【巨人】 李承ヨプの契約
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DIME
2006年11月06日 00:12 visibility182
李承ヨプが巨人と4年契約を結んだとのこと。
http://www.giants.jp/G/gnews/news_20061105_0001.html
http://www.yomiuri.co.jp/sports/npb/news/20061105i411.htm?from=main4
金額に関して高すぎるって意見もあるようです、私もちょっと高すぎるなぁとは思いますがあくまでちょっと。逆に3億とかいうニュースがあったときには低すぎるだろうと思っていました。
彼の場合は外国人選手なわけで。今年で言えば中日のウッズが5億円、西武のカブレラが6億円。ペタジーニとの契約内容は確か7〜8億だったか。
比較対象をそこにおけば、年齢が若いこともありますし非常識なほどの値段でもないと思います。間違いなく4億そこらじゃ安すぎるでしょう。
それに記事にあるように「日本一になれば、希望している米大リーグ移籍について球団と協議すること」という変則契約があるのならば本当に比較するべきは将来MLB側が出してくるかもしれない彼に対する評価との対応となってくるわけです。
現在の李承ヨプに対しては、「MLBに行くのであればどうしても評価は低くなり高年俸を最初から得ることは難しいだろう」という評価がありますし、私もそれが正しいと思います。
ただそれは一概に日本プロ野球界での結果をMLB側が考慮しないって言うことではない、というのは例えば松井秀が3年契約2100万ドルで契約したことなどからも明らかです。
李承ヨプが巨人で順調に結果を残してMLB側と交渉することになったならば、MLB側は現在以上に高い評価をしてくることは十分考えられます。
巨人側としてはそうなった場合でも引き止めるためには最悪でもまず金銭的にはMLBと渡り合えるだけの金額を用意しておかなければなりません。
そういう意味で言えば、李承ヨプに対して7億前後を用意しておくというのはおかしくないと思います。
ただ契約内容で私が疑問に思うのは「4年契約」という点です。
2年前、清水隆行がFA残留したときに3年契約を求めたものの、それに対して今までの戦略失敗の反省として球団としては「複数年契約は2年まで」という基本方針を表明した経緯があります。
清水隆行もこれが球団全体の方針であるならばと納得して2年契約となったわけです。
この「2年契約まで」を表明したのはちょうど現在の清武体制が始まったときで、それを聞いたときに巨人も改善の兆しがあるなぁと思いましたし、これまでの清武体制の活動を見ている限りその考えは正しかったと思います。
にもかかわらず今回その「最初の一歩」を崩して「4年契約」としたのは相手が球団に保有権のない外国人選手であるとは言えちょっと球団側の姿勢として疑問をもちます。
またあの時2年までとした理由として清武代表や桃井社長が言っていたのは長期契約だとどうしても、ハングリーさが失われ成功しにくくなるという懸念と巨人において3年以上の長期契約をした選手のなかで成功した選手がほとんどいないっていう事実に基づいた対策だったはず。
そのような考えの下2年契約までという方針を堅持していたのは決して間違っていないと私は思っています。だから2年契約までというのはこれからも守って欲しい。
にも関わらず、今回「4年契約」としたのは何故なのか。巨人側がこの方針を転換したのか。そう考えるのが一番自然です。しかし、これは私の個人的な予測にしか過ぎませんが、どうもそうではなさそう。
つまり、この部分においても変則的な契約、つまり4年契約というのは「4年間の保有権に対する契約」を指している気がします。
FA宣言した選手は再取得まで4年間かかります、つまりチームに次の4年間の保有権を売る事でその分の給与の上積みをもらうわけです。
ですからそれと比較すれば4年契約って言うのは特におかしくはありません。
こう予測する理由は、普通複数年契約が結ばれた場合は「総額○○」って表記が付いてまわるのに対して、奇妙なことに 「総額30億」という表記が共同通信(と共同通信系新聞社)とスポニチだけ。
巨人に近い読売新聞やスポーツ報知などもっとも詳しく報道するはずの系列マスコミでそのような記載がないのは不自然。
逆に朝日新聞の記事だと「来季の年俸は4億9000万円増の6億5000万円(推定)と破格のアップ。2年目以降はシーズン終了ごとに話し合われる。」という記述があります。
大リーグ挑戦条項があるためそちらのことのように捉えがちですがこれは年俸に関しては1年ずつでの契約ってことじゃないかって気がします。
これらから類推するに「総額30億」と書いてるところは多分「金額は推定」ってやつで勇み足なんじゃないかと思います。実際2年目・3年目になってはじめて本当はこんな契約でした、ってわかるのはプロ野球選手の契約ではそう珍しくもありませんし。
もし2年目以降の金額はその都度となっているのであれば、年俸の契約については1年契約と変わらないって言うことです。ならば長期契約の弊害も防ぎつつ、外国人選手の保有権問題も解決しているわけですからいい契約だったのではないかと思います。
MLBほどではないにしろプロ野球もいろいろ契約が入り組んでいますので類推の域をでないわけですが。明日になったら「総額○○億」って表記が出てくるかもしれないですしね(笑)
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どうしてもここだけ納得がいかないんだよなぁ。
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- 事務局に通報しました。
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