【サッカー 清水】スコアレスドロー 遺恨は雨に流せるのか?
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太田町見付
2011年05月30日 22:51 visibility157
それこそ、時機を逸したたとえとして「六日の菖蒲 十日の菊」なる言がある。
端午の節句、重陽の節句に必要な花が、その翌日にあってもなんの役にも立たない喩え。まさに土曜日のゲームの観戦記を月曜日にアップするなどは、「六日の菖蒲」を地でいく所業。それもこれも、日曜は日曜で別のことがありここまで伸びた次第。弁解は罪悪なる名言はゼロ卿の言葉。閑話休題、それこそ、本題に。
さて、土曜日のダービー、今シーズン初のアウスタ観戦。TMや場所取りでアウスタには来ていたが、実際のリーグ戦観戦はこのダービーが初。やはりホームは居心地良い我が家。それが、雨が降り風が吹こうとも、そのわくわく感はたまらない。
だだ、来場者の少なさは如何ともしがたい。静岡ダービーという好カードにもかかわらず、磐田の動員能力の低下は目を覆うばかり。それこそ、東サイドスタンド全部がサックスブルーに埋め尽くされるのならそれこそ慶事であろうが、アウエイ席にあてがわれたそのスペースは2階席の半分に満たない。
「清水だけには何があっても勝たねばならない」という横断幕を見ながら、「だったら、もっと来いよ。天皇杯の山形より少ないぞ」なんてサポ仲間と揶揄していた最中にあの事件勃発。
翌日の静岡新聞スポーツ面にも「ゴトビへ 核兵器を作るのをやめろ」とその文章が出たことから、この地の最大発行部数を誇る新聞社の逆鱗に触れたよう。それこそ、単純なサポーターの一行為が、スポンサーの怒りを買った。
もし、馬鹿なサポーターが、政治的背景のあるメッセージを掲げ、その主義主張に走るのなら、それが共感を呼ばない自爆行為であっても、もしかしたら万が一の共感を感じてくれる人がいたのかもしれない(あくまでも、いたのかもという仮定の話)。が、事情聴取され、「特に意図はなかった」と弁明するさまは情けない限り。ただの愉快犯。けだしその代償は、高くつくが。
ここで、終われば、磐田のイチサポの無分別で物語は終わるが、そうはいかないのが、世の倣い。これに激高する血の気の多い清水サポーターが、余計なことをするから事態は複雑になる。心地良い我が家での狼藉に、怒りが生まれるのはわからぬでもないが、それこそ、敵陣におっとりがたなで向かった時点で、被害者が加害者に変わった瞬間。
吉良上野が浅野内匠に「鮒じゃ!鮒じゃ!鮒侍!この田舎大名が」と言われ続けているならなんら事件は起こらないが、ここで「この間の遺恨覚えたが!」と鯉口三寸切った時点で、喧嘩両成敗の対象に。
西サイドスタンドでこの小競り合い、刃傷沙汰を見てて、ほかのサポーターと話したことは「もうやめとけ、制裁金が200万になる~」
結局、運営のトラブルの責めを負うのが主管チーム。警備の問題や、サポの資質と違うところに話がすり替わる。
ゲームの始まりがこのようなことがあったためか、前半は締まりのない展開になった。
両チームともケアレスミスが目立ち、最後までボールが回らない。また、トップが後ろを向いたままでパスを受けるさまは見てて歯がゆい限り。
コンパクトに締まっていたといえば聞こえは良いが、その実、冗長たる運びはダービーらしからぬ流れ。
それでも、後半に入るとその展開は、がらりとかわりチャンスを作っていく。
雨の中、スーツ姿のゴトビ監督が積極的に選手に声をかけていく。
高原も、大前も、枝村も、そしてボスナー、コースケさえも果敢にゴールを狙うがすべて枠をとらえられない。
そしてゲーム終了。
絶対勝たなければいけないゲームを落とした寂寥感。スコアレスドローは負けに等しい。ゲーム前にあのような不始末があったからこそ。
スタジアム全体にわき起こる「ゴトビコール」。それに応えるがごとくずぶ濡れになって、ゴール裏にやってきた監督。そして両手を上げる、小野にも手を挙げるよう促す。
どんなことがあっても、このシーズンこの監督に絶対ついていくとみなが思った瞬間。
ダービーとしての盛り上がりに欠ける後味の悪いゲーム。この借りはエコパで必ず返す。
静岡に太陽は2ついらない。
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