平成28年3月12日(土) イースタンリーグ開幕戦 ヤクルト対巨人(ジャイアンツ球場)

  • 舎人
    2016年03月13日 11:10 visibility567













どんなヒドい夜でも必ず夜明けがあるように、どんなヒドい事ばかり続いても例年通り開幕の時はやってきます。しかし、今年はその例年通りのことが行われない可能性がありました。球団関係者はもちろんの事、ファンにとっても不幸で残念な事が今の巨人を覆い尽くしています。厳しい意見もあり、試合どころではないという声も聞かれますが、前に進むしかありません。色々な思いは交錯しますが、このようにイースタンの開幕を無事に迎えられたことを今は祝いたいと思います。

さて、先発投手は平良です。先週も平良はDeNA相手に先発をしていましたが、これは土曜日固定のローテーションを任せるということなのでしょう。スタメン捕手は阿部です。これはチーム事情で仕方ないことかもしれません。しかし、これにより宇佐見を始めとした若手捕手陣は後回しにされます。そして、その分抜擢の時期が遅れるのです。ベテランの正捕手が下にいるということはその分若手が上にいるかというと、巨人の場合そうではない。私は5年以上前から同じようなことを言っている気がしますが、この捕手事情というのは巨人の最大の懸案事項なのだと思います。いかに打てて守れる阿部という存在が大きかったかということです。

さぁ、今シーズン私にとって初めてのジャイアンツ球場での試合です。ここは私にとって定点観測の場所なのです。若手たちがひと冬過ぎてどれだけ成長したのか拝見させてもらいましょう。ルーキーたちにも実力のほどを存分に見せてもらいましょう!

ヤクルト
(6)今浪(7)三輪(5)廣岡(3)武内(D)飯原(4)奥村(9)松井(2)田中雅(8)川上(P)石川
巨人
(6)山本(8)松本哲(5)辻(2)阿部(D)松崎(7)北(3)和田恋(7)アブレイユ(4)寺内(P)平良

一回表
今浪:初球レフトフライ(高め141キロ)
三輪:フルカウントからファーストゴロ(139キロS、123キロS、126キロB、143キロF、136キロB、127キロB、内角126キロ)
廣岡:カウント1-2から投ゴロ(126キロSw、127キロS、128キロB、低め128キロ)
三者凡退、一回表終了

先発の平良は先週よりさらに良い立ち上がり、スライダーがキレキレです。

一回裏
山本:カウント0-1からどん詰まりながら外野手の前に落ちるレフト前ヒット(130キロS、内角128キロ)
松本哲:カウント0-2からショートフライ(117キロS、117キロF、高め123キロ)
辻:カウント0-1からエンドラン成功のライト前ヒット(119キロS、外角120キロ)
一死一三塁
阿部:カウント1-0からセンター前先制タイムリーヒット!(131キロB、高め130キロ)、1対0
一死一二塁
松崎:カウント2-1からショート強襲ヒット(131キロB、131キロSw、119キロB、真ん中内より120キロ)
一死満塁
北の打席で石川が暴投→辻生還、2対0
一死二三塁
北:カウント2-2から空振り三振(121キロB、130キロF、128キロF、122キロB、インロー121キロ)
和田恋:フルカウントから空振り三振(120キロS、132キロB、128キロB、130キロS、121キロB、低め122キロ)
二者残塁、一回終了

山本は完全に討ち取られた当たりながら詰まった当たりが幸いしました。二軍公式戦プロ初ヒットです。松崎のヒットは鋭い当たりのもので、凄い迫力のある打撃でした。

二回表
武内:カウント0-1からレフトフライ(137キロF、131キロ)
飯原:フルカウントから四球(138キロB、135キロS、127キロS、129キロB、127キロB、外角134キロ)
奥村:カウント1-2から投ゴロ進塁打(124キロS、138キロB、136キロSw、外角126キロ)
二死二塁
松井:カウント0-2からセカンドゴロ(136キロF、125キロF、139キロF、真ん中内より136キロ)
飯原残塁、二回表終了

四球1つを出しましたが、平良この回も落ち着いた投球でした。

二回裏
アブレイユ:見逃し三球三振(107キロS、120キロSw、外角133キロ)
寺内:カウント2-2から見逃し三振(132キロB、121キロS、121キロB、127キロF、内角131キロ)
山本:カウント1-1から右中間三塁打(118キロSw、121キロB、アウトハイ133キロ)
松本哲:初球セカンドフライ(高め132キロ)
山本残塁、二回終了

調子を取り戻しつつあった石川から山本が三塁打です。今度は得意なコースを完璧に捉えました!

三回表
田中雅:カウント0-2からセカンドゴロ(137キロS、142キロS、外角137キロ)
川上:初球サードゴロ(真ん中138キロ)
今浪:カウント2-2からセカンドゴロ(140キロB、134キロS、139キロS、137キロB、内角139キロ)
三者凡退、三回表終了

平良この回もテンポ良く三者凡退です。球がキレていることで少々甘いコースでも討ち取ることができています。

三回裏
辻:カウント2-1からショートゴロ(129キロB、121キロS、129キロB、真ん中121キロ)
阿部:カウント1-2からセカンドゴロ(125キロB、130キロS、118キロF、外角114キロ)
松崎:カウント0-2からファーストファールフライ(121キロF、124キロF、外角112キロ)
三者凡退、三回終了

松崎の打撃は迫力満点!例えファールでも一見の価値があります。

四回表
三輪:初球投ゴロ(高め119キロ)
廣岡:初球レフトフライ(外角137キロ)
武内:カウント1-1からレフトフライ(137キロS、B、外角138キロ)
三者凡退、四回表終了

先週は3球でチェンジがありましたが、今日もあわや3球チェンジかと思いました。それでも5球チェンジは凄い!

四回裏
北:フルカウントから空振り三振(125キロB、121キロSw、126キロB、125キロB、122キロB、117キロF、外角130キロ)
和田恋:カウント1-2からショートゴロ(123キロB、127キロSw、134キロSw、低め127キロ)
アブレイユ:カウント0-2からファーストライナー(107キロSw、121キロSw、外角132キロ)
三者凡退、四回終了

石川もいよいよ本来の投球を取り戻してきましたね。  

五回表
飯原:カウント1-1からセンター前ヒット(137キロS、137キロB、高め135キロ)
奥村:カウント1-0からサードゴロ併殺打(136キロB、外角135キロ)
松井:フルカウントからセカンドゴロ(120キロB、124キロS、139キロB、122キロF、139キロB、高め137キロ)
五回表終了

平良は初ヒットを打たれましたが落ち着いて後続を断っています。

阿部は打つ方は問題なさそうですが、送球がまだまだですね。

五回裏
寺内:初球ライト前ポテンヒット(高め変化球)
山本:カウント1-2からライトフライ(121キロSw、129キロB、122キロB、外角119キロ)
松本哲:カウント1-2から空振り三振(127キロS、130キロB、128キロF、123キロF、低め119キロ)
辻:初球センターフライ(高め105キロ)
寺内残塁、五回終了

この打席の山本は打ち頃の球を打ち損じました。














六回表、阿部→捕手宇佐見
田中雅:カウント2-2から空振り三振(124キロB、138キロSw、133キロF、140キロB、136キロF、137キロF、134キロF、外角127キロ)
川上:カウント1-2から空振り三振(136キロF、138キロF、133キロB、低め124キロ)
今浪:カウント0-1からファーストゴロ(137キロS、内角124キロ)
三者凡退、六回表終了

捕手が阿部から宇佐見に変わっても関係無く平良の好投は続きます。これは同タイプの投手だったの斎藤監督も嬉しいことでしょう。

六回裏、投手中澤
宇佐見:カウント1-1からレフトフライ(124キロB、S、アウトハイ131キロ)
松崎:カウント0-1から死球(119キロSw、右足つま先)
北:カウント1-1からライト前ヒット(119キロB、125キロF、真ん中123キロ)
一死一二塁
和田恋:フルカウントから四球(130キロB、127キロB、123キロF、128キロB、130キロF、125キロF、低め123キロ)
アブレイユ:カウント1-2から空振り三振(122キロSw、133キロF、126キロB、121キロF、低め125キロ)
寺内:初球投ゴロ(外角133キロ)
三者残塁、六回終了

アブレイユは迫力のある打撃ながらタテの変化にからっきしダメですね。

七回表
三輪:カウント2-2からセカンドゴロ(133キロS、133キロB、134キロB、131キロF、低め137キロ)
廣岡:カウント1-2からショートゴロ(135キロSw、124キロB、134キロF、低め125キロ)
武内:カウント1-2からセカンドゴロ(138キロB、84??キロF、136キロF、低め139キロ)
三者凡退、七回表終了

平良依然危なげない投球です。要所要所で低めに球が行っています。

七回裏、投手平井、捕手西田
山本:カウント3-1から四球(146キロB、144キロB、134キロB、145キロS、外角144キロ)
松本哲:カウント1-0からファースト犠打(132キロB、内角141キロ)
一死二塁
辻:フルカウントからショートゴロ(131キロF、133キロSw、134キロB、B、134キロB、外角フォーク)
宇佐見:カウント2-0からライト前ヒット(144キロB、134キロB、真ん中133キロ)
二死一三塁
松崎:初球ライト前タイムリーヒット!(真ん中外より144キロ)、3対0
二死一二塁
北:カウント1-2から空振り三振(F、84??キロF、140キロB、外角132キロ)
二者残塁、七回終了

待望の追加点です!宇佐見のヒットはまるで往年の清水さんのようなライナーの打球でした。それにしても松崎は一瞬差し込まれたかと思ったものを脅威のスイングスピードで打ち返しました。迫力と技術のヒットだったと思います。

八回表
飯原:カウント1-2から見逃し三振(132キロS、133キロB、119キロS、アウトロー125キロ)
奥村:カウント0-2からショートゴロ(140キロS、140キロF、低め129キロ)
松井:カウント1-2から見逃し三振(140キロS、B、Sw、内角138キロ)
三者凡退、八回表終了

平良の好投がまだまだ続いています!

本日の入場者数2429名

八回裏、投手松岡
和田恋:カウント2-0から大きなレフトフライ(133キロB、119キロB、真ん中133キロ)
アブレイユ:フルカウントから空振り三振(121キロB、133キロS、136キロB、123キロSw、129キロB、アウトロー122キロ)
寺内:カウント2-2からファーストフライ(136キロS、123キロB、120キロB、140キロF、142キロF、外角119キロ)
三者凡退、八回終了

アウトにこそなりましたが和田がフェンス手前1メートルの大きなレフトフライを打ちました。

九回表、アブレイユ→レフト大累
西田:初球センターフライ(高め139キロ)
川上:カウント1-0からセンター前ヒット(133キロB、高め137キロ)
今浪:カウント2-2から空振り三振(135キロB、134キロS、136キロB、122キロS、外角135キロ)
三輪:フルカウントから四球(122キロB、133キロB、121キロS、120キロS、135キロB、低め122キロ)
廣岡:初球センター前タイムリーヒット(真ん中125キロ)、3対1
二死一二塁
武内:カウント1-1からセンターフライ(129キロS、129キロB、真ん中135キロ)
二者残塁、試合終了、3対1で巨人の勝利!
勝ち投手平良、負け投手石川

最終回の平良は完封を意識したのか球が高くランナーためて失点を許してしまいましたが、それでもって堂々の完投勝利です。大きな成長を見せてくれました。














試合の総括ですが、先発の平良は先週の5日の時よりもさらに素晴らしい投球をしていました。低目に見事に制球され、スライダーが往年の斎藤雅樹(現二軍監督)のように鋭く滑ります。先週は途中でバテたような場面もありましたが、今回は最終回まで息切れせずに好投を続けました。三振は5つですが、打たせて取るという姿勢ならば、この数字は妥当だと思います。これで今シーズンの一軍登板は間違いなく近づいた事と思います。それどころか、一軍のローテーション投手の出来次第では、いきなり一軍に抜擢、即先発登板の可能性も出てきたと思います。ただ、これが斎藤監督のようになるにはやはりスタミナと、後5キロ球速が欲しいところ。そのためにはまだまだ細い身体を、もっと大きくしないといけないでしょう。したがって本格化するのは来年以降だと思います。だから無理使いだけはして欲しくない気がします。

山本は2安打を放ちましたが、最初のレフト前はバットの根っこで打ったものがどん詰まりで外野の手前に落ちるラッキーヒットで、実際は打ち取られた当りでした。しかし、2安打目の三塁打は見事なもので、外角球を見事に右中間に運びました。この選手はリストが強いようで、打球が思いの外伸びます。また、走塁はやや凡庸だと思われがちでしたが、トップスピードで三塁へ向かう姿は、けっして低い能力のものではありませんでした。録画を計っての三塁到達時間は11秒4程度なので、これはむしろ速いほうかもしれません。

松崎は初回にショート強襲の内野安打と、七回にライト前にヒットを放ちました。今までは引っぱり専門の打撃を披露していましたが、七回のライト前ヒットは外角球を上手く膝を使って広く空いた一二塁間に運んだものです。新たな一面を見せてくれました。思い切りスイングする迫力ある打撃は、最近の巨人にはあまりいなかったタイプで非常に面白く感じます。今日はDHでしたが、もっと捕手での起用を見てみたい気がしました。

宇佐見もプロ初ヒット!真ん中やや低目の変化球を捉えると、打球は低いライナーでライト前に運ばれました。試合中は往年の清水さんを彷彿とさせると書きましたが、録画を見てみると、もう少し引き付けてから打つ感じなので、目標としている阿部に近い打撃スタイルなのかもしれません。

このように平良の好投と、ルーキー三人のイースタン初ヒットが見られたファンにとってはナイスゲームでした。

動画も作りました!→ http://labola.jp/diary/3165905000

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