巨人来季契約予想 外国人選手編。

  • DIME
    2007年09月25日 13:26 visibility1123

さて、ちらちら触れていた外国人選手についても別途まとめておこうかと思います。

■投手■

姜建銘

今年の成績如何で今後の契約をどうこうするような選手ではありません。
今年は全然活躍できなかったわけですが、去年の今頃に書いていた日記で「2年目は役に立たないと思っています」と書いていたように、私からすれば既定路線の域は出ません。私でさえ予測していたことですから首脳陣側もそれぐらいのつもりではいたでしょう。
欲を言えばもうちょっと投げさせたかったところですけど、まぁ先発投手に限って言えばイニング順に3左腕+木佐貫に久保裕也、福田聡志と来てその次が姜建銘、下にパウエル、門倉健と戦力になってない投手の中では位置番投げさせているのでまぁ及第点でしょう。
問題は契約をどれだけの期間できるかというところです。よく見極めたうえで、日本人選手における保留権に相当するような基本契約を長めに結んでおき、日本人選手における年俸に相当する部分は毎年査定すると言う形に持っていければ一番理想的なんですが。

オビスポ

実質的には、巨人で一から育てているようなモンですから、こちらも同じく今年の成績如何で今後の契約をどうこうするような選手ではありません。
ここでも指摘したことがあったかと思うのですが、素人目にも明らかだった欠点がいくつかあったのが、5月末に見た頃にはだいぶ改善されていて、進化の早さはいい物があるなと思ったものです。フェニックスリーグにも来るのでしょうかね、見るのが非常に楽しみです。

パウエル

微妙なところだなぁとおもいます。7試合に先発登板して、QS(6回失点3↓)が2回、準QSが(5回失点3↓)が1回でした。開幕ローテに入っていて落とされた投手の相場からすると、落とされていたでしょうね。
勝利がついていない事自体は、投げる時期が一番チーム得点力が下がっていた時期ともろ被りだった影響が大きく、悲観するものではないのですが。
ちょっと判断が難しいところです。下手に新外国人を取るぐらいだったら、年俸次第で残した方がいいでしょうけど、逆に今年他球団で活躍した外国人選手を獲得できるのだったら、そちらの方がいいんじゃないかなと思います。
後は先発右腕という点でもマイナス材料なんですよね。そうでなくても日本人投手だけで飽和傾向にあるのだからそこを姜建銘とパウエルと2枚居るぐらいならば、数の絶対数が足りない左腕投手を外国人でも補強した方が良いのだけれど(ただMLBでも左腕の希少価値があがっているのでそう簡単に取れるかは未知数)、或いは慢性的に足りない中継ぎ・抑え投手を、以下同文(カッコ内も)。

GG

まぁ解雇でしょうねえ。でも十分役割は果たしてくれたと思います。彼の場合は緊急補強なのですから、当たったら儲けもの、当たらなくて当然ぐらいです。
そんな彼のチームにおける役割は、けっして先発投手として単純に試合に貢献するという水準の高いものではなく、先発の駒が足りなくてどうしようもなかった時期に谷間の試合のイニングを埋めることで他投手の負担を軽減することだったわけです、何も勝ちまで望んでません、勝てる試合は本来ローテにいる投手の試合です。
そういう意味では十分に、緊急補強としての役割は果たしてくれたと思います。


■野手■


李承ヨプ 


日本一による特約条項が満たされて本人が行使を望まない限り、問答無用で契約続行。
去年ほどの成績ではありませんがそれでも十分に合格ラインを超える成績を上げており、新外国人で彼と比肩するだけの選手獲得にかけるほうがよほどリスクが高いでしょう。ただし現状では小笠原道大、李承ヨプに続く1・3塁手の打力不足は顕著です。第3の選手として新外国人選手獲得を検討するのはありだと思います。

また年俸を考えればコストパフォーマンスが悪いという声も聞かれますが、前にも書いたようにあの年俸は、選手としての実力以上に、「韓国球界の英雄」としての商品価値に払われているものです。これは単純に李承ヨプさえ居れば効果があるだけでなく、波及効果としてチームの他の選手の知名度をあげたりファンを獲得する効果があります。
例えば、松坂がレッドソックスに入団するまでヴァリテックがどれだけ知名度があったかを考えてみてください。それと同じような効果が、韓国で巨人選手に対して起きるわけです。結果として例えば内海や林が韓国でサイン会を開くその他リンク)などの効果が出ています。
現在のNPBがおかれている状況の中で、韓国・台湾・中国などのマーケットへの進出は急務です。そのための経費としてみれば、数億〜数十億の広告宣伝費は必要なものだと言えます。
そして費用対効果の観点から見た場合、今年の日本でのボストンの露出の増大を見れば明らかなように、単純に広告宣伝費としてテレビCMや雑誌広告などに同じ金額をそのまま使うより、その国の人気選手を獲得する方がよほど効果は高いでしょう。
つまり李承ヨプの年俸は、人件費と言うよりも広告宣伝費です。そういう意味で言えば、高い広告効果をあげながら、かつ実質的にはタダで働いてもらっている、こんな美味しい話はそうありません。


ゴンザレス


今年の怪我が、開幕の骨折による怪我なのか、それともMLB時代から苦しんだ手首痛によるものなのかが、報道だと今ひとつはっきりしません。そのあたりが一番大事なのですがねえ。。。

もし前者だとすれば怪我をしなかった時期、或いは復帰してきたこれから数十試合を見て来季の契約を判断すべきでしょう、個人的には今のところの「良い時期」の結果だけを見れば残して来期に賭けてもいいと思います。
もともと二塁手というのは、比較的打撃能力が求められないポジションでもありますから、ここに打力のある選手が固定できた場合の素晴らしさは、ローズ全盛時代の横浜の打線でも明らかです。
また、彼の場合は年齢からしても阿部慎之助と同じ28歳、脇谷亮太と比較しても2歳しか違いません。外国人選手という枠を取っ払って考えればまだ若手〜中堅といったところ、MLBとの獲得競争にでもならない限り、日本人選手とそう代わらない期間固定できる可能性があります。その点も好材料です。

後者だとすれば来期以降も同じように戦力にならない可能性が高いです。そのような可能性のある選手とわざわざ契約を延長するような愚を犯すべきではないでしょう。
そういう意味で1つ気になるのは、9月に復帰してから後、ほとんどのヒットがレフト〜センター方向に偏っているはずという点です。キャンプの時やオープン戦まで(つまり死球前まで)に見せていた打撃は、もっと広角に打ち分けていたはずだし、広角に打ち分けていたからこそ、この打者に注目していた部分があります。逆方向へ強く打つには手首の強さが必要という話も聞きますし、しっかりとした診断を行ってもらいたいものです。

あとはこの日記でも触れたとおり、論理的な部分ではなく、直感的な部分で、何か残しておいてほしいなぁという気持もあるんですよねえ。


ホリンズ


非常に難しいところです。意外性があり、大事なところで打っている印象はありますが成績だけを見れば決して満足できるほどのものでもありません。世代交代のためにも枠の1つは若手に回したいですから、来期以降ホリンズが争うべきは高橋、谷両名となってくると思います。この2名と比較すれば劣るのは明らかです。
ただし、では新外国人選手という枠組みで考えると新外国人選手の中では今年の成績はそこまで悪いものではありません。むしろよくやっているとさえいえるのではないかと思います。
ここでもやはり問題は年俸って言うことになると思います。今年から倍増以上となってくるならば、同額を払ってそれ以上のランクの新外国人選手獲得を目指す方がメリットが多くなるのではないかと思います。逆に今年と同額ぐらい(100万ドル前後)なら十分お買い得といえるのではないでしょうか。残しておいた上で新外国人選手も取り、どちらか片方が当たればOKぐらいのつもりでいるのもありだと思います。ただそれだけの支配下枠の余裕があるかは微妙なところですが。

○最後に

一応予想を。
■残留
 姜建銘
 オビスポ
 李承ヨプ
 ゴンザレス
■自由契約
 パウエル
 GG
 ホリンズ

こんなところですかねえ、もちろんこれはあくまで予想として無理やりどちらかに分類したので、選手によってはどちらになるか微妙なところで、詳しくは個別評のとおりです。

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