手という判断で獲得いたしました。福地選手には期待しております」と高田監督。FA選手の旧所属球団は移籍先の球団から選手1人を獲得できる。金銭のみによる補償もあるが、今回は人的補償を選んだ。
西武・前田康介球団本部長「本人は快く引き受けてくれた。若い選手を確保したかったので、難しい決断だった。できれば金銭(のみの補償)にしてほしかった」
スポーツ報知 (2)
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石井一の人的補償で福地を獲得
ヤクルトは21日、西武にFA移籍した石井一久投手(34)の人的補償として福地寿樹外野手(32)を獲得すると発表した。福地は今季、打率・273、0本塁打、20打点ながら28盗塁をマークした快足。機動力野球を打ち出している高田監督がこの日、前西武の荒木投手コーチらとのスタッフ会議で決定した。当初は強化ポイントである左腕投手、または内野手の獲得を目指していたが「25人のベンチ入りできる選手という判断で獲得しました」(同監督)と方針転換。福地は「2年間、西武で大変お世話になりました。新天地で全力を尽くして頑張っていきたい」とコメントした
スポーツニッポン
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参考までにこういうのも
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石井一補償は金銭か「欲しい選手いない」
ヤクルト高田繁監督(62)が11日、FAで西武に移籍した石井一の補償について、金銭にする可能性を示唆した。移籍先の西武から届いた28人のプロテクト名簿をもとに、人的補償の選定作業を行ったが「欲しい選手がいない。無理をしてとる必要もない」と選手獲得に難色を示した。
人的補償を求めた場合、球団に入る金額は推定年俸2億2000万円の80%、求めない場合は120%で8800万円の差が出る。プロテクト漏れの外野手1人に興味を示しているものの、金銭補償の差額分を補強資金に回す選択肢もあり、慎重に検討を進める。
[2007年12月12日9時19分 ニッカンスポーツ]
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まず最初に考えておかなければいけないのは、プロテクト枠の28名というのは非常に狭く、1軍主力クラスを須らく保護するには明らかに足りないということです。そのため、西武側としては意図を持って戦略的に敢えてどこかを削らなければいけないということになります。
報道からわかるとおり、ヤクルト側が補強したいと望んでいたのは左腕投手か内野手だったということ、具体的には三塁か遊撃(その場合宮本を三塁へ)でしょう。
これは傍目から見ても十分に予想できることですし、しかも西武側からしても左腕や内野というのは決して層の厚い部分ではありません。
そのため西武が左腕と内野手を優先的にプロテクトしていたのは間違いないでしょう。逆に言えば、そこに該当しないポジションを削ってきたということです。
具体的には、だいたい外野手に割り振れるのは4〜7、今回の場合は優先的に補強するポイントが他に有りますのでそちらに割り振った結果として、4か多くても5だと思います。
どうしてそれぐらいの数字になると予想しているかは、プロテクトリスト作成の手法について巨人でやっていますので(日記:そういえば忘れていました。)、そちらを参考にしてください。
枠はそれでひとまず置いておいて、外野手の名前を挙げていくと、今年の守備イニング数順では(野球記録あら?カルトさん参照)、GG佐藤、和田、福地、栗山、佐藤友亮の5名となります。ただし和田はFAで抜けましたので実質4名。ここに今年は怪我でほぼシーズンを棒に振った赤田が入ってきます、主将(ですよね?)の彼を外すのはありえないでしょう。
こう見たときに、結構似たタイプが多いんですよね、1・2番タイプとでもいえばいいのでしょうか、俊足巧打と評されるような。補足として付け加えるならばセカンドの片岡も同タイプ、打線から考えていくとそういう選手は比較的豊富にいます。
それを踏まえて、この5人に順番をつけていくとなると、GG佐藤、赤田、栗山までが確定的、あとは佐藤友亮か福地って事になると思います。
どちらにしろ、年齢も考えれば福地の優先順位は似たようなタイプである、赤田、栗山の次。チーム内で3番手以降でしょう。
似たようなタイプの若い選手で十分まかなえると現状を判断すれば、比較的年齢の高い福地を外すというのは決して間違った選択ではないと思います。
別の観点から見れば、新外国人で外野手も獲得してる。片岡の存在も考えれば、1,2番タイプを無理に外野手から2名出す必要は無いと思います、レフトに外国人、ライトにGG、センターに赤田か栗山、そういう風に割り当てを考えているのだとすれば、ますます福地の優先順位は下がってきます。
守備要員として考えても彼より年齢の若い佐藤友亮もいますし、肩は福地の方が劣るんじゃなかったかな、よく覚えてませんけどとりあえず福地は強肩ってタイプではなかったはず。
だから、西武側の意図というものも十分理解できます、けっしておかしな選択だとは思いません。
ヤクルトからしても記事にもあるとおり外野手はそこまで層の薄いポジションではないのですが、たとえレギュラー取れなかったとしても代走・守備要員としてまで考えると、福地というのは非常に扱いやすく、ベンチに置いていて損の無い選手だと思います。
金銭補償が8800万だとすれば、新外国人を獲ればほぼ1年で飛びます、結果が残せるかどうかは強力なヤクルトの外国スカウトをもってしてもある程度は賭けになりますし、複数年契約をしておかないと活躍したとしてもその先が見込めない、ちょっと大博打です。
それに対して福地はFA権獲得まで残り2年(意外と出てるんですね)、今後のFA制度の動静次第では有りますが、仮にFA権を獲得したとしても彼ぐらいの選手だと補償を考えれば獲得する球団が出てこない公算のほうが高い。
私がヤクルト側なら、金銭補償を受け取ってその分補強に回すぐらいなら、多少補強ポイントから外れていても人的補償を選びます。全てを換算すればそっちの方が有利でしょう。
そういえば、この件に関しては報道で事前に名簿漏れしていた選手の名前が出ていましたよねえ。
珍しいなぁというか、あれを出さないのは暗黙の了解事項なんじゃないのかなぁと思っていたんですが。移籍先球団の球団と選手の信頼関係に関わってきますから。
今までもあぁいう風に複数名の名前が事前に漏れていたってことありましたっけ?。少なくともここ最近の巨人に関連するFAでの報道ではなかったと思うのですが。
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