平成28年9月21日(水) イースタンリーグ DeNA対巨人(横須賀スタジアム)内海ばりの粘りの投球を見せた今村と少し復調の気配を感じる立岡の打撃
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舎人
2016年09月24日 05:34 visibility629
1人で横須賀まで来ています。ここで観戦するのは今年最後になると思います。鎌ヶ谷にはなかなか行けない年でしたが、ここには3月からそれなりに来ることができました。今シーズンからスピードガンが設置され、最初の試合で田中太一が投球練習でいきなり165キロを叩き出したことが思い出されます。
一軍も二軍も優勝が決まり、なんだか気が抜けたような日々が続いていますが、ここで活躍した選手がCSのキーマンになるかもしれません。そのための松本哲やアンダーソン、脇谷のスタメンなのでしょう。しかし、願わくばそれは期待している若手たちであって欲しい。そう思わずにはいられません。
巨人
(9)松本哲(8)重信(D)アンダーソン(5)岡本(4)脇谷(3)北(7)立岡(2)宇佐見(6)山本(P)今村
DeNA
(7)関根(D)石川(6)山下幸(5)白崎(9)ロマック(3)白根(8)乙坂(2)嶺井(4)百瀬(P)国吉
一回表
松本哲:カウント1-2から空振り三振(144キロS、146キロS、149キロF、134キロF、146キロB、151キロF、149キロF、アウトロー136キロ)
重信:カウント1-1からセカンドゴロ(147キロS、118キロB、インハイ131キロ)
アンダーソン:カウント3-1から四球(116キロB、146キロB、143キロB、キロSBFSw、145キロF、インロー148キロ)
岡本:カウント2-2からサードゴロ(144キロB、146キロB、134キロS、133キロS、131キロF、外角131キロ)
アンダーソン残塁、一回表終了
国吉は球威抜群の投球です。逆球が多いもののストライク先行だと攻略は厳しい感じです。
一回裏
関根:カウント2-2からセカンドゴロ(141キロF、142キロSw、121キロB、143キロB、高め144キロ)
石川:カウント2-1から三遊間レフト前ヒット(144キロS、122キロB、144キロB、外角144キロ)
山下幸:初球ファーストゴロ併殺打(高め97キロ)
一回終了
今村は結果的に三人で抑えましたが、テンポが悪く好感が持てない投球です。DeNAの攻めが雑だったことが幸い。
二回表
脇谷:カウント2-2から空振り三振(144キロB、131キロS、146キロB、145キロF、145キロF、134キロF、外角119キロ)
北:フルカウントから四球(119キロB、131キロB、145キロSw、147キロF、134キロF、135キロF、146キロB、低め136キロ)
立岡の2球目北が二盗死
立岡:カウント0-2からセンター前ヒット(142キロS、129キロSw、真ん中148キロ)
宇佐見の初球立岡が二盗
二死二塁
宇佐見:ストレートの四球(122キロB、141キロB、130キロB、低め133キロ)
二死一二塁
山本:カウント0-1から止めたバットに当たる不運な投ゴロ(133キロS、外角129キロ)
二者残塁、二回表終了
立岡が二遊間を破るヒット!今日は球が良く見えている感じです。
二回裏
白崎:初球レフト左二塁打(高め90キロ)
ロマック:カウント2-2からレフトオーバー先制本塁打(141キロS、139キロB、142キロSw、131キロB、真ん中外より143キロ)、0対2
白根:カウント2-0からショートゴロ(142キロB、143キロB、外角136キロ)
乙坂:フルカウントから投ゴロ(110キロS、130キロB、142キロSw、133キロB、141キロF、144キロF、144キロF、143キロB、高め140キロ)
嶺井:カウント2-2から着払いのような空振り三振(143キロB、94キロSw、121キロF、131キロB、外角145キロ)
二回終了
今村の武器はスローカーブですが、それが今日は高めに抜け気味です。白崎にはそれを痛打されました。
三回表
松本哲:ストレートの四球(142キロB、143キロB、144キロB、インハイ145キロ)
重信:カウント0-1からレフトファールフライ(144キロF、外角144キロ)
アンダーソン:初球詰まったレフトフライ(外角144キロ)
岡本の2球目松本哲が二盗
二死二塁
岡本:カウント2-1からセカンドゴロ(143キロF、144キロB、135キロB、低め144キロ)
松本哲残塁、三回表終了
岡本は大きいのを捨てて軽打で右狙いの打撃でした。強い打球でしたが、惜しくも百瀬の守備範囲でした。
三回裏
百瀬:カウント1-1からファーストファールフライ(140キロSw、95キロB、内角139キロ)
関根:カウント1-0からファーストライナー(141キロB、真ん中142キロ)
石川:カウント2-0からセンター前ヒット(141キロB、117キロB、真ん中144キロ)
山下幸:カウント1-2から空振り三振(140キロSw、117キロB、114キロSw、低め123キロ)
石川残塁、三回終了
今村は相変わらずカーブの制球ができておらず苦しい投球をしています。内角を攻める投球スタイルは良いと思います。
四回表
脇谷:カウント0-1からレフト線にポトリと落ちる二塁打(127キロSw、外角133キロ)
北:フルカウントから四球(139キロS、145キロB、143キロB、133キロB、144キロSw、外角146キロ)
無死一二塁
立岡:カウント1-2からファーストゴロ進塁打(143キロF、132キロSw、132キロF、148キロB、内角131キロ)
一死二三塁
宇佐見:カウント1-2から空振り三振(147キロB、133キロB、150キロSw、150キロF、内角149キロ)
山本:カウント1-1からライトファールフライ(149キロB、134キロF、高め134キロ)
二者残塁、四回表終了
脇谷の当たり損ないのフライがラッキーなヒットになり反撃開始かと思いましたが、ピンチを迎えてからの国吉はギアが1つ上がった気合いの投球をしていました。巨人の打者はそれに呑まれてしまった感じ。
四回裏
白崎:カウント2-2から空振り三振(116キロB、143キロS、117キロF、132キロB、低め133キロ)
ロマック:カウント2-2から空振り三振(94キロS、97キロB、133キロB、116キロF、118キロF、低め133キロ)
白根:初球ライトフライ(低め143キロ)
三者凡退、四回終了
今村この回は決め球のフォークが冴えて三者凡退です。不安定なカーブはあまり使わず、基本ストレートとフォークの投球をした方がいいのではないかと思えてしまいます。
五回表
松本哲:カウント2-1からショートゴロ(130キロB、132キロF、144キロB、外角133キロ)
重信:カウント3-1から四球(133キロB、133キロB、146キロB、146キロS、インハイ145キロ)
相川の初球重信が二盗
一死二塁
代打相川:カウント2-1からサードゴロ(143キロB、140キロF、142キロB、低め130キロ)
岡本の打席で捕手が球をこぼす間に重信が三進を試みるもタッチアウト
岡本:カウント1-2から途中終了(133キロF、130キロB、131キロSw)
五回表終了
重信の足は無双には間違いないのですが、状況を考えない走塁はスタンドプレーと変わりません(=_=)
五回裏
乙坂:カウント2-1からバットを折られるセカンドハーフライナー(141キロB、142キロF、117キロB、内角141キロ)
嶺井:カウント2-2からショート内野安打(142キロB、114キロB、144キロSw、141キロS、低め118キロ)
百瀬:カウント1-0から投犠打失敗(141キロB、内角140キロ)
関根:初球センター前ヒット(低め140キロ)
二死一二塁
石川:フルカウントから見逃し三振(99キロB、140キロB、142キロS、141キロB、119キロS、高め116キロ)
二者残塁、五回終了
制球に苦しんでいたカーブが石川相手に連続で決まりピンチを脱しました。しかし、こんなことが二度続くとは思えない。結果オーライの投球をしていてはいけません。
六回表、関根→レフト青柳
岡本:フルカウントから空振り三振(127キロB、128キロB、141キロB、143キロS、144キロSw、内角144キロ)
脇谷:カウント2-1からファーストフライ(115キロB、129キロS、113キロB、内角143キロ)
北:初球三遊間レフト前ヒット(真ん中144キロ)
立岡:フルカウントからショートゴロ(143キロB、128キロB、140キロSw、139キロS、146キロB、142キロF、141キロF、低め132キロ)
北残塁、六回表終了
ケガをして以降なかなか本来の打撃が出来ないでいる立岡ですが、今日は本来の粘りのバッティングが出来るようになっている気がします。CSに向け昇り調子かもしれません。
六回裏
山下幸:カウント1-1からセンター前ヒット(141キロF、88キロB、高め141キロ)→代走柴田
白崎:カウント2-1からショートゴロ併殺打(117キロB、140キロB、141キロS、内角139キロ)
ロマック:フルカウントから四球(142キロB、122キロB、144キロF、120キロB、115キロSw、120キロF、高め142キロ)→渡邊雄
白根:カウント1-0からセンター前ヒット(99キロB、真ん中140キロ)
二死一三塁
乙坂:カウント2-2から空振り三振(140キロB、117キロSw、117キロB、140キロS、外角140キロ)
二者残塁、六回終了
またもピンチでしたが、何とか切り抜けました。粘りの投球は良いのですが、どう考えても無駄球が多い。配球を工夫した方が良いと思えます。
七回表、投手高崎、ショート柴田、白崎→サード飛雄馬、ライト渡邊雄
宇佐見:カウント1-2から空振り三振(142キロS、142キロS、128キロB、低め133キロ)
山本:カウント1-2からセンターフライ(132キロS、129キロSw、144キロB、外角130キロ)
松本哲:カウント2-2からファーストゴロ(140キロF、142キロB、129キロF、140キロB、外角115キロ)
三者凡退、七回表終了
のらりくらりの国吉に代わりリリーフで出てきた高崎のテンポの良い投球にジャイアンツの打者は一様に立ち遅れていた感じです。
七回裏
嶺井:カウント2-2から左中間三塁打(141キロB、141キロF、142キロB、114キロSw、117キロF、高め142キロ)
百瀬:カウント1-2から空振り三振(142キロS、140キロF、139キロF、141キロF、低め131キロ)
青柳:カウント2-2から見逃し三振(141キロB、117キロS、142キロB、130キロSw、内角142キロ)
代打井手:カウント1-2から見逃し三振(143キロS、133キロSw、142キロB、内角142キロ)
嶺井残塁、七回終了
ノーアウト三塁のピンチで三者連続三振で投げ切りました。ピンチの方が良い配球になり、良い投球をしている。これは技術的なこともさることながら集中力の問題もあるでしょうね。
八回表、投手小林寛
重信:カウント3-1から左中間三塁打!(112キロB、119キロB、146キロS、114キロB、高め144キロ)
相川:フルカウントから右中間タイムリー二塁打!(124キロB、145キロSw、145キロSw、143キロB、144キロB、146キロF、高め144キロ)、1対2
無死二塁
岡本:カウント2-2から空振り三振(123キロB、121キロS、142キロB、123キロF、真ん中132キロ)
投手交代小林→大原
脇谷:カウント2-1からサードゴロ(134キロSw、123キロB、123キロB、低め136キロ)
代打坂口のコールを経て投手交代藤岡
代打坂口:カウント0-1からライトフライ(116キロF、外角116キロ)
相川残塁、八回表終了
両軍必死の攻防で1点差に迫りました。岡本は絶好球を空振り三振。狙い球はストレートだったのかもしれません。
八回裏、投手公文、ファースト坂口
柴田:カウント2-2からショートライナー(143キロB、138キロB、136キロF、140キロS、144キロF、外角144キロ)
飛雄馬:カウント1-2からライトフライ(140キロS、140キロB、143キロSw、143キロF、外角144キロ)
渡邊雄:カウント1-0からサードエラー出塁(131キロB、低め130キロ、岡本の送球ワンバウンド→坂口もっと体使って捕れよ!!)
白根の2球目渡邊が二盗→宇佐見のセカンド送球が高く渡邊は三進
白根:カウント2-0からセンター前タイムリーヒット(144キロB、140キロB、高め146キロ)、1対3
乙坂:初球ライトオーバー二塁打(高め130キロ)
投手交代公文→西村
二死二三塁
嶺井:カウント3-0からショートゴロ(146キロB、143キロB、149キロB、低め142キロ)
二者残塁、八回終了
岡本の送球は確かに良くなかったのですが、それを全身でカバーする気概がファーストの坂口には欲しかったところ。
九回表、投手福地、白根→ファースト山崎
立岡:フルカウントから四球(122キロB、144キロF、124キロSw、124キロB、123キロB、内角144キロ)
鬼屋敷の打席の初球捕手がファンブルするのを見た立岡が二進を試みるもタッチアウト
代打鬼屋敷:カウント2-2から見逃し三振(146キロB、146キロB、141キロS、143キロF、144キロF、144キロF、外角123キロ)
山本:カウント1-1からセンターフライ(122キロS、121キロB、低め121キロ)
試合終了、1対3でDeNAの勝利
勝ち投手国吉、セーブ福地、負け投手今村
本日の入場者数1561名
最後は立岡が厳しい球を選び出塁しましたが、暴走とも言える走塁で反撃の機会を失してしまいました。五回表の重信といい、九回の立岡といい、積極性は悪いことではありませんが、状況と相手捕手を鑑みないとただのスタンドプレーに化してしまいます。
ともあれ今村は悪いなりに良く投げ締まった試合だったと思います。打つ方は見所の乏しい試合でしたが、これはいつものことかな。
さて、試合の補足ですが、今村と立岡についてだけ。まず先発の今村ですが、七回を2失点ということで結果だけ見ると穏当なまずまずの投球をしたように思えます。しかし、三者凡退は1度きり、後は再三ランナーを背負う厳しい投球でした。正直、よく2点で済んだと思える内容の投球だったと思います。どうも武器であるカーブの制球が定まらずにボール先行でカウントを悪くして苦し紛れのストレートを痛打されている。それがランナーを背負うと、このカーブをあまり使わなくなるためにストライク先行で抑えられるといった感じ。かつての内海もこんな感じで若い頃カーブを多投していた。しかし、チェンジアップなどの武器を手にし、そのカーブをアクセント程度にしたことで勝てる投手になった。私は今村もそんな感じになってくれたらと思いました。今のままのスタイルでは不安定極まりない。別に軸となる球種を取得し、別のスタイルを見つけないと。とは言え、ピンチに強いのは投手としての高い資質を物語っているものです。特に六回の無死三塁から三者連続三振で投げ切った投球は素晴らしいの一言です!この時の今村には、正に全盛期の内海の粘りの投球が重なって見えました。
ケガで二軍に降格してからはなかなか調子の上がらないで来た立岡ですが、9月の上旬に見た時よりも、ずっと調子が上がっていたように感じました。バットコントロールに優れ、なかなか三振をせず、粘りの打撃ができるはずの選手が、悲しいほど脆い打ち取られ方をしているのです。あの輝いていた立岡はどこに行ったのかと気になっていました。しかし、この日の立岡は腰のしっかりと入った打撃をしており、何より粘りが出て来ている。これは昨シーズンの前半、立岡が一軍に昇格する前に見た印象と一緒なのです。もう一か月早くこの状態になっていたらシーズン中の復帰もあったかしれません。しかし、一軍の外野手の調子如何ではCS中の昇格があるかもしれません。
動画はとりあえず1つだけ。八回の重信のスリーベースです。素晴らしい加速!この選手は走塁だけで飯が食える選手だということがこのシーンを見ただけで分かると思います。
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