ONが戻ったイースタン巨人 遅ればせながら中井の昇降格に思うこと 4月15日イースタンリーグ 日本ハム対巨人戦のレポと動画アップ

  • 舎人
    2012年04月20日 01:29 visibility818











































 

試合経過



 日曜日の試合の話ですが、一軍に行ったものの、あっという間に出戻った選手が数多く出場していました。しかも、その多くがほとんど使われることなくとんぼ返りのような状態でファームに戻ってきたのです。投手では一岡・野間口、打者では中井、開幕は一軍だったものの、その後ファーム落ちした大田や高口も出場していました。



ここ数年のイースタン巨人の三番四番はONでした。大田と中井です。いつか本家の王・長嶋のように二人には成って欲しいと願い、今までずっと注目してきました。どちらかが先に一軍に昇格することでいつかはファームでこのONのコンビは解消しなくてはいけないものでした。それが今年は大田がキャンプからずっと一軍に帯同、打てなくても原監督はずっと手元で育てる意図を感じました。これはついにファームではコンビを解消かなと思っていました。大田が一軍に定着し、刺激されるように中井が昇格すれば、なんとか今年中に二人揃って一軍の舞台に立てるのではないかと思い、二人にとっていよいよ次の段階に入るのではないかという期待が高まりました。



しかし、大田は誰よりも優先起用されていたにもかかわらず、打撃が一軍レベルに達することなく、まだまだ時間がかかると判断されたのか、原監督から見切りを付けられ、あえなくファーム落ちしてしまいました。中井に関しては誰もが疑問に感じて意見している通り、全く試されることなく降格です。一軍昇格に際して「3割を打って一軍を勝ち取った」と原監督は話していたので、どんな起用をされるのだろうと期待をしていたのですが、代走のみでまさかの二軍降格です。ファームで最も結果を残し、調子の良かった選手を1打席も立たせることすらしなかったのです。中井に期待を寄せていた者としては非常に残念な結果でしたが、昨年あたりからの原監督の起用パターンからしたら、これもさもありなんと思ったりもしました。

 

中井と同時に昇格した加治前は、ファームでの成績は中井に劣っていたにもかかわらず、なぜか落とされずに一軍に残されました。内野と外野の違いはあるでしょうが、同じ右バッターです。何で加治前の方を中井よりも選んだのか?このあたりに原監督の傾向というものが強く感じ取れる気がします。加治前が原監督と同じ東海大学の出身ということを理由として挙げる人がいますが、私はキャンプからオープン戦にかけて、中井よりも加治前の方が原監督の前でアピールをしていたからではないかと思います。私が昨年今年と原監督の若手の起用方法の傾向を見てきて感じたことは、ファームでの成績は関係なく、いかに自分の目の前でプレーをし、アピールできたがが大事で、その順に優先起用されるのではないかと思うことです。



昨年の今頃、ファームで大活躍をしていた橋本を私は散々昇格させて欲しいと願い、日記にも書いていましたが、実際に優先起用されたのは他の選手でした。また、福元や山本がファームの首脳陣から推薦を受け、支配下に昇格しましたが、ついにシーズン終盤まで一軍登録されることはありませんでした。さらに、昨シーズンの後半、原監督はあれほど戦力が足りないと嘆いていたにもかかわらず、その当時ファームで比較的調子の良かった隠善や中井はほとんど使われませんでした。



これらのことは原監督の中では全て一貫しているのだと思います。つまりは、ファームで活躍しようと良い成績を上げようと、それは起用する前の段階の、言うならば履歴書や職務経歴書を受け取った程度にしか考えていないのでしょう。若手が一軍定着するためには、まず、ファームでそこそこの成績を修める→秋季キャンプに呼んでもらう→そこで活躍し自らの存在アピールする→春季キャンプで一軍に入り込む→監督の目の前で出来る限りプレーをする→さらにオープン戦で活躍をする。若手の新戦力はここまでやって初めて一軍に呼ばれ、起用されるのが原監督の下での若手の生きる道なのだと思います。



だから、そういった過程をぶっとばして、いきなりファームで3割打とうが、そこそこの活躍をしようが、原監督にとっては関係ない。おそらく中井の昇格に関しても、たまたま枠が空いたので、どんな成長をしたのかを間近で見てやろうと思った程度だと思います。もちろん、寺内が調子を落としたり、小笠原の不調がもっと深刻なものだったら、中井にだって出番はあったでしょう。しかし、そうはならなかった。だから、‘値踏み’の終わった中井はファームに戻されたのだと思います。

 

しかしながら、逆説的に考えれば、この一軍昇格の数日間は実は中井にとって貴重な期間になったのではないかと思います。つまりはこの一軍帯同期間に原監督の前で存在をアピールできたことが、シーズン後半への足掛かりになったのではないかと思うからです。今の調子を維持して行けば、きっと昨年の橋本のように、そこそこの出場の機会を得ることにつながると思います。そこからが、中井にとっては重要で、秋季キャンプから春季キャンプにかけて、いかに監督の前で存在をアピールし続けることができるかです。それができて初めて中井は来季以降、一軍定着やスタメン起用が見えてくるのだと思います。

 


以前の原監督はファームから報告があると、その報告の通り選手を抜擢し、起用していた感がありました。その当時は毎試合のように色々なサプライズがあった気がします。しかし、今はほとんどそんなことはなくなりました。例えどんな良い報告があったとしても、数字が良かったとしても、原監督に信じられるのは自分の目だけのようです。そして、清武さんのいなくなった今、全ての権限が原監督に集中している感じです。若手の抜擢を願う者としては、時としてじれったい思いになりますが、チームの運営をトータルで考えた時、この方がいいという判断に至ったのかもしれません。


 

ただ、このように全ての判断が原監督に集中している体制は、清武さんの始めた育成選手制度にはなじまないものだと思います。どうしても選手を起用するタイミングが遅れ、選手層の厚さを活かすことができなくなるからです。日曜日の試合にご一緒させていただいた茶柱さんとも話したことですが、育成選手制度とは育成という名こそ付いているものの、メジャーのように育てることよりも、結果を出したものを次のステージへ送り出し、どんどん試し続けることで本当の真価を発揮するものだと思います。監督の主観のみで昇降格が決まるものではほとんど機能しない気がします。そのことの是非について考えることは今回は止めたいと思いますが、巨人は権限集中の監督の下に、権限分散の制度を抱えていることを認識しないといけないと思います。


 














































 

試合の方は11安打あった割に、決定打を欠き、ショボイ内容の試合でした。福元と大田が猛打賞でしたが、ほとんどが相手の守備のレベルが低いからヒットになったようなものだったり、コースヒットだった気がします。

 

和田は三球三振を連続でしたりして、外角球の見極めに苦しみましたが、チームで唯一の長打になった左中間のツーベースを放ちました。見るたびに逞しく楽しみになってきている感じです。

 

投手は先発の金刃から最期に投げた野間口まで、全ての投手が快調に投げていた気がします。3番手で投げていた大立はわずか1人だけの登板でしたが、迫力のある投球をしていました。一岡は四球を1つ与えましたが、簡単に出した四球ではなく、粘られた末のものでした。何より躍動感が違います。再度一軍に昇格させて欲しいと思いました。


 









大田泰示 猛打賞!2012年4月15日 ←New


中井大介 ライト前ヒット!2012年4月15日 ←New


福元淳史 猛打賞&二盗! 2012年4月15日 ←New


和田凌太 左中間二塁打!2012年4月15日 ←New


橋本到 センター前ヒット!2012年4月15日 ←New


河野元貴 二盗刺&センター前ヒット!2012年4月15日 ←New


一岡竜司 奪三振!2012年4月15日 ←New























































































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