フォア・ザ・チーム

  • MasterK
    2010年02月04日 07:23 visibility76

野村監督が就任して2年目のシーズン、それまで負けて当然と思う選手が多いなか「種をまき、育て」
粘り強さが確実に出来始め、負け犬根性は払拭されたと確信したゲームが・・・
2007年9月12日、当時のフルキャスト(現クリネックス)スタジアム宮城でのオリックス戦だったそうです。

「野村再生工場」より抜粋
 8月をリーグトップと「定位置」の最下位を脱出した楽天だったが、9月に入るとやはり(中略)8月の好調で
浮き足立ってしまったこともあったのか、選手たちは集中力を欠き、ミスが目立ちはじめた。
しかも、主砲の山崎は、股関節を痛めていた。結果、このオリックス戦を落とすと再び最下位となってしまう。

 八回裏に楽天が5−5の同点に追いついた九回裏、楽天は一死二、三塁と絶好のサヨナラのチャンスを迎えた。
(中略)この場面でオリックスバッテリーは、リックを敬遠、4番・山崎との勝負を選んだ。
山崎は故障を抱えていたから満足に走れない。内野ゴロなら確実にダブルプレーをとれると考えたのだろう。
加えて山崎は大久保投手を苦手としていた。

「絶対に決めてやる」山崎はそう思ったに違いない。
ところが、山崎の打球はオリックスバッテリーの望みどおり、ショートへの絶好のゲッツーコース。
しかし、山崎はあきらめていなかった。ケガによる痛みをものともせず、猛然とファーストベースに駆け込んだ。
「セーフ!」  サードランナーのがホームインしサヨナラ。

楽天ベンチから選手全員が飛び出し、一塁ベース上で倒れこんでいる山崎の下に駆け寄る。
そして、歓喜の雄たけびをあげながら、歩けない山崎をみんなでかついでベンチへと連れ帰った。
スタンドでは熱い「山崎コール」が巻き起こっていた。

 「足が壊れてもセーフにならなきゃ。みんながつくってくれたチャンスだから・・・。」

 「フォア・ザ・チーム」−この言葉を山崎は身をもって示したのだ。
 そして、その思いは選手全員に伝わった。

 このときチームはひとつになった。

ドラマにでも出てきそうなシーンですが、現実にあった試合です。
山崎選手のような気持ちで毎試合臨みたいですね。

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